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きっと子供の活躍を期待しない親はいない。
人の子の親であるならば、たとえ自分の子供が甲子園を目指していなくても(スポーツだけでなく、勉強などでも)他の子よりも抜きん出て活躍して欲しいと願うし、怪我や事故に見舞われないでいて欲しいと心配するもので、時にそんな思いは大きく空回りして、子供に反発されたりもする。この物語を読み進めれば進めるほど、子供を持つ親ならば主人公である母親に、いつの間にやら自分自身を投影し、子供を持たない人であっても主人公の母親にところどころ自身の母親を感じているはずである。「アルプス席の母」とはよく言ったもので、親は、特に母親は、いつの時代にあってもきっとその存在を遠くからでも感じることができる、或いは感じさせる、「雄大なアルプス」というメタファーがピッタリの存在なのかもしれない。
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いい話ではあったが…^_^んーよくある話かな^_^
母子家庭…甲子園…怪我…
ちょっと想像内、想定内の内容でした…^_^
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元高校球の親として共感できる部分多数あり。特に父母会絡みの部分は、高校野球あるあるだと思う。
ただし、高三の夏はいくらなんでも出来すぎ。現実はそんなに甘くない。
親目線で高校野球を描いた作品としては秀逸だと思う。
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甲子園を目指す航太郎の母親の菜々子の目線で描かれていく物語。中学時代から有能で甲子園の常連校からもスカウトが来るような選手の航太郎。その航太郎が選んだのは創部10年にも満たないところ。そこから甲子園への道がはじまっていく。夫を亡くし一人で航太郎を育ててきた菜々子が野球部の父兄たちの中で闘ったり、気を許せる友人ができたりと球児たちとはまた違った濃い日々を送る。そのひとつひとつのエピソードが良くて喜びも寂しさも苛立ちもたくさんあって、そういうものを経たあとにある最後の夏は本当に素晴らしかった。野球が題材ではあるけれど、それ以上のものがあるからたくさんの人に読まれて欲しい作品。
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題名、そして表紙を見ればわかるとおり、高校野球を描いた作品だ。ただし、いわゆる“スポーツ小説”ではない。本書は高校野球という特殊な世界に戸惑い、悩む親子を主人公とした内幕ものだ。
夫を病で亡くした菜々子は一人息子の航太郎を女手一つで育ててきた。甲子園に行くために航太郎が選んだのは大阪にある新興の希望学園だった。寮に入る航太郎と、神奈川から大阪に移住した菜々子の新生活が始まる。
ノンフィクションである『あの夏の正解』(未読)取材の効用なのか、保護者の意識や行動には説得力があった。
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母親目線の高校野球の物語。
強豪のシニアリーグで活躍する一人息子が、関西の新興校の推薦を手に入れ入学、母子で奮闘する3年間を描く。
自分自身、人の子の親となり、また、自身も学生時代は体育会で厳しい練習をしていたので、感情移入しやすい。
自分は父子家庭だったが、だいぶ世話になったなあと思う。
さて、このお話、親目線だけに、親同士の付き合いを描いた部分が多い。苦労するよね。
最後は、爽やかさを飛び越えて、親子愛に帰着する。ただのスポーツ小説ではないところが、いいんだと思います。
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野球を小さな頃からやっている息子とその母。
スカウトされて入った関西の高校は、想像していたより厳しいものだった。
保護者の関係性も難しく戸惑う母。
野球を続ける息子のために理不尽なことにも耐え、そしてその中に心を許せる戦友とも呼べる友ができ、やがて息子達と共に甲子園という目標に向かって突き進んでいく。
甲子園がやっているうちに読みたいなぁと思ってたら、運良く順番が回って来ました。
熱闘甲子園を見ながら、オリンピックを見ながら、スポーツの楽しみと苦しみを想像しながら、楽しく読みました。
息子達がスポーツをやっていた時を思い出し、私も大変な時もあったけど楽しかったなぁと、懐かしくなりました。
心が熱くなる素敵な本でした。
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甲子園を目指す高校球児と母の物語。
前半は保護者目線の描写が多く、裏側の部分がクローズアップされていた印象。
高校からのスカウトの方法や入学後の保護者のルールなど、実際はどうなのかわからないけど、すごい嫌悪感を感じてしまった。
私には球児の母は務まりそうにないです…。
皆さんのレビューがよくて、爽やかなお話をイメージしていたせいもあると思うけど、あれあれ?となってしまった。
でも、後半は子どもたちの屈託ない野球少年っぷりが全開で、一気に気持ちよく読めた。
あと、どうでもいいけど表紙めくったところの「本当は女の子のお母さんになりたかった」って、いるのかな?
