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共感する所が多い、財政経済学書です。
2024/03/28 20:38
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
財政学を専門とする経済学者の著者が、財政学を駆使し、現代日本経済の問題点を次々と指摘。より良い国民生活の推進、民主主義の達成にどのような策が必要か、持論を展開する1冊です。
市場経済への過剰な依存より、人々の心が安らぐ生活空間への追求を大事にする話の展開になっています。その著者の持論には人間味を覚え、共感する所が多いです。
いかにも難しそうなタイトル標榜をしている当書ですが、タイトルからのイメージに比べたら読み進めやすい内容です。ぜひとも読むのをチャレンジしてみてください。
国や自治体の財政に民主主義は存在するのか
2024/05/05 20:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、世界は資本主義社会という前提に立っている。共産主義や社会主義は、理念として存在するが、国家として存在しているのであろうか。少なくとも、ロシアや中国は資本主義国家と説明するしかない。この社会は市場社会として、市場経済と民主主義を構成要素とする。民主主義でなく覇権主義という構成も考えられるが。さらに市場社会の説明がある。市場社会は経済システムと政治システム、社会システムが存在し、これをつなぐ財政がある。ここに民主主義が存在しないと大変なことになる。いや、大変なことになっているという方が正しいだろう。過去、日本で人が生きるにあたり、地域の共同体が存在したが、それは多くが崩壊し、家族という最小単位である共同体しか残っておらず、単身高齢者が増えていることから、それも危うい。政治の世界では家族を大切にというが「家」を家族と見誤っているように思える。今の日本社会で、財政とはどうあるべきなのか。市場の失敗に対するものぐらいという見方もあるが、3つの役割を提示する。資源配分、所得再分配、経済安定化の機能を示す。目次を見ると、
序 章 経済危機と民主主義の危機
第1章 「根源的危機の時代」を迎えて
第2章 機能不全に陥る日本の財政
―コロナ・パンデミックが浮き彫りにした問題―
第3章 人間主体の経済システムへ
―民主主義を支える財政の意義―
第4章 人間の未来に向けた税・社会保障の転換
―いま財政は何をすべきか―
第5章 人間らしく生きられる社会へ
―地域の協働と民主主義の再生へ―
おわりに ―人間を人間として充実させるヴィジョンを描くために―
あとがき
主要参考文献 となっている。
以上のように展開される。著者の哲学的な思考と展開、人類が脅かされている根源的な危機を説く。海外の現状も触れながら、展開される。学生の段階から政治参加させていなかったツケが来ていることもよくわかる。18歳から選挙権が付与されたが、被選挙権は昔のまま。移民大国といわれる日本だが、日本人の意識があまり変わっていない。バイデン大統領にロシアや中国と共に、外国人嫌いと指摘される。永住外国人に地方参政権を与えている国も多い時代である。しかし、日本の財政は昔のままで、無駄遣いが指摘される。普通の人が理解できない財政では民主主義が入る余地がない。時代に合わせた改革が必要と感じる。一読してほしい本である。
財政と民主主義の理想
2024/04/20 16:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
財政学の専門家が財政の基本的役割や租税徴収、社会への還元、そして運用の為の重要な要素である民主主義について述べている。現在の税体系では不当な富の集中蓄積から中間層が崩壊し貧困が広がっている現状は本来の財政理想目的とは大きくかけ離れていると説いていると読んだ。北欧スウェーデンとの比較も興味深かった。定義付けの部分が少々長いが後半の4章・5章はどのようにして人間が社会に関わり民主主義の下に信頼できる社会を築いていくべきかを考えさせられた。
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