電子書籍発のベストセラー
2024/06/08 18:56
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投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋大賞翻訳小説部門1位。独立系書店の話で本屋大賞らしい一冊、と思ったら、すでに韓国はもちろん、海外では大変な人気だったのね。
ほっこり読めて本好きの欲望も満たしてくれる小説でした。
本書は電子書籍発で、電書がひっとしたから紙が出た、ということらしい。こういう文化があるのは羨ましいし、見習いたい。読んでみたらとても好きだったので、ぜひ紙で読みたい、というニーズがやっぱりあるんだな。紙が残る理由のひとつになるのかも。
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韓国の作家さんの小説を読むのは初めてでした。
エッセイと小説が混ざったような心地良い文章が綴られています。
ヒュナム洞書店に訪れる人々は様々な悩み、揺らぎ、挫折を抱えていて、もがきながらも自分を信じ成長していく姿が描かれている。
心にじんわりと柔らかく優しさが染み込んでいくような素敵なお話でした。
人生には嬉しいこと、悲しいこと、苦しいこと、様々なことが起こるけれど、その時に寄り添ってくれる人と一冊の本があれば。
それってすごく幸せなこと。
人と人が繋がる場所。心と身体を一休みさせてくれる場所。
ヒュナム洞書店はそんな素敵な本屋さんでした。
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ほっこりもして、少し考えさせてられる所もある作品でした。書店を運営しながら、成長していく店主と常連客たちの人間模様も素敵でした。
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生きていると時折「違う、そうじゃない。こんな自分は私じゃない。」という心の声が聞こえてくることがある。
内容の違いは人それぞれでも今を生きる人たちが感じている生きにくさをリアルに描いていてきっと共感できる登場人物が一人はいるだろう。
どうしようもない悲しみややるせなさにヒュナム洞書店に集う面々は程よい距離を保ってそばにいてくれる。
心をゆるめられて、でも心強くてそんな素敵な場所。
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●なぜ気になったか
韓国翻訳本から判断すると、韓国の人たちも日本同様疲れている人たち多そう。住宅街の本屋さんが舞台のハートウォームそうな小説。本好きとしてぜひ読みたい
●読了感想
個人書店だと運営が順調になればやることも増え、実質的にも精神的にも本を読む時間は減るだろう。自営業経験者の僕はそんな点も含め主人公の多くの悩みに共感できた。韓国って日本より生きるのが大変そうと感じた
#ようこそ、ヒュナム洞書店へ
#ファン・ボルム
23/9/26出版
https://amzn.to/3ta5IGX
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購入したときに、すぐに読むのがもったいない気がして置いていたら、いつの間にかすっかり有名な本になっていました。小さな本屋さんで、店主と店に集う人たちの物語は、読みごたえがありました。
ヒュ「休」という字がはいったヒュナム洞書店。人生でひと休みが必要な人たちがいつの間にか集まっていた、そんな書店でした。わけありの書店主のヨンジュ、バリスタのミンジュン、焙煎業のジミ、書店を訪れるジョンソ、ミンチョル、ヒジュ(ミンチョルオンマ)、サンス、ウシク、作家のスンウ、ソンチョル等、それぞれの悩みや思いが描かれていました。なんとか続けたいという思い、未来への漠然とした不安、過去の後悔、大切な人への思いなど、誰もが思うようなことが綴られていました。素敵な言葉がたくさんあり、本が付箋だらけになりました。韓国独特の呼称や、言葉も違和感なく、物語に引き込まれました。翻訳家のすごさも感じました。
試行錯誤し、考えることが必要なときに、話せる人がいたり、そっと一人でいても大丈夫な居心地のよい場所があれば安心できます。バリスタのいれたコーヒーを飲んで落ち着けて、素敵な本に出会えるヒュナム洞書店は、まさしくそんな場所。私がこんな書店があれば通いたいと思うのは、本を読む楽しさを知ったからだろうなと思いました。
しばらくしたら再読して、ヨンジュの本に対する思いをもう一度じっくり読んでみようと思っています。そして、もういちど物語をじっくりと味わいたいなと思っています。
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とても温かい気持ちになった。
一度全てに挫折したヨンジュが書店を開きバリスタのミンジュンと共に成長していく物語。誰もが失敗を経験しているけど支え合い前を向いている姿に励まされた。
最初こそ、韓国の文化や名前の読みにくさに躊躇したがだんだん慣れた。
そばでヨンジュを見守ってきたミンチョルオンマの他に魅力的な人物が沢山出てきて且つ一人ひとりの背景などもしっかりと描写があり読み応え抜群だった。
この厚さも納得だな。ちょっと時間がかかったけど読めてよかった。
後半、焙煎士のジミの決意と作家のスンウの関係が少しハラハラドキドキだった!
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読書記録61.
『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』
10月に旅先の釜山で読んだ作品
自分の弱さと人の痛み
社会への思いと心の持ちよう
悩みを抱えた人々がゆっくりと繋がり、本と書店という空間が彼らをそっと優しく、包み込むように進んで行く物語
韓国のどこかにこんな本屋さんがあったら、수세미(たわし)をもらって読書会に参加して、イベントに出たり、コーヒーを飲んだり
そしてもちろん代表さんのおすすめ本を買って読みたいな
・・・・・
『幸せはそう遠くにあるわけじゃないっておもったら、ちょっと生きやすくなるような気がしたんです』
『だから、わたしは幸福ではなく幸福感を求めて生きようって、考えを変えたんです』
『ヒュナム洞という町を選んだのはヒュナム洞の「ヒュ」が「休」という字だと偶然知ったからだ』
『本の舞台を実際に訪ね〜中略〜その都市を舞台とした本を読みながら何時間でも過ごすこと。これ以上にロマンチックな読書の方法があるだろうか』
↓
この本を韓国滞在中に読めた事、
物語後半にこの文章が出てきた事に、心が躍るほど嬉しくなりました
折に触れ読み返したい、宝物の作品になりました
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韓国ドラマを観ているようだった。
少しずつ少しずつ読み進めていました。
読み返しても新しい楽しさに出会えそうな内容でした。
とっても楽しかった!
