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新書だけど、かなり情報量が豊富。一般に流布しているワイルドの「殉教者」としてのイメージを相対化するのが狙いらしい。ダグラス卿に対する二枚舌とか、性科学に対する関心とその利用とか、あとドレフュス事件との意外な関わりには驚かされた。日本ではあまり馴染みのない「変質論」(当時の脳科学みたいなもの)にも多く言及していて、ヨーロッパのゲイ文化史の教科書としてすばらしい。
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オスカー・ワイルドについて全く知識がなかったが、読み終えることができた。非常に分かりやすく書かれていた。
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丁寧な調査のもと書かれたワイルドの評伝。当時の英国での同性愛がどう認識されていたかなど背景情報も詳しい。ワイルドがドレフュス事件と関わっていたとは!また、ワイルドの長男は日本に来たこともあったそう。
一文字も書いてないうちから、天才として自分を社交界に売り込み、傑作をものしたのはあとからだったとか、本人の生涯は作品以上におもしろい!
おすすめです。
それにしてもボウジーとの腐れ縁は酷かったのだなあ。どうしても、ボウジーの言動のくだりは頭のなかでジュード・ロウで映像化してしまう...
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ホワイトケースなどでちょいちょい出てくるオスカーワイルドとは何ぞや?と思って読んでみました。
ホイッスラーとか最近展示があるし、サラベルナールもミュシャ展のおかげで知っていて名前や時代や関係性がちょいちょい繋がったw
軽い気持ちで読み始めたけどやっぱりこの程度の興味で人の一生をじっくり事細かに書かれているのを読むのはなかなかつらいものがあったww
そろそろギブアップしますw
浅く知りたい人にはこれは深すぎるww
84
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『オスカーワイルドの軌跡』より、こちらを先に読んでおけばよかった。作品論は少なく、ワイルドの生き様がよく分かる。もっとも単なる評伝ではなく、当時の変質論を中心とする思想史を背景にワイルドの生涯をたどっている。現代の庶民の感覚からすればクズ以外の何者でもないワイルドだけど、だからこそワイルドの美意識は永遠なんだ。
本当かどうか分からないけど、ドレフュス事件の周辺にワイルドがいたっていうのには驚いた。