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重松ワールド。。。
ちょっと設定が突飛だけれど、読み進むうちにすっかり重松ワールドにはまってしまった。
やっぱり良いなぁ。
突飛な設定。
3歳で母親に捨てられた主人公 小川遙香。
祖父母に育てられるが、祖父母も亡くなりひとりぼっちに。
そんな中、死の直前に見る走馬灯を描き変えることができるという謎めいた「ブレーメン ツアーズ」からコンタクトがあり、幼なじみのナンユウ君と一緒にその世界を見ることに。
テーマは親子。
大切な思い出は、正しい思い出とはかぎらない。
幸せな思い出と、幸せそうな思い出というのは、違うんだ。
人間には3つの力がある。記憶する力、忘れる力、なつかしむ力。
あったかい物語。
でも読み終えると元気をもらって、しっかり生きていこうと思う。
とても良い物語でした。
重松作品はすべて私の大切な宝物です。。
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人が死の直前に見る走馬灯。楽しいこと辛いこと。人それぞれに背負う人生。3歳で母と別れた娘が出会う不思議な人たち通じた人間的成長。
ファンタジー的な要素が強いが実際にあり得るように思える設定。親子について深く考えさせられる。親子それぞれに双方はどのような思い出として残ってい?のたろうか。
走馬灯と超能力が鍵となる感動作。
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人生の最後に見る “走馬灯” を描く仕事「ブレーメンツアーズ」の手伝いをする事になった女子高生のはるか。幼い頃に母に捨てられ、育ててくれた祖母に死なれた孤独な少女が他人の人生を見る事で成長していく物語。
はるかは人の背中に触れるとその人の過去を見る事が出来るという能力を持つ。必ずしもいい思い出ばかりではない現実がはるかを悩ませたりもする。
走馬灯を描くという仕事が私にはピンとこなかった。
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人が死ぬときに見る走馬灯……、その走馬灯がどんなものになるのかを生前に準備することができる。
ブレーメンという会社がそうした事業を請け負い、主人公はひょんなことから関わることになってしまう。
主人公は走馬灯を見る能力があって…
という、ファンタジーな能力をテーマにしている。
人物の描写はうまいものの今回多少突拍子のないものだった分、ちょっとナ…という部分も多かった。
不倫の記憶が鮮やかに残るのとか、相手の男側の方の残ってる記憶とか…いやにリアルだった…。
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よくまぁ、こんなストーリー思い付くものだ。“走馬灯”しかも思い出の書き換え…。「人生の終わりにどんな思い出を目の当たりにするのか」「大切な思い出は正しい思い出とはかぎらないから」「間違ったことをすべて切り捨てていったら大切なことが残らなくなってしまうかもしれない」「たとえ幸せではなくても、最後の最後に遠くまで飛んでいく人生は、やっぱりいい人生なんだ」なんとか理解しようと読み進むも、終盤の言葉遊びには、とうとうついて行けず…。でも、やっぱりうまい重松さん。
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走馬灯製作というファンタジーな物語なのだと理解しつつ、その正当性や綺麗事をどんなに巧く語られても、そこに手を加えるのはその人の人生を修正することなのではとの思いが捨て切れなくて躓いてしまって。違和感が最後まで拭えなかった。
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日常から展開する、いわゆるローファンタジーな作品
人生の最後にみるといわれる、走馬灯にまつわるお話
社長の語る話がいいですね
人は印象的なものや出来事ほど、より強く記憶する生き物です
時に都合良く改編もします
そして、上手に忘れることもできる
いい思い出が、正しい思い出とは限らない
いい思い出って、何でしょうね
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死に際に本当に走馬灯が灯るとして、他人のそれを編集するなんてダメだよ。たとえ死にゆく人が喜ぶとて大きなお世話だし、やっちゃいかん。最期に脳が人生の記憶をランダムに映すのは、まんざらなくはないとは思う。俺なんて、いい思い出よりきっとやばい思い出が次々蘇るんだろう。心当たりてんこ盛りだし。でもそれだって自分が背負った人生の一ページだから、他人に操作されるなんて言語道断だわ。そもそもそんなもんを勝手にのぞくなよ。プレーメン・ツアーズは顧客の要望をかなえる?脚色されたまがいもんに感動しつつ、あの世に行きたくない。
