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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
社会的動物の吸血蝙蝠に始まり、動物のストレスや人間の男女の人差し指と薬指の長さの違いに至るまで、へーそうだったんだと感じさせる大人の、いや老若男女の動物教科書(又は夏の課題図書)。
群れが個を繋ぐ手段の多様さ
2024/07/30 14:40
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投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほんの小さなアリからクジラまで、様々な群れる生物種の行動についての興味深い話が豊富に紹介されている。文量に対して価格がリーズナブルで、本書から気になるトピックをピックアップし、更に深く調べてみても良いと思う。
真社会性の生物が群れのモジュールとしてどのような活動をするのか、飛ぶ鳥の群れが一斉に同じ方向へ向かえるのはなぜか、シャチに更年期があることで何が可能になっているのか……少し思い返すだけでも、生物が進化の中で獲得した機能の多彩さには感心させられる。
生物好きなら知っている知識が実は仮説にすぎなかったり、デマだと指摘してくれているのも地味にありがたい。マッコウクジラの超音波攻撃がどうやらないっぽい(それらしい音がさっぱり観測されない)とサラッと言及されていた点が、ちょっとショック。仮説が独り歩きしていたのかな。
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
動物の知らなかった整体を知ることが出来て雑学的にも面白かったです。動物が好きなので、おもしろいですね。
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社会性を焦点に動物たちの行動を紹介している。
特にネズミの項は興味深かった。
ボリュームのある本だが、値段にボリュームはないし
読みやすいし面白い。買って損はないと思う。
…合わなければ枕になるし。
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先日、東浩紀さんの「弱いつながり」を読んだ。本書で、社会性を持つことが進化にとって有利に働くとある。弱い偶然の繋がりがどのように機能するのだろうか。
社会的動物達の脳の構造は?海馬CA2領域の活動など興味ある。
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The Social Lives of Animals
英文タイトルの通り、動物の社会性についての本、
エピソードが多く楽しく読める。
登場する動物は以下の通り
コウモリ、オキアミ、バッタ、ゴキブリ、ハチ、シロアリ、アリ、イトヨ、タラ、グッピー、アジサシ、スズメダイ、ピラニア、バショウカジキ、イワシ、ムクドリ、シュバシコウ、ハト、アオガラ、カレドニアガラス、ハタオリドリ、エンペラーペンギン、フロリダカケスニワトリ、ワタリガラス、マツカケス、ネズミ、ハダカデバネズミ、オーロックス、牛、象、ジャッカル、ライオン、ハイエナ、オオカミ、マッコウクジラ、シャチ、バンドウイルカ、ザトウクジラ、ベルベットモンキー、ヒヒ、チンパンジー、ゴリラ、マカクザル、ボノボ
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著者はシドニー大学の動物行動学の教授。
アフリカから南極まで世界中を旅し、動物たちのさまざまな生態とその背景にある「社会性」に迫りながら、彼らの知られざる行動の数々を紹介する。
登場する動物(生き物)は、実に多い。魚、昆虫、アリ、ハチ、鳥、ネズミ、ゾウ、ライオン、オオカミ、ハイエナ、クジラ、イルカ、サル、そしてヒト。
どれも意識はしていない生き物があるとしても、社会性を持っていることがわかる。
でないと、ここまで生存出来ていなかっただろうな。
著者が言うとおり、人間と動物の違いは量的なものでしかなく質的なものではないのだろう。
それぞれに違えど、皆必要にして十分な進化を遂げてきたのである。その意味で等価だ。どの生物も違う歴史をたどればまったく違ったものになっただろう。いずれも偶然の産物である。
そして、どの生き物も、生き延びて子孫を残すという目的は共通なのに、置かれた環境、経てきた歴史の違いにより私たち人間とどれほど違った、どれほど驚異的な生態の動物が生まれたのかを教えてくれる。
他者を見つめ理解することは、改めて自分を深く知ることにつながると言われるが、他者には他の生き物も含まれるべきだと感じた。
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【購入動機】
SNSにて「めっちゃ面白い!」的なことが書いてあったため購入。書店で手に取ったときは「辞書やん」とつっこんでしまった。実際問題かなり分厚い。700ページ!
