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世界観に入り込むまで結構時間がかかったけど、ハマってからは面白かった。主人公と周りの関係性もその成長もストーリー性があって面白かったし、ちゃんとしっかりファンタジー要素も入っていて楽しめた。ファンタジー小説初心者でも読みやすいと思う。けど続きを読もうとなるとちょっと気が滅入る、気もする。
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ユリアとトリスタンの水々しい恋愛は素敵だけれど、ユリアの言動はちょっと受け入れ難いところが、、若さゆえの言動だろうか。。期待したけど、私の好みでは無かった。
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半分くらいまでなかなか読み進めなかった。実在しない世界を想像しながら読んでいたからかな?
後半は話が動き出したので面白かった。
アニメ化するといいかも…と、思ったけどアニメだと平凡なファンタジーになってしまうかな?とにかく美しい世界観を頭の中で一生懸命想像することを楽しむ物語だと思う。
それにしてもこれから話が進むのだ…と、思ったのにあっけなく終了?少しガッカリ。
だけど、『トリスタン』は素敵だった(^^)
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何て壮大で美しい物語。
まだ余韻の中にいる。
大人になり、大好きだったファンタジーに上手く入り込めなくなり寂しく思っていた今日この頃。
「面白そうやけど入り込めるかなぁ」なんて少し心配していたけれど、なんのその。
読み始めてすぐに、私はレーエンデの地に立っていた。
レーエンデの風景や人々の暮らしがとても丁寧に描写されていて、幻想の世界の空気や匂いまでも感じ取れそうなほど物語に引き込まれる。
秋のレーエンデが魅力的だった。とても素晴らしい景色なんだろうなぁ。
そしてやっぱりファンタジーの世界のご飯が魅力的!黒パンにチーズを挟んだだけの簡単な食事がとてもとても美味しそう。
トリスタンとヘクトルのやりとりが好きで、2人のシーンになるとわくわくしながら読んだ。
2人の絆には何度泣かされそうになったことか。
トリスタンの儚く、そして美しく壮絶な生き様と最期に、呆然としている。
最終章で「え、どうして…!?」となった部分は今後分かってくるのかな。
ファンタジーが大好きで、本にかじりつくように読みふけっていた幼い頃を思い出した。
何もかもを一旦忘れて、違う世界に連れて行ってくれる。そんな物語にまた出会えて幸せ。
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凄いお話でした。読み応えたっぷりで、とても面白かったです。
波瀾万丈のストーリーに加え、キャラクターが物凄く魅力的。ヘクトル・トリスタン・ユリアの掛け合いは心温まるものがありました。
トリスタンがとてもかっこいいです。
ユリアと結ばれず命を落とすのですが、心はしっかりと繋がっているのが強く伝わってきました。
最後の2人の別れ、ユリアに向かって叫ぶトリスタンが目に浮かび感動しました。
何重にも作り込まれた構成と、わくわくする展開。間に差し込まれる切ないラブストーリーに惹き込まれました。
文体も美しく、情景描写がとても好きです。
また装丁も素敵でした。
読めて良かったです!
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トリスタンもヘクトルも、ユリアもかっこよかった。こんなふうに真っ直ぐに生きたい。
壮大な物語でした。とても良かったです。
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帯あった「読後、放心し、空を見上げ、トリスタン、と呟く」のコメントに惹かれ、「私もトリスタンと呟きたい!」と思い、結果、物語の中盤でもう呟いてました笑
そのくらい、トリスタン。
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中世風のファンタジー小説。
ヒロイン、ユリアはレーエンデ地方と自分の国に貿易路を作るために国の英雄である父ヘクトルについて行く形でレーエンデ地方を訪れる。
貿易路を作るためにいろいろ調べるために、レーエンデ地方に住む元傭兵である主人公トリスタンを案内に依頼する。
ユリア、トリスタン、ヘクトルの出会いが3人を、そしてレーエンデの運命を大きく動かすことになる。
まず、私が聞いているのは、本作品は3部作のうちの初巻ということ。
つまり、導入部にあたるはずなんですが、読んでいて退屈するところが全く無かったなと思うくらい、登場人物同士の掛け合いが面白い。何ならもっと読んでいたいと思いました。
それくらい、キャラクターにのめり込んでしまうくらい登場人物、特にユリア、トリスタン、ヘクトルのキャラが良いキャラだと思いました。
私が気に入っているところは、英雄ヘクトルが自分の国とレーエンデに貿易路を作るために尽力しているとは言え、基本的には登場人物のどこにでもある日常が描かれているところです。
裏で不穏な動きや事件はあるものの、基本的には日常が描かれているというところが好きです。
そして、その日常はある日突然脅かされる。
ファンタジーの世界だからと思うかもしれませんが、いろいろな本の感想で私も書いていますが、裏でいろいろなことが起こっていても、日常は突然脅かされるます。
今読むと私はこれがよく分かるなと。コロナであったりウクライナ戦争で学んだので。
そして、日常が脅かされた時、真に強いのはなんなのか。
それは愛と愛すべき者を守ろうとする力なんだろうなと思いました。
時に、愛すべき者のために勇気と力を振り絞った結果、悲惨な結果を招くことだってあります。
本作品はもしかすると愛すべき者のために勇気と力を振り絞った結果、絶望を招いたかもしれません。
しかし、愛してる人のためなら、自分のない勇気を絞り出せることもあるし、思わぬ力を発揮できるということを感じることってありませんか?
