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何日かに分けて読もうと思っていたけれども面白くてページを捲る手が止まらず一気に読み終えてしまった。
現実ではこんなにうまくいかないだろうとは思いつつ、ちゃんと第一話からエピローグまでがビジネスの進み方に即していて、これは安野さんの実体験もかなり含まれているのかななどとも思いながら読んでいました。オススメです。
起業をテーマにしたTVドラマはいくつかあったけど、これもドラマ化されるのは時間の問題だな、三戸部さん役は松本若菜かな、などとも思いました。
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松岡まどか起業します 安野貴博 早川書房
安野貴博は夫婦でタッグを組み
五十人ほどのAIチームに支えられながら
安野流の倫理観で育てたAIを駆使することで
公務を可視化して参加型の政治を見せる手法で
都知事選に立候補し
近未来を描くSF作家としても
一躍有名になった策士でもある
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Amazonの紹介より
日本有数の大企業・リクディード社のインターン生だった女子大生の松岡まどかはある日突然、内定の取り消しを言い渡される。さらに邪悪な起業スカウトに騙されて、1年以内に時価総額10億円の会社をスタートアップで作れなければ、自身が多額の借金を背負うことに。万策尽きたかに思われたが、リクディード社で彼女の教育役だった三戸部歩が松岡へ協力を申し出る。実は松岡にはAI技術の稀有な才能があり、三戸部はその才覚が業界を変革することに賭けたのだった――たったふたりから幕を開ける、AIスタートアップお仕事小説!
読了後に気づいたのですが、作家の安野さんは東京都知事選に出られたあの安野さんということにびっくりしました。
だからなのか、読者にわかりやすく提示しているなという印象でした。
というのも、この小説、約400ページあるのですが、読みやすく、1日で読んでしまいました。
一つ一つの的確な動きやわかりやすい説明で、頭の中で映像が浮かびやすく、あっという間でした。
内定取り消しを機に、胡散臭い人に騙されて、起業することになるのですが、1年で10億稼がないと、多額の借金を背負うということで、一見絶対無理じゃんと思いました。
しかし、目標を細分化することで、「もしかして実現できるのでは⁉」と思うくらい、一つ一つのハードルを下げて、実行しようとしていくので、勉強になりました。
やっぱりその道のプロが必要だなと感じました。一人だけでは解決不可能だとしても、それぞれのプロフェッショナルがいることで、心強くもあり、大切さも感じました。
作家がAIエンジニアと起業家の一面もあるということで、ふんだんに色んな知識やノウハウが散りばめられています。
あらすじを読む限り、こういった展開になるだろうという予想はつくかと思いますが、いかにして成功へと導いたのか?そこには幾多の困難が立ちはだかります。
ライバルからの横やりは、あまりに執着しすぎな印象もあったのですが、それでもめげずに奔走する松岡の姿に絶対乗り越えてほしいと思うばかりでした。
松岡だけでなく、三戸部の存在も大きかったです。最初は冷徹な印象だったのですが、次第に人間らしさが見えてきて、厳しいながらも良い上司だなと思ってしまいました。
そういった状況での後半の展開は衝撃的でした。
色んな成功と失敗が描かれている一方で、個人的にそういった状況を経験していないためか、後半になるにつれて、現実味が薄れていく印象でした。
ありえない状況が登場するたびに、どこかフワッとした、地に足がつかない状態の心境になったので、なんとなくモヤモヤ感がありました。
それでも、何か行動をおこしてみようといった心境にさせてくれる文章が魅力的でもあり、心を掻き立てられました。やっぱり仲間って大事なんだなとしみじみ思ってしまいました。
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これは1人の女性が経営者になる物語である。
要素としてAIはあるけれど、本筋は起業。
わかりやすいストーリーで、たぶん、読みながら結末まで見通せてしまう読者も多いかもしれないが、それでも読み進めるべき。しっかりと強いものがある。今を生きる人たちへの指針を示している。
強くおすすめします。
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読了。都知事選でファンになったので、買った。44ページまでの仕事のシーンが辛すぎて、お世辞にも面白いと言うのはしんどかった。しかし、まるでAIを猛獣や式神、モンスター、3つの僕(しもべ)のよう使いこなすヒロインがでてきて、面白くなり、夢中で読んだ。
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おもしろい!著者の実体験がふんだんに含まれているであろう一冊。一応SF小説の位置づけですが、限りなく現実に近い舞台で話が進んでいくので理解しやすいです。流行りのAIに流行りの起業というトピックでそういう視点からも勉強になるかたもいるのでは?
