まさに古の匠,すばらしい!
2024/05/27 14:57
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まりもパパ - この投稿者のレビュー一覧を見る
姉妹書の「古代世界の超技術(改訂新版)」と併行して一気に読み切りました。近現代の機械技術や建機などない時代に,日本人たちは,かくも多様で独創的な技巧や創意工夫により匠の技や今も残る様々な成果物を積み上げてきたか。圧倒されました。
昔の日本の技術にも、今以上の技術があったことに驚き!
2024/05/19 14:32
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:野間丸男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
“技術”は、人間の生活を物質的・精神的に豊かにしてくれる。
しかし、「効率」と「経済性」を追求するあまり、
“質より量”を優先して、
本質を見逃してきている技術が多々あることがわかった。
三内丸山遺跡
前方後円墳
五重塔はなぜ倒れないか
日本古来の「木工加工」技術
「呼吸する」古代瓦
法隆寺の和釘と日本刀の秘密
「奈良の大仏」建立の謎
最近の一戸建ての家は、
瓦は使わないし、窓も小さいし、個性のない建物が多い。
「効率」と「経済性」の優先で、何を失っているのだろうか?
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姉妹書の古代世界の方と共通するが、あくまでサイエンティストとして合理的に考察して各事象を解説しており、過去の説にはこだわっていない点が良質だ。
特に古墳に関する考察は納得のいくものだ。考古学者の反応が期待されるが…
読了90分
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三内丸山遺跡─縄文時代の最新技術:東アジア各地の古代人・科学を技術に応用 土器の発明=最先端のハイテク材料 正確な穿孔技術 研磨材がカギ 前方後円墳:世界三大陵墓・大仙陵古墳 古墳時代・10基超築造 巨大な墳→貯水による地域の水田灌漑 コメの増産 夏目漱石とボーアの専門家論 五重塔─揺れる「心柱」の秘密:心柱は大黒柱 耐震・耐風構造 たがいちがいに波をうつ 日本古来の木材加工:技術─適「材」適「所」、適「具」 木の文明 「呼吸する」古代瓦 法隆寺の和釘と日本刀の秘密:たたらを踏む 「奈良の大仏」建立の謎
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⭐︎4.6 7月16日
これは面白かった。
古代人の技術の高さ。
まさかのスカイツリーがその技術の要を使って建設された。
なんとも、血湧き肉躍る。学習の書物。
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超、とか、古代、とかのタイトルが、一瞬『ムー』系の話か? と思わせるけれど、そんなことはない、過去の日本にあった優れた技術を解説する本だった。
建築における古い技術のことは、それなりに知ってはいるつもりだったが、それを建築という視点ではなく、技術という視点でみているのが楽しい。
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ブルーバックスが古代の技術?しかも「超」付きで…と恐る恐る読み始めましたが、最初の数ページで「やっぱりブルーバックスだ!」と納得。三内丸山から前方後円墳、倒れない塔、単結晶インゴットの切断方法に錆びにくい鉄の秘密、建築の技法に工具の秘密と次から次に紹介される技の数々とそれを解き明かす科学的説明、面白くて一気読みです。
時間をかけて丁寧に素材と向き合いものを作る工匠の技と心意気がどれほど高度なものを生み出したのか、知れば知るほど「凄い!」確かに超技術だと納得しました。現代の問題にも触れられており、作者は古典や古代史にも造詣が深い工学博士、説明もわかりやすく技術の視点から遺跡や古代史を観ることの興味深さも教えていただきました。古代史ファンも科学ファンも納得の本だと思います。各章末の参考文献もとても良くて、読書案内としても使えます。
特に前方後円墳が何故あの形なのか、何故あんなにせっせと作られたのか、の考察は古代史ファン必見だと思います。科学技術ってすごい!面白い!
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半導体研究という物理分野の著者による古代文明の技術的観点からの考察。『古代世界の超技術』との姉妹本であり、古代世界に「石の文明」が多いのに対し日本は「木の文明」だと言います。なぜ五重塔は倒れないのか。木の種類による活用の幅、古代瓦と現代瓦、たたら鉄や日本刀奈良の大仏の銅はいかにして選ばれたかなどどれも面白かったが、特に前方後円墳の形状やあれだけの多数作られたことの背景についての考察は古代史に興味を持つ人間として非常に面白かった。続けて読む予定の姉妹本も楽しみ。