【ざっくり概要】
動物の「社会性」に注目した作品。動物というと人間よりも劣った存在と見なされがちだけど、実は高度な社会性をもっていますよ、ということがノンフィクションエッセイタッチで描かれている。
【よかった点】
こういう本を手に取らなければ絶対に得られないような知識、たとえば像は仲間の死を悼むといったことや、ボノボは性器を愛撫しあうことでコミュニケーションをとる、などといったことが知ることができてよかった。
【イマイチな点】
マイナーな動物に関する箇所はネットで調べながらなんとか読んだけど(一応絵が載っている)、やっぱりもう少しメジャーどころを読みたかったかな。
あとは章内の項目構成があまりよろしくなく、ぼーっと読んでいると「いま何の話しをしてたっけ?」と分からなくなる。
【どんな人にオススメできるか】
700ページという分量なので、まずシンプルに読書に慣れている人。あとはやっぱり動物に感心がある人。
ちなみに一気読みすると確実にダレるので、数日にわけてゆっくり読むことをオススメしたい。
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動物の面白い話を知りたくて読んでみた。サブタイトルまでちゃんとみていなかったので子供向けの本かと思っていたら、辞書みたいな分厚さの大人向けの本でびっくりした。
オキアミ、クジラ、アザラシ、シャチ、ネズミ、ハチ、アリ、イトヨ、イワシ、ムクドリ、ゾウ、ライオン、ハイエナ、チンパンジー、ボノボ…種も大小もさまざまな生き物たちの生態を探り、社会の構造を知ることができる本だった。
実際の調査の様子なども書かれていて、とにかく話が面白い!!こんなにボリュームのある本なのに飽きることなく読めたことに感動。なんならまだまだいろんな話が聞きたくなった。
虫や魚や動物たちの社会は非常に上手くできている。人間も大体似たようなことをしていて面白い。ヒトと動物は全く別のものでヒトは知能が高く生き物として特別なのだと思っていたが、これを読んでからは動物の延長線上にヒトがいるんだと認識を改めた。
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動物の行動学は、生物の本能が自然とどう関わるかにつながる。人間の理性の中に、そのような本能もあるので、比べながら考えると面白かった。
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集団で生きることで種の存続に成功している動物は多い。
この「動物行動学入門」は、動物の社会性、協調行動を調べたもの。
オキアミから始まり、ゴキブリ、バッタ、アリ、ハチ、魚、鳥、ネズミ、ゾウ、ライオン、オオカミ、ハイエナ、クジラ、イルカ、シャチ、サル、ヒト
といった感じで、実に多種多様な生き物の集団を観察した記録になっている。
知らなかったことや、どこかで聞いた気がすることが満載で面白かった。
専門知識は不要で読みやすかった。
これら動物の行動と人間の群衆の行動との類似性が分かる。
人間と他の動物との違いは本質的なものではなく、単に程度の違いに過ぎない。
例えばアリは、農業・酪農・建築を行う。
奴隷を作ったり搾取したり、働かなかったり、ほとんど休んでいたり、人間と似ている。
魚の群れは互いに衝突しない。
飛んでいる鳥の群れも同様だ。
これは、見るたびに不思議だなーと思っていたが、
・最も近くにいる者との距離が近すぎる時は、離れる。
・最も近くにいる者との距離が遠すぎる時は、近づく。
・最も近くにいる者との距離が適切である時は、その者と同じ動きをする。
の3つのルールを守っているだけのようだ。
群れることで、エナガやペンギンなどは寒さをしのいでいる。
また、ムクドリなどは捕食者から身を守っているらしい。
集団でいることで生存率が上がるのだ。
だが、集団を作る数には適切な量がある。
ネズミでの実験では、一定以上に密集度が進むと協調性が減り攻撃的になった。
この傾向は多くの生き物でみられ、人間でも同じだ。
自分が自由にできる資源の取り分が減るからだろう。
集団をつくる社会的動物は、50程度の個体の識別ができるそうだ。
社会秩序を築くために必要な能力なのだろう。
牛や羊などは同種ではない、身近にいるヒトの識別もしている。
ヒトの識別は匂いかと思いきや"顔"で見分けていることもわかっている。
集団生活にはコミュニケーションが欠かせないが、類人猿では30程の敵対動物を区別して鳴き声を変えて仲間に伝えている。
シジュウジカラのようなトリでも鳴き声を使い分けて異なる情報を伝えている。
ヒトだけが言葉を持っているわけではない。
人間の歴史が戦争の連続であるのはDNAに「殺しの本能」があるから?
そう決めつけるのは嫌だが、暴力的傾向があるのは確かだろう。
だが協力し合い共存していこうとする性質を持っていることも確かだ。
人間は、他人と接触できない孤立した状態に置かれると、幻覚を見るようになり、心が壊れていく。
これも人間に限ったことではなく多くの動物に当てはまるようだ。
孤独でもいけないし、多すぎてもいけない。
生き物は、ストレスがないと、何もしなくなるという傾向もあるらしい。
僅かなストレスと、適量な人間(や動物)との関係を維持して生活することがいいみたいだ。
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自然界を生き抜く動物たちの戦略が面白かった。
特に、シロアリの老兵が自爆する話が印象に残った。動物たちの行動は長い時間をかけて生み出された分洗練されていて、仕事や生活に役立つなと思った。
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昆虫から魚に鳥、哺乳類に至るまで多様な動物には社会性があるのか、ある場合はどういうコミュニケーションをとるのかを専門知識なしで楽しく知ることが出来る。イメージの悪いネズミやハイエナの意外な特長などもこれ1冊で知れてお得です。
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表紙をみて面白そうと思い読みました。
本文は、約700ページにもおよぶ大作です。
NHKの動物ドキュメンタリーを本にしたものという表現がこの本にはピッタリだと思います。
大作すぎて、読むのが無理だ〜って人は、NHKの動物ドキュメンタリーを観ることをお勧めします。
うちのこは、夏休みに読み切る目標を立てて40ページで挫折しました(笑)
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いい本。読むと、人も動物の一員であることを強く意識する。個人的には特にハイエナについての説明が目から鱗だった。