なぜ失敗したのか
2022/02/26 21:17
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投稿者:いて座O型 - この投稿者のレビュー一覧を見る
民主党政権が挫折に陥っていく様子を検証していく本。
内容としてはそれなりに公平だとは思うが、民主党自体が様々な政治志向の人たちの集団だっただけに、その様々の志向を等しく評価しているわけではない。そこの観点が、読者とずれると、そうかなぁ?という納得のいかないとりまとめになってしまう。
様々な問題の蓄積から、最終的に唐突な消費税増税で一気に破局を迎える経過が、冷静に検証できているとまでは言えないと感じた。
読むのが無駄だった
2014/10/23 15:02
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投稿者:まさひろお父さん - この投稿者のレビュー一覧を見る
民主党政権が再びあるとすれば通読する意味があるが、途中まで読んでいって「再び民主党政権許すまじ!」と思うようになってしまった。過去、自民党政権に関するこの手の本は、今も将来も「自民党政権が継続する」事を前提にしているからこそ成立していたのがよく分かる。再び民主党政権があり得ない選択であるとすれば、この本は無意味なものとなる。
結局何をしたかったのだろうか、
2024/08/26 14:06
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
2009年の総選挙で民主党の国会議員が300人以上誕生したわけだが、その300人はなんでもできたはずなのに、何にもしなかった、結局何をしたかったのだろうか、
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地元の図書館で読む。丁寧な作りの本です。予想した通りの内幕です。制度設計は、理念的過ぎた。同時に、少数のメンバー以外、理念を共有していなかった。
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会社の近くの図書館の「本日返却された本」の棚でたまたま目に付いたので読んでみました。
本書を取りまとめた「日本再建イニシアティブ」は船橋洋一が理事長のシンクタンクで、福島第一原子力発電所事故に関し、民間人の立場から事故の検証を行った「民間事故調」の母体として有名です。
「第1章 マニフェスト」「第2章 政治主導」「第3章 経済と財政」「第4章 外交・安保」「第5章 子ども手当」「第6章 政権・党運営」「第7章 選挙戦略」、それぞれの章をテーマに見合った研究者が担当し、3年3ヵ月の民主党政権の失政の原因を明らかにしていきます。民主党議員へのアンケート結果も踏まえた実証的な分析はなかなか興味深いものがあります。
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当初は期待を集めた民主党政権だが、日に日に国民の失望は高まり、3年3か月で政権から転落することとなった。本書は、民主党政権はどこで失敗したのか、それは、誰の、どういう責任によるものなのか、どこから何を教訓として導き出すべきか、ということについて、マニフェスト、政治主導、経済と財政、外交・安保、子ども手当、政権・党運営、選挙戦略と多角的に分析している。各章で執筆者は異なるが、いずれも民主党関係者のヒアリング結果も活用しながら、感情的にならずに、民主党政権の功罪が冷静かつ客観的に検証されており、今後の日本政治を考えるうえでも有益な内容だと思われる。
本書では様々な「失敗」の要因が指摘されているが、そのなかでも以下の5点が重要だと感じた。1点目は、国家戦略局の設置など、政治主導を実現するための主要な制度改正が後回しになって実現できず、政治主導が政治家の個人的資質に依存する属人的なものになってしまったことである。2点目は、民主党政権には日米同盟の資産を削ることへの同意はあっても、他の積極的な外交政策を展開させる能力が欠けていたことである。3点目は、子ども手当をはじめとして、党内での理念の共有が十分にされていなかったということである。4点目は、民主党議員が、「みんながリーダーになろうとし、誰もフォロワーになろうとしない学級委員体質」であったことが、組織マネジメントにとって致命的な欠陥になったことである。5点目が、政権運営に不可欠である「実務と細部」の欠如である。また、本書で指摘されているマニフェストの内在的な矛盾も、民主党政権の蹉跌の構造的な要因であったであろう。
一方で、民主党政権には、予算編成プロセス改革としての「事業仕分け」や社会構想としての「子ども手当」など日本政治をよりよくする可能性を持つ芽が生まれたことも確かだと思う。現在は民主党政権時代のことはばっさり否定されるような風潮を感じるが、本書で示されているような民主党政権の功罪を教訓として、今後の日本政治に前向きに活かしていくべきだろう。
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私は民主党のリベラル思想には馴染めないが(したがってこれまで一度も民主党に投票したことはない)、船橋洋一氏は元朝日新聞であり、民主党にシンパシーをまだ持っている様子。
そういった方がまとめた本ではあるが、中身は、客観的に、公正に民主党政権の何がダメだったのかを検証している。各章の担当者は船橋氏ほど民主党ラブではなく、この「失敗」の教訓は国民すべてが共有してこそ、日本の将来のためになる、という考えを共通して持っているようだ(民主党が復活しようが消滅しようがそれ自体はどうでもいい)。
そういった視点から書かれているので、非常に興味深く、かつ有意義な本になっていると思う。
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マニュフェスト、子ども手当、政権運営の章は初めての話が多く勉強になった。
以下、簡単な要約など。
第1章マニュフェスト
2005年岡田代表作成のマニュフェストから、2009年小沢代表マニュフェストで大幅に増額
岡田氏の削減努力により16.8兆にとどまった(修正案は10兆円)
しかし、そもそも10兆円の財源すら確保できていない
税収の見通しや社会保障費の自然増を盛り込めていない
マニュフェストの作成過程が一部の議員に偏り党全体での共有不足
検証可能なものか方向性を示すものか
第2章政治主導
政務三役の人事を官邸がグリップできず(藤井財務大臣問題)
政務三役の役割分担も各省任せ
調整力不足、議事録も無い閣僚委員会
事務次官会議の廃止により失われた官僚の調整機能
歳出・歳入の構造改革を目指した国家戦略局
しかし人材不足や法案の未成立により最終的には経済財政諮問会議化
幹部官僚人事については政権の手が回らず結果各省任せに
事業仕分けは注目を集めたが、財源捻出効果は限定的
後手に回った制度改正と党内での認識の共有不足
第3章経済と財政
リーマンショックによる税収減に対応できず歳出増
予算改革も未達
第4章外交・安保
理念先行の東アジア共同体構想
普天間問題における鳩山首相の暴走
社民党への配慮による年内決着を2010年5月まで先延ばし
その結果迷走に拍車がかかり支持率低下に
漁船衝突事件の船長長期勾留の是非→早期の送還もあり?