それが良いか悪いかは別として、守るべき者がある人の強さというのは凄いなと感じた本巻でした。
本作品は人によっては絶望の物語というかもしれませんし、希望の物語という人がいるかもしれません。
ただ、絶望と取るか希望ととるかは別として、本作品を読んで命をかけても守りたい人(愛する人)がいるよなと思えることができた私はきっと幸せなんだろうなと思える、そんな作品だと思いました。
あなたに守りたい人(愛する人)はいますか?
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繊細な言葉の数々で綴られる物語は、仄暗さを併せ持ちとても美しい世界であった
言葉の選び方の美しさが印象的
言葉による世界の情景に思いを馳せ、ファンタジーの世界に確かに旅をするようだ
読了後の余韻がしばらく抜けなかった
ヒロインであるユリア、そしてヒーローであるトリスタン
2人は恋をした
だから、きっとハッピーエンドなんだろうって信じてた
けれどそう上手くいくものではなくて、彼の持つ病を知り、距離が少し空いてしまう
彼と彼女の共に居た時間は長いようで短いものであった
恋をしても距離があり、情を混じえることの無い愛だった
そして…トリスタンと呟かずにはいられない……
彼の人生は苦しい時間ばかりで、最期も私としてはやるせない
けれど彼自身は、何も無い世界で死を待つだけの中、彼女と出会えたことが凄く幸せだったんだろうなって
だからこそ2人に幸せな時間が訪れて欲しかったと思わずにはいられなかった
物語はユリア視点、トリスタン視点で交互に紡がれる
人間関係もそうだけど、彼らの生活を覗くのが読んでいて凄く楽しかったなって
現実にはないからこそ、想像を膨らますことが楽しい
この場所はどんな場所なんだろう、緑がきっと深い場所なんだろうな
どんな木の実を、どんな生き物を食べてるんだろう
そういう風に沢山想像をしてしまう
物語自体は終盤は凄く駆け足な印象的
コロコロと変わる展開に目が回るようだった
そして謎も残るような終わり方
物語の締め方が十二国記に通づるものがあるかなって
終章では語り部が過去を語るような終わり方だから、多くの空白の時間があるなって
その空白の期間は何があったんだろうって想像する
正直、ユリアが別の誰かと結婚したの!?って思ったり、随分長生きしたんだなって思ったり
そして彼女が生んだ子は結局はどうなったの〜って思ったり笑
だから、そんな彼女の人生を想像するんだ
2巻目以降もあるようだから、そこで分かることもあるのだろうか
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体が銀になってしまう呪いを抱えつつも、幻のように美しい荘厳で自然豊かな国「レーエンデ」を愛した人々の物語。
ページをめくる度に、世界に飲み込まれる感覚はまさに幼い頃息をするのも忘れながら毛布に包まってファンタジー小説を読み耽ったものと同じだった。
しかし大人になった今だからこそ、望んだとおりにはならない現実、その現実と向き合い、どう生きるかという、ただ楽しいだけではない、人生の苦しさをも感じるファンタジーを自分に落とし込みながら楽しむことが出来た。
銀呪という呪いは見た目は美しいが、恐ろしいほど残酷で、登場人物を苦しませる。
しかし、登場人物それぞれが決して下を向くことなく人生を全うする姿に心打たれた。
読み終わった時、まだレーエンデに居るような感覚で私もまたレーエンデに魅せられた1人になった。
1冊でこの満足感。まだ、レーエンデの物語が4冊も読めることに喜びを感じられずにはいられない。
はやくレーエンデに行きたい。
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序盤から中盤にかけてはファンタジー世界を堪能でき、後半からは権力争いも絡んでくる展開になり駆け足気味なのが少し残念、、、
中盤のユリアが身ごもった展開は周りの人間たちの豹変ぶりが怖かった。
ガフはもっと暴れ回るかと思ったけどそんなに活躍しなかったのが残念。
ただ重厚なファンタジーっていう最初の印象とは違い、ライトな文体でそれがたまに気になるくらい。特にキャラクター描写がちょっと大仰すぎるような、掛け合いが本物の人間が話すやり取りに思えない所が多々あり、著者の本が初めてなので、他のもこんな感じかは分からないけど続きはもういいかなと思ってしまった。
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ト、トリスタン...