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北多摩エリアに住んでいるため、立川、国立あたりの情景が出てくると「おっ!」となってしまいます。
(人生の最後にみる)走馬灯を"描き替える"という結構トンデモな設定なのだが、あまり気にならずに読めるところが不思議不思議。
はるちゃんとナンユウ君の関係性もなんかいいなあ、と思います。
エピローグとその直前の節はちょっとウルっとする人が多いのでは。。。(^^)
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亡くなる前に見る走馬灯のアレンジを依頼することで、これから死に向かう人の人生を見て、感じ、思い、受け止めて、ちゃんとお見送りすることができるのだろう
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記憶に色がついているとかいないとか、走馬灯に入れるとか入れないとか… ついていきにくいところもあったが、そこは重松さん、登場人物が皆とてもハートフルな人ばかりで、穏やかな気持ちでいつのまにか読み進めた。
重松さんがこの小説に込めた思いを、一回通読するだけでは咀嚼しきれなかった感がある。
本書の主題とはズレているかもしれないが、ある事実をどのように捉え意味づけるかは、その人次第。捉え方次第で幸福感を増すことはできるということを改めて思った。
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自分の人生を振り返る
できそうで、できない
後悔ばかりが頭を過ぎる
色を付ける場面、きっとあるはずだ
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遥香は3歳のときに母に捨てられ、祖母に育てられた。
祖母も亡くなり、ひとりぼっちになったある日、ブレーメン・ツアーズというところから封書が届く。どうやらオーダーメイドの個人旅行らしく、お客様の希望でかつての住まいであったこの家に滞在したいということだった。
不安な遥香は、幼なじみのナンユウと一緒に話しを聞くことになるのだが…。
ブレーメンの仕事とは、人生最期のときの走馬灯の絵を描くことだった。
ブレーメンとは、たどり着けない場所のことであり、
たどり着けないものがあった人生をハッピーエンドにする会社である。
遥香にも見える能力があったようで、ナンユウも何かを感じるものが…。
なんとなく自然な流れで仕事を手伝うかたちになるのだが。
見えることによって自身の感情も複雑になっていく。
それは、遥香の母が会いたいと言っていることやナンユウの場合は、ナンユウの父が幼くして亡くなった長男への秘めた思いをずっと心に閉じ込めていることである。
自分を捨てた母の走馬灯には、何が映っているのか…。
母との場面では涙が止まらなかった。
感動的、ともちょっと違う気持ちだけども…
たぶん、名前を呼んでくれたことがすごく染みたからだろう。
たくさん呼んでくれて、うれしかったと口に出して言えてることに共感したからかもしれない。
同時に恨みや憎しみなどの負の感情がなかったことに安堵したのかもしれない。
悔いのない人生なんてないだろう。
墓場までもっていく秘密が少なからずある。
誰にも悟られずに持っていきたいと私は思う。
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重松清さんの作品は、気を緩めて読むと、人間不信に陥りそうな展開だったりするので、いつも、「読むぞ‼️」と、気を引き締めてから読み始めます。(『木曜日の子ども』には打ちのめされました。『流星ワゴン』も『きみの友だち』もなかなかシビアでした…。)
この作品も、知りたいけど、知らない方が平穏でいられる相手の本音を探る、重い内容でしたが、素直でまっすぐな高校生2人が作品全体を優しい雰囲気にしていました。
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走馬灯に映し出される記憶を編纂するブレーメンツアーズ。人の記憶を覗ける走馬灯の絵師という奇想天外のお仕事。それでも奇抜なお話しにすることなく、読み応えのあるものにしてある。戸惑いつつ大人に一歩脱皮していくはるちゃんとナンユウのコンビがいい。カバーイラストのナンユウは少し暗すぎないか?