尖閣国有化での中国首脳の感触の見誤り
中国との外交ルートの脆弱性
東アジアとの連携強化
第5章子ども手当
子育ての私的責任から公共責任への転換
控除から手当への転換
所得控除や配偶者控除は高所得者に有利
子ども世帯と共働き世帯で再分配後の相対貧困率が上昇
児童手当から転換するための制度設計の甘さ
理念の党内での共有不足
担当大臣の激しい入れ代わり
保育所拡充への期待とズレた幼保一元化
高校無償化や子ども手当は一定の効果
子育ての公共責任と負担と給付の見直しは今後の課題
第6章政権運営
政府と党の関係の迷走
リーダーとフォロワーの対立の激化で割れる党内
総理案件の暴走と党内の政策決定システムの不在
当選回数序列型の政務三役人事
政務三役になれない当選回数1~2回議員の登用問題
政務三役になれなかった議員の離党率の高さ
当選1~4回議員の再選率の低さ→離党が再選可能性に影響しない
藤井裕久の財源問題での豹変→増税派への転換
第7章選挙戦略
参院選の1人区への偏在
農村寄���の政策を取った2007年参院選
得票率で上回りながら議席数で負けた2010参院選
衆参を勝つためには曖昧になりやすい党の方向性
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民主党政権が何故失敗に終わってしまったかを様々な分野や政策(福祉、外交、経済・財政etc)ごとにまとめた本。
実力のある執筆陣がそれぞれの章を担当しており、非常に良くまとまっている。このような失敗の理由を検証する本が出てくること自体、今後の日本政治のためになると思う(そして、何よりも有権者のためにも)。
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民主党政権の検証は批判一辺倒のものが多いなか、冷静に分析されていたので好感をもった。
特に小沢一郎氏と民主党の関係、小沢氏ならばマニフェストは実現できたのか、などの項目は興味深く読んだ。
一人のヒーロー、一党による救済に期待せずに有権者が政治を育てなければ民主主義の終わりはすぐそこに来ていることを感じさせられた一冊。
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独立系シンクタンクによる民主党政権の失敗の検証。マニュフェスト、小沢氏をめぐる人事問題、予算、尖閣、普天間そして原発事故対応など色々問題はあるが、民主党政権が失敗した最大の理由が政権交代であったこと。
政権交代が行われた時点で、民主党政権のクライマックスが来てしまっていたことかもしれない。
現、民主党を研究しても何の意味もないが、一党独裁国家は一部既得権益層の利益の拡大のみに走ることが立証されているのであるから、これから政治を目指す人たちには、政権を交代し得る、もしくは自民党と互角に戦える政党を立ち上げもしくは活性化することを心から期待する。
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題目の通り、民主党政権を各分野ごとに検証する一冊。
資料、インタビュー、アンケート結果が豊富で分かりやすく、
どこに失敗の要因があったのかを垣間見ることができる。
これらの要因を解決することは用意ではないが、
頑張ってもらいたい。
と同時に、同じ失敗を繰り返させぬよう、
我々自身も目を養う必要を感じた。
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民主党政権の失敗検証に留まらず、挑戦と功績を過去の自民党政権との比較で論証、かつ今後の政策への提言もふまえた良書。
ところで、民主党政権時代の中国人船長拘束に端を発する中国政府の経済的圧力とそれに屈する形での釈放の一連の流れが醸した弱腰感と、その反動かのごとく進んだ尖閣諸島国有化の文脈は、日中・日韓関係の悪化とヘイトスピーチの台頭と無関係ではないのでは、という興味が湧いた次第。
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失敗の原因について辛辣に指摘しているが、評価すべき点も挙げてあるところはよい。公平な視点で見ていると思う。
民主党内部のアンケート、および外部についてのデータを元にして展開されており、納得感がある。
こうすればよかった、もしくは選挙の負け具合を最小限にできた、という点があるともっとよかった。
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民主党の1年生議員は、駅前で演説はできても、コミュニケーションが出来ていなかった。政策の理念よりも選挙だった。
そもそも民主党政権は経営感覚が疎かった。中でも資本の使い方を知らなかった。