とんでもない物語に足を踏み入れてしまったと思った。
「革命の話をしよう」の一文で全てを持っていかれた。
この物語の全体としてはきっとこの巻は序章なんだろうけど、そうだとしてもこんなにもおもしろいんだって衝撃だった。
普段ファンタジーをほぼ読まないから読み切れるかな〜と思っていたけど、とんだ杞憂だった。
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アニメのようなファンタジー。最後まで読んで「これ序章じゃん…」となった。はじまりの物語、これからが気になる。古代のようなテイストでありながら人間関係や会話は現代っぽくそれよりも更にとてもフランクで、主従の関係でも従者が憧れの人に「あんた」と言ったり、慣れるのに時間はかかるけど、この世界観は全人類が好きなんじゃないかと思うほどレーエンデは美しい。山々や森と古代樹の家、湖や銀の霧と古代魚と、魅力的な風景が続く。しっかりと作り込まれていてとても素敵。
物語は旅の連続で、ドキドキハラハラ、成長しないユリアにやきもきしたけど、最後まで読んで心身ともに美しい人になったのでとても良かった。
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Amazonの紹介より
異なる世界、聖イジョルニ帝国フェデル城。
家に縛られてきた貴族の娘・ユリアは、英雄の父と旅に出る。呪われた地・レーエンデで出会ったのは、琥珀の瞳を持つ寡黙な射手・トリスタンだった。
空を舞う泡虫、乳白色に天へ伸びる古代樹、湖に建つ孤島城。その数々に魅了されたユリアは、はじめての友達、はじめての仕事、はじめての恋を経て、やがてレーエンデ全土の争乱に巻き込まれていく。
また新たな作家さんによる異世界ファンタジーの誕生⁉︎と思うくらい壮大な世界観が魅力的で、もっとその世界を深掘りしてみたいなと思いました。
簡単に言うと、親子の波瀾万丈な人生が描かれています。他の領土と交易をしようと関税がかからない「道」を作ろうと奮闘していきます。
ただ「道」を作るためには幾多の難題が。背景にある国同士の争いや嫉妬渦巻く人物の争いなど、リアルとは違ったファンタジーならではの雰囲気があって、個人的にはこの世界観は好きでした。
娘と父だけでなく、もう一人の視点で物語は展開するのですが、「一方その頃〇〇は・・」といった時間軸を巻き戻したりして、複数の登場人物にスポットを当てたりしているので、それぞれ登場人物の動きをじっくり堪能できるので、より物語を楽しめました。貴族の娘としての立場、心の葛藤、謎の疫病など書けば、キリがないくらい色んな実情や謎が詰まっていて、心理描写を含めて堪能できました。
戦いや恋愛、呪いなど臨場感溢れる表現が、自分にとってその世界にいるようでもあり、ハラハラして読んでいました。
じっくり浸れた一方で、後半からは怒涛の展開で終わったものの、様々な事が気になるばかりでした。しまいにはラストは、ナレ死かのように急いでその後の人生を語っていたので、これで終わり⁉︎といった消化不良感がありました。
後で知ったのですが、この作品は全三部作ということで、色んな伏線がどのように回収されるのか楽しみです。ただ、主要人物は生涯を遂げたので、次作ではどのように登場するのか?それとも登場しないのか?気になります。
色んな意味で次作が楽しみになりました。
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上橋菜穂子さんを感じる壮大な作り込まれたファンタジー小説で、ぐんぐん入り込めた。
トリスタンとユリアが愛し合っているのに、共に過ごす未来がない、というのがとても辛かった。
もっと幸せになってくれ…とも思うけど、それが逆にこの物語のリアルなところ、というか、一方を選ぶなら一方は捨てなければならない、というようなハッピーエンドなだけじゃないという魅力でもあるのかなと思った。
どんどん読み込めて、3日で読み終わった。次作も楽しみ。世界観がひたすらに美しく儚い。好き