レーエンデの百年後
2023/09/22 23:03
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作の続編を期待していたら、なんと、百年後のお話。ちょっと拍子抜け。いちおう、レーエンデの百年後という設定ですが。ユリアの時代から約100年後、帝国支配が続くルーチェと、村の娘テッサが出会い……。
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前作から連なるレーエンデに巻き起こる革命の物語。時はユリアの時代から約100年後、帝国支配が続く暗黒時代のレーエンデ。後に残虐王と呼ばれるルーチェと、村の娘テッサが出会い、レーエンデに大きなうねりが生まれる。
またしても圧倒的なファンタジーで度肝を抜かれ、没入して読んだ。本作も魅力的な仲間たちが登場し、レーエンデ解放のために命を賭す。
第三部の刊行も決まっており、この大きな物語はどう着地するのか。脈々と受け継がれる革命の火の行方は。民族や国家、迫害等、現実世界にも通ずる問題が根底にあり、読み応えがあった。人は革命の中でどのように行動するか、世論はどうなるのか、想像しながら読み進めることで、自分ならば…とファンタジーと分かっていながら考えを投影してしまう。それだけのめり込ませる物語だった。とにかくすごい物語だ。
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#読書記録 2023.9
#レーエンデ国物語月と太陽
#レーエンデ国物語
やっぱりこれはファンタジーではないよ。エルフも獣人も魔王も聖剣も無い、中世に似た異世界が舞台の数百年に渡る歴史小説の形を取る。主人公二人の成長を追う骨太なストーリーだけど、十二国記の麒麟や蝕、守り人シリーズのナユグのような、もう少し世界観を特徴づける核が欲しい。
最終巻が10月に発売されるとのこと。この大河小説にどう幕を引くのか。起死回生のラストを期待したい。
#読書好きな人と繋がりたい
#読了
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人々が古代樹から去り、かつてのような美しさを失ったレーエンデで「レーエンデに自由を」という炎がまたくすぶりだす。
名家に生まれた少年ルチアーノはある夜、賊の手で家族を失う。路頭に迷ったルチアーノは、平和なダール村で暮らす快活な少女テッサと、その姉アレーテと出会い命を救われる。身分を伏せルーチェと名を偽り新しい生活を始める中で、ダール村に王都から兵役義務の達しがあり、テッサは外地へと去ってしまう。
再び平和な暮らしをともに過ごそうと約束した2人に過酷な運命が待ち受けていた。
ただ平穏無事に生きたいと願っただけなのに、その代償は大きく、数百年の歴史の中でゆがめられてしまったものが形を正すのは難しいと改めて感じた。
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舞台は異なる世界、西ディコンセ大陸の聖イジョルニ帝国。レーエンデ国を武力によって占領した帝国軍に反発した北方七州は『北イジョルニ合衆国』として帝国からの独立を宣言。それを認めない帝国との終わりの見えない戦争が続いていた…。レーエンデ東部、名家の次男として生まれたルチアーノは7歳の時に何者かに屋敷を襲撃され、逃げ出した先でティコ族の少女・テッサに助けられる。
1巻の終章で登場人物たちのその後が語られていて、えっ、2巻って1巻の続きじゃないの⁈とは思っていたのですが…なんとこちらは1巻の約100年後のお話。
ユリアたち、出てこないのかぁと寂しく思いながらも、読み始めたらすぐに惹き込まれてしまいました。すっごくおもしろくて、読んでいる間中ずっとわくわくドキドキしてたんですがっ、があぁぁぁぁ…。そうなんですよ、レーエンデ国物語って5巻まで出る予定なんですよね。まだ2巻なんですよ。そんな簡単にうまく行くわけないんですよね…。でも‼︎それにしても…でした。最後はお外で読んじゃダメなやつでした。
1巻はレーエンデ国の不思議な世界観を堪能しましたが、2巻は血湧き肉躍る革命のお話。3巻はまた更に約100年後…ユリアやテッサたちの想いは、果たしてどう繋がってゆくのでしょうか?あぁ、早く3巻が読みたいし、1巻を読み返したい。でも図書館で借りているので手元にない…。
しかもずっと読みたいと思っていた多崎礼さんのデビュー作『煌夜祭』が、外伝2編を加えた決定版として来月発売されるそうなんです。しかも文庫本ではなく単行本で。これはずるい。レーエンデも文庫本になるまで待つつもりだったのに…かなり気持ちが揺れてます。
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前作から約100年後の物語。
ユリア・ヘクトル親子、トリスタンの物語がどのように繋がっているのか。
今作の主人公ルーチェ、テッサは何のために戦っているのか。その戦いはどこへ繋がっていくのか…。
壮大な革命の物語がいよいよ始まった感があります!