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高校野球の世界を親の立場から描いている、母、菜々子と子、航太郎の成長物語。特に部活動の舞台裏、父母会での雑用、マウントの取り合いやら監督との関係や距離の取り方などの裏事情がビンビン伝わってくる。主人公の持ち前の明るさ正義感で乗り越えていく様子がたくましい。職場の同僚や同じ野球部の母である香澄との友情など周りの人たちにも恵まれたが、何より良かったのはいい息子を持ったなぁということ。もちろん、試合風景も臨場感があって良かったです。
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親子愛で甲子園はどストレートに感動した)
聖地甲子園
元々高校野球が好きでいろんな感動は見てきたつもりだけどこれも好きな話
関東の野球ボーイが関西の名門に進学して
たくさん挫折しながら甲子園で輝く。リアルにありそうな話。
息子の野球愛も、母親に投げる言葉が感動的
おかんの豚汁食べたいな
ほんとにいけるんやな甲子園
母の頑張りなさい応援してるからっていう言葉も
ストレートだけど感動的で
最初は女の子の母親になりたかった
男の母親で良かったと思えるシーンまでがすごく感動的で良かった。
王道だけど泣ける、最高でした
甲子園ってほんと色んな人の思いが詰まってる
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甲子園を目指す母と子の、さわやかで心地よいお話でした。
人生で苦労は付きもの。
そこで躓き諦めるのか、そこから何かを学ぶのか。
成長著しい時期に、壁にぶつかって乗り越える経験はかけがえのないもの。
そして壁を乗り越える強さを、子は親の背中からも感じ取っている。
また親も子のたくましさに、勇気をもらっている。
いつまでも応援していたくなる真っ直ぐな親子に、感動しました。
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母と息子、其々に気持ちを重ね、甚く共感。前半、権力を笠に着て、ノーと言わせない野球部の悪しき風習に憤慨。野球部と航太郎の板挟みで苦悩する菜々子…『半歩近い』人間関係や理不尽な『父母会心得』が、ラストでは浄化され、清々しい親子の門出にエールを送った。
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#読書記録 2024.5
#アルプス席の母
#早見和真
野球をやってた息子がいる身からすると冒頭で既に泣きそう。でも読了後はカラッとした爽やかな涙をくれる。親って子どもを見守るだけでなく、親も子どもから元気をもらって強くなれるということ思い出させてくれる作品。
#読書好きな人と繋がりたい
#読了
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甲子園を目指す高校球児と母親の親子の物語で、重くもなく感動できるものだった。新天地で頑張る息子を追って仕事も住むところも変えて側で応援したい!て気持ちは今になって共感できること。親っていつまで経っても近くで応援したいし、心配もするし何よりも共に同じ方向に向いていたい。きっと私もこれから子供から貰うものって多いんだろうな。そして、甲子園を目指す強豪校って言うのは子はもちろん、親の務めも想像はるかに超えると物語を通じて感じた。
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息子が甲子園に行く、キラキラした母親の話かと思っていたら全く違った。シングルマザー菜々子の息子は野球で活躍。高校に入ると野球部の父母会で色々あり、監督の人間性でも色々あってもやもやしまくる。リアル高校野球母ストーリー。
すごく面白かった。高校野球とか母親の立場から見る、普遍的な嫉妬とか、歪んだ自己実現とか。