より深く理解する
2023/04/16 18:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tatenushi - この投稿者のレビュー一覧を見る
統計学習は本能ともいうべき元々ヒトあるいはある程度高度な生物にそなわった機能である。無知な状態から繰り返し同じようなを刺激を受けることで学習し、連続的な刺激は予測ができるようになる。
ヒトの場合、刺激の連続体があまりに変化がなければ退屈を覚える。そこに刺激の変化があると、不安になるが、新しく学習の深度があがる。その新しさへの興味がさらなる学習意欲に繋がり、より高度な学習が始まる。
初めは他者から刺激を与えらるが、次第に自分で発見できるようになり、その興味に従って勝手に学習を深めていく。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
思考と意欲のバランス、不確実性の増減など、脳の統計学習という潜在的な学習機能の観点からモチベーション向上のためのメカニズムを解説している。マグレガーやマズローなど懐かしの名前も出てくる。
投稿元:
レビューを見る
最高のモチベーションとは内発的モチベーションであり、3つの基本欲求(自律性・関係性・有能感)+自尊心によって生まれるとのこと。一応脳科学の本らしいのだが、全体的には心理学系の要素が強い印象。
投稿元:
レビューを見る
所在:展示架
請求記号:419.371 D21
資料ID:12300427
モチベーションが下がる原因、上げる方法について脳の仕組みから解説しています。
選書担当者 安達
投稿元:
レビューを見る
学び
何をするためにモチベーションを上げたいのかによって、報酬の形態は変えた方が良い。
不確実性のゆらぎによってモチベーションが引き起こされるのは、私たちの種を存続させるという観点からも納得。
ただ、その種のゆらぎから起こるモチベーションには、確実性も必要であり、確実性を上げるような最低限の知識(および学習)が必要に感じた。
フロー状態は、「高スキルを持った人が難しい課題解決をする時に起こるもの」かつ「その状態を幸せ」と定義するならば、ある分野でのスキルあってこそ幸せはつかみとれるとなる。
一種の幸せの形ではありそうだが、探究心の強い人なりの幸せの形だと私は思う。(それ以外の幸せもきっとあるだろうし、全員には当てはまらなさそうだなという意味。情報過多で向上が求められる現代だからこその幸せの形でもありそう。)
以下ネタバレ
──────────────
1.
モチベーションは、予測や経験からの微妙なズレを要因とする「不確実性のゆらぎ」により沸き起こる。
確実性と不確実性のバランスがとれて、安心感と不安感の均衡が保たれると、結果的にモチベーションの維持につながる。
2.
現代の情報化社会では、(マズローの)自己実現やその先の自己超越の欲求に目を向けつつ、内発的かつ利他的なモチベーションに基づいた行動が求められる。
このような行動が可能な理想の精神状態は、フロー状態(必要な能力が高い×難易度の高い課題を行う時に起こる)である。
フロー状態では、自身の行動が報酬となり、更なるモチベーションにつながるため、良い行動サイクルが生まれ続ける。
3.
つまり、私たちがモチベーションを引き起こすためには、不確実性のゆらぎを作り出したり、フロー状態になれるような行動をしたりすることが大切である。
──────────────