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作者が言ってた通り、
「1巻と2巻では役割が違う内容にした」
と言ってる通り感動が違った。
レーエンデの女性は強い人が多い印象。
辛いのにそれを表に出さないのが凄く、テッサの
死に方は何とも言えない気持ちになった。
早く3巻を読みたい。
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とても面白かった。
イザークとキリルがとても印象的。何を言ってもネタバレになるのでとにかく読んで欲しい。
武器を持ち戦う女性の物語が好き。
主人公の1人テッサはとても格好良く、同時に女の子らしさも持っていて素敵だった。
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「テッサ、迷い続けろ。疑い続けろ。これは正しいことなのか、何のために戦っているのか、自分の頭で考え続けろ」
『レーエンデ国物語 月と太陽』という物語は、終始この「何のために戦っているのか」という問いとともに展開してゆく。どんなに迷っても、どんな痛みのなかにあっても、「命も矜持も魂も、すべて俺達自身のものだ!」という信念を貫きとおす姿に強く胸を打たれると同時に、やはり、そのように生きるためには多くの仲間たちが必要であること。多くのすれ違い、諍い、裏切りのなかで、ほんとうの仲間を得ることの難しさを痛感した。
どんな言葉を並べても今の気持ちをきちんと表すことはできないけれど、やっぱりレーエンデ国物語は最高です。10月に刊行される第3巻も楽しみにしています。
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装丁とブクログでの評価を見て2冊まとめ買いをしましたが、やっぱり中高生向けな感じかな、という印象。
次はもういいかな。
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イシドロが好きでしたね。
テッサから頼まれたナイフはイシドロから
ルーチェに渡され、
彼の最期に突き立てられたと思うとね。
ルーチェ辛いなぁ。
テッサとルーチェの最期の対比も辛いね。
あと大岩に打ち込まれた槍斧とかオタク心くすぐるよね。
次巻も楽しみです。
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ぼんやりとした1巻と打って変わって、2巻はかなりの名作。激しい思いや強烈な猫写が連続する中、しかし全体は行くべきところに落ち着くというような、そんな見事な作品でした。とても楽しめました。次巻も読みたいです。
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テッサが英雄ではなくルーチェのお嫁さんになる選択をしたとしても、それがレーエンデではなく自分自身のためだけの革命だったとしても、応援してあげたい。
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『レーエンデ国物語』の2巻目
前作の英雄ヘクトルの死後、レーエンデ奪還のために7州の連合国を束ねる、前作ヒロインのユリアが毒婦と帝国側から言われていたレーエンデ国地方の物語。
両親を殺されたイジョルニ人のルーチェとルーチェを拾ったヒロイン、テッサがレーエンデの自由を合言葉に命を燃やす戦い。
前作との関連はいろいろ出てくるものの、前作を知っていれば結末は既にわかるお話で、ああ…きっとこうなるんだろうなという感じのお話です。
ただ、結末が、わかっているから面白さが半減するかというと、そうでもなく、読みながら既に次の3巻が楽しみになりました。
さて、レーエンデの歴史でルーチェは「残虐王」と呼ばれることになるのですが、最後まで読むと、なるほど、なぜ「残虐王」と呼ばれたのかわかるようになります。
全体としては、前作が好きなら今回も外れはないだろうなと思うくらい、相変わらず私は好きです。
今回は革命の話なのですが、物事を為すということに必要なものって、改めて思いました。
それは天地人であるということを。
天地人が揃っていないと、結局うまくいきづらいだなぁと思いました。
ただ、天地人が揃っていなければ諦めて何もしなくてよいか?
実はそうではなくて、運さえ向けばその運をものにするための実力を持っていないといけない。つまり、諦めずに努力をしなければならないっていうことなんだろうなと。あと、その運が向いた時に生きていること。
革命など大きなことを成し遂げるということは実はこういうものなんだろうなと思いました。
生きてればなんとかなるっていうのは恐らくこういうことなのかなと感じた本作品。きっと、先人たちの積み重ねがレーエンデを救う日が来るんだろうなと思います。
あと、私もそうですが、世界は広いとはいうものの、実は世界っていうのは自分がみえるものこそ世界なんだろうなということ。
結局、世界は私が見えているものとあなたが見ているものの集まりなんだろうなと感じた本作品。
さぁ、革命のはなしをしよう。
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第1作に引き続き、やはりひたすらに没入できるファンタジー小説だった。
一気に読み進めてしまう。
今後の物語がどうなっていくのか続きが楽しみ。
ただやはり、報われて欲しいと思ってしまう。
わかりやすいハッピーエンドよりも、エンドが無慈悲なところがリアルで、それがいいのは分かってはいるが、どうか報われて欲しい。
魂として海に還った後は、どうか穏やかに、自分のささやかな幸せを大事にして過ごして欲しい。