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書店でトークイベントを開催する場面の、ヨンジュとアルムのやりとりいいなあ。タイマーを使った時間の確保のやり方、生活の中に取り入れてみよう。
登場人物たちの距離感が心地いい。
ジミとヨンジュとジョンソの年齢はバラバラだけど、自宅に呼んで飲みながら話を聞いてあげる仲の良さ。ミンジュンがどんどんコーヒーにのめり込んで、美味しいコーヒーを淹れる研究に手を貸すジミ。好きな作家を書店に招き、ぎこちないスタートからも、いつの間にか惹かれているだろうなって感じるスンウ。ヨンジュの文章から伝わる最初のイメージと実際に会って感じたイメージ。違うなと思いながら、時間を削ってまで行動的になっていくスンウが好きでした。ただ…ベルリンで会いましょうのくだり…ぐいぐい来すぎて怖かった…気持ちが傾いてるから和らいでいるけど、あんなふうに「お手伝いしますよ」「嫌でしたか?」「行ってもいいですか?」なんて国を超えてまで会いにくるの怖すぎる。断れんて、
終盤のテウがお店を訪ねてきて、チャンインのことが触れられたあたりから展開が変わって、読む手がぐらついた。チャンインとの過去は、ヨンジュの突然の変わりようとお互い仕事人間ということもあり、あまり良い関係ではなかったのかな。。忙しくて相手のSOSにも先延ばしにして宙ぶらりんのままだったし。
でもヨンジュの要望は、夫婦だからといって、必ずしも受け入れなければいけないということはないと思った。相手にも同じことを求める必要はない。
しかし離婚直後のチャンインの言葉は重いなー。
「〜〜おまえは俺を忘れろ。俺と過ごしたすべての瞬間を忘れろ。俺のことを思い出してくれるな。二人で過ごした日々の記憶も消してくれ。俺はおまえを忘れないでおくよ。一生おまえを恨みながら生きるさ。俺を不幸にした女としておまえを記憶しながらいきるよ」 ヨンジュが一方的に告げた別れから、離婚までしたけど、相手には俺を忘れろ、俺は恨みながらお前を記憶しながら生きるよなんてさ…生涯言葉が枷となるだろうよ…
少しずつ読むから、久しぶりに出てきた人物に「ヒジュって誰?!!どこに出てきた?!」とパニくる笑
初めて書店で映画上映をすることになり、そのタイトルが是枝裕和監督の「海よりもまだ深く」。
訳されていない原文でも、このタイトルなんだろうか。
p.352 ヒュナム洞書店ならではの個性を、深さと多様性に求めることにしたのだ。客には少々難しいと思われても深みのある本を中心にキュレーションし、多様性のためにベストセラーは排除した。
→ こんな本屋があってもいいと思う。ベストセラーなら大体の本屋やオンラインでも買える。自分で選んで手に取って、自分の中のお気に入りを増やしたい!あと本屋を楽しみに通うなら、その本屋独自の味が欲しいところ。私ならzineを多く扱う本屋に行きたいなあ。
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作者のあとがきより、自分の人生を評価する基準が自分の中にあれば、それでもいいのだ。
海外の作品には苦手意識があり、いま迄手を出さなかったが、なんとなく題名が気になり図書館で借りる。読み始めると、とても癒される作品で最後まで楽しんで読むことができた。
いくつか、韓国の文化がえがかれているところもあるが基本的な働き方や結婚感、多様性などなど日本と共通するところが多く、共感しながら読み進められるところが多かった。
自分なりのものさしで生きていこうよ。という、優しい話に読んでいるこちらも優しくなれた。
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離婚して仕事も辞めてたったひとりで個人書店を開業したヨンジュと書店に通う常連さんたちの心温まるいいお話。 登場人物全員が魅力的でした。 いい人の周りにはいい人が集まる。 近しい人と縁を切ったり、仕事を辞めたりすることは世間体とか常識から外れたことのような気がして自分を責めたり、誰にも言えず殻に閉じこもったりしがちだけど、縁を切ることで新しい人間関係が生まれたり、転職で自分の生き方を見つけたりする。 だから罪悪感を捨てて、今自分の周りにいる人たちを大切にして生きよう、と励ましてくれるそんな本。
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■2024年3冊目(図書館)→購入済み
※追記
本屋大賞翻訳小説部門第1位
おめでとうございます…!
本好き、本屋好きの方に
ぜひ読んでいただきたい大好きな1冊です。
書店が舞台の物語ですが、
様々なことを改めて考えさせられます。
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本屋を舞台に…というとこで、まずワクワクする。
そしてコーヒーが加わることでワクワク半端ない♬。.
こういう静かな物語がほんと大好きで、ヒュナム洞書店に集まる人が少しずつ増え、その人たちの暮らしと日常がほんと変わり映えしない日々だけど、みんながヒュナム洞書店に寄り添っていく姿がほんと暖かい。
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「どうしよう、おもしろすぎる…」と読みながら何度も思った。登場人物もストーリーも文章も言葉も、すべてが愛おしい。
頑張って努力して一生懸命に生きてきた登場人物たち。彼らは走り続けてきた足を止めて、時間をかけてゆっくりと自分を見つめなおす。書店に集う人々と関わり合いながら、少しずつ自分にとって良い生き方を見つけていく。そんな物語。