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原発賛成、反対の立場に関係なく、問題だらけ、現実的な解決策があるのだろうか
2023/07/30 19:42
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投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、NHK解説員・ニュースデスクが福島第一原発事故後の、政府の原発政策の大転換を解説し、「はじめに」で原発反対、推進のいずれの立場でもなく、日本のエネルギーはどうあるべきかを考えてもらうために出されたものという。昨年のロシアのウクライナ侵攻がエネルギーや食料等の価格上昇の原因として、防衛予算の増と共に、老朽原子力発電所の再稼働から新増設までに踏み込む政策が、政府から打ち出されてきたことは否定できない。電気代のアップで四苦八苦している家庭や事業所が多いことは事実である。しかし、戦争だけが問題でない。パンデミック後の世界経済の回復によるエネルギー消費量の増、日本の超低金利政策による円安、物価上昇を下回る賃金や年金の改定を見ると問題は別にあると思われる。本書でもこの点は明確に指摘している。原子力発電と聞くと、普通の人にはわからない高度科学技術で専門家に任せればいいという風潮があり、過去、第三の火と原発推進は当然とされたが、大したものでないことが素人にも解ってくる。それどころか、現時点では人間にはコントロールできないものということも解ってきた。福島での処理に四苦八苦しており、放射能に汚染された大量の水も、アルプスで処理を繰り返しても完全に除去できないし、除去後の核汚染廃棄物も出るだろうに。現場の方々は大変だと思う。地元の約束も守れないのが実態であることは間違いない。政府の脱炭素に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)と言っても、原発頼みであることを解説してくれる。目次を見ると、
はじめに
序 章 エネルギー危機は何をもたらしたのか
第1章 原発回帰、5つの課題
第2章 原子力業界はなぜ変われないのか
第3章 福島第一原発事故と廃炉の行方
第4章 立ち遅れる再生可能エネルギー
終 章 特別鼎談 日本のエネルギー政策をどうすべきか
おわりに となっている。
以上のように、政府や電力会社が言う次世代革新炉という新しい技術があるかのようなネーミングも、現在の軽水炉の改良型を革新軽水炉と言っているだけ、小型化した軽水炉、高温ガス炉、各融合炉を解説する。原子力業界の体質も取り上げる。横並び、護送船団方式、実態がわからない本社の技術者を含むエリート集団と現場の技術者との乖離は、日本の企業、経済界の悪体質を見ているかのようだ。長年、取材をしている経験で、多くの問題を感じ取っているのであろう。原発推進でも、極めて解決困難、課題先送りを克服しないと無責任すぎることはよくわかるし、現実的でもない。再生可能エネルギーの普及の立ち遅れは痛い。現実的な解決策を消し去ってきたとも言える。一読してほしい本である。
タイムリーな話題
2023/09/02 06:07
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投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る
福島第一原発の処理水放出も始まり、あらためて原発について考えたいと思い、読んでいる。原発は脱炭素のクリーンエネルギーではあるが、仮に事故が起きると非常に恐ろしいものである。地下に埋めても処理が完了するまで10万年もかかるという記述には驚いた。
使用済み核燃料
2023/08/15 16:26
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
国策民営で進む原子力政策、原発回帰の財源は電気料金や税金であること、温暖化対策、エネルギー危機と原発の信頼性確保といったところにまで議論を展開し、様々なエネルギーの長所と短所を踏まえた現実的な選択肢を考えている。
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