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☆音楽浴ディストピア☆
2024/11/01 01:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
度重なる戦争により、人類は地上に住めなくなり、僅かに残った人々が地下で暮らすようになっていた。その中で、独裁者ミルキが支配するミルキ国では、国民にマインドコントロールの効果がある音楽を聴く《音楽浴》で国家を統治していた。
《音楽浴》には洗脳の効果と覚醒剤のような効果があり、人々をミルキだけに忠誠を誓う模範国民に仕立てあげることに成功した。
しかし、音楽は人々の脳に深刻なダメージを与え、国民を疲弊させ、軈て死に至る恐れがあることから、音楽浴の技術を開発した科学者コハクにより、18時からの30分のみと《音楽浴》を制限した。
音楽が洗脳の道具となるのは、何とも言い難いが、戦争下でのプロパガンダと同じなのだろうか、と思った。
続きは、こうだ。
国民の中には、《音楽浴》の副作用として、不平不満が貯まっていた。人々の中には、自分自身の身体を改造して性別を変更することで、フラストレーションを解消するものも現れた。
ある日、コハクはミルキ夫人との不義の嫌疑を掛けられ、夫人とともに処刑されそうになったため、隠し持っていた爆弾で自殺してしまう。
翌日、ミルキは、女大臣のアサリとアリシロ区の調査にやって来た。コハクは、ここにある研究所で人造人間の開発を行なっており、ミルキは、研究所の閉鎖空間でコハクの開発した美少女アンドロイドのアネットを発見した。その美しさに魅了されたミルキは、アサリがいるにも関わらずアネットに下心を丸出しにしてしまう。ミルキと不倫関係にあったアサリは、その光景に嫉妬心を抱き、アネットに現を抜かすミルキを服従させる。そして、国力増強のために、《音楽浴》を24時間継続させ、ミルキ国の地下に眠る金脈を発掘してミルキ国を黄金の国に作り替えることを決める。
何時の時代も、《権力》《色欲》《嫉妬心》は、恐ろしい側面も持つのだなぁ、と思った。
さらに続きは、こうだ。
その後、火星の民族の宇宙船がミルキ国に侵攻してきた。アサリは即座に国防軍に迎撃を指示するが、継続的な《音楽浴》によって軍人を始めとして国民全員が精神に不調をきたしており、ミルキ国は為す術も無く窮地に追い込まれる。
アサリはさらに《音楽浴》を増強し、コハクの研究所にある人造人間を使って事態の解決を図ろうとする。研究所の中に人造人間があると考えたアサリは、扉をこじ開けようと軍隊を送り込むが、疲労しきった軍人達は人造人間に辿り着く前に次々と倒れていく。また、音楽を聴き続けたミルキ国民も次々と倒れて死んでいった。終に2人だけとなったミルキとアサリも、音楽によって洗脳されてしまい、倒れてしまった。
万事休すと思われたその時、死んだはずのコハク博士が密かに開発していたアネットにそっくりのアンドロイド軍団を引き連れて現れた。機械装甲を纏ったコハクは、アンドロイド達を操作し、火星人の宇宙船を迎撃した。
そして、人間讃歌が響く中、人間の代わりに心を持たないアンドロイド達の暮らす新しいミルキ国が始まった。
《音楽浴》だなんて、日光浴等と同じように体によさそうな響きに捕らえられるのだが・・・ そう自発的なのではなく、無理やり音楽を浴びせられるとなると・・・ 現代にもある言葉によるマインドコントロールと同じで、恐怖を感じた。
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