余談になりますが、ライバル会社の名前が転職したことある人ならきいたことあるようなないような感じだったのもおもしろいポイントでした。組織の実態はそうでないといいのですが。
■本当はこの技術はできているのでは?
主人公まどかは複数のAIを使い分けて生活しています。このアイデアは、実は著者の会社でできているのでは?と思わされました。物語の芯になる技術でワクワクさせられました。
■スタートアップが発展していく様子がわかる
会社だけではなく、社長の心持ちも。寝られなくなるほどのプレッシャー。信頼していた部下の裏切り。資金繰り。東大卒で頭がキレまくりの著者でもそういう経験をされたのではないかと思う描写でした。(もしかしたら、頭がキレまくりなので一周回って苦労していないかもしれませんが笑)
■著者は2024都知事選に出た方ってことは
あれ、見たことある名前だな・・。本書を前情報なく見つけたわたし(都民)は思いました。「AI企業の社長だけでなくて小説家でもあったんだ!なんてマルチな方なんだ」と驚いて手に取りました。本書は前述したようにAI開発も起業も著者が経験済みです。ということは、次の作品のテーマは「都知事選に出る」でしょうか?
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安野貴博と言えば、AIに詳しい新人SF作家、第6回星新一賞受賞、「サーキット・スイッチャー(実はまだ読んでいない)」で第9回ハヤカワSFコンテスト優秀賞という華々しい経歴をお持ちで、これからの作家活動に注目していたが、何故か2024都知事選に出馬した。え?都知事になりたいの?公約は何?どの様に選挙戦を戦うの?一般的には無名なのでディベート大会に呼ばれないし、マスコミにも取り上げて貰えない。ただ、ババ百合子の「AI百合子」とは次元の異なる本当のAIで、有権者のどんな質問に的確に答えると言った離れ業を実現してくれた。これは新しい選挙の手法であることは間違いないものの、巨大なメディアの壁は大きく高く厚く、獲得票数はババ百合子、アイドルにパワハラする変人石丸、蓮舫ちゃん、国防軍田母神大将に次ぐ15.5万票(5位)に留まった。ちょこちょことTVで番組を組んでもらったけど・・・でも逆に見ればTVに頼らずに15.5万票の獲得って、途轍もない快挙だろう。
さて本書の内容に入ろう。書店でこの本を偶然見つけて、最初の数ページをパラパラと読んだが、すぐにレジに行った。もう掴みは抜群、家に帰って一気に読み始めたら一日で読了した。なにせ、話のテンポが速くて、グイグイ引き込まれ、もう面白いとしか言えない。この面白さ、これって何かに似ている、何だろう?そうだ、池井戸潤の小説だ!半沢直樹?それよりも、下町ロケットに近い?それくらいのジェットコースター小説的要素を孕んでいる様に見える。そして中盤から犯人探しが始まるが、本作品は推理小説ではないので、過度などんでん返しというものはない。でも、それにしてはちょっと伏線が太すぎる様に思えるのだが。それで本作品の映像化・ドラマ化はどうなのか?私は十分ありうると思う。主人公の生き方に共感できると思うし、就職難だった時期を過ごした若者なら十分に感情移入できると思う。主人公が苦しみの連続に沈み、希望にすがって問題を解決する度に視聴率は上がっていくのでは。ただ、このままではストーリーが薄すぎるので、脚本家に肉付けしてもらえば良い所まで行きそう、それとキャスティングも視聴率を左右する。
今回の作品は22歳の女性が主役だが、安野貴博の経歴を見ると、自叙伝、若しくはそれに近いノンフィクションの要素が散りばめられているのではないかと想像する。業界用語・専門用語を軽々と駆使する点でも作者の博識の広さを投影している。
結末は次作があることを匂わせていることが読み取れ、もうその作品が出版されるのが今から待ち遠しい。そして、その次には是非とも今回の都知事選に出馬する、すなわち「松岡まどか、出馬します」を出して戴けないかな、落選しているのでちょっと厳しいかもしれないけど。
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東京都知事選挙で名を上げた、安野貴博さんの自伝的AIスタートアップ創業記。現在のAIやスタートアップ界隈を取り巻く状況が物語を通じて理解できる。フィクションなのだけど、実在する企業や投資家が容易に想起できる内容のため、割とリアリティを持って読み進められる。
AIに対する認識は自分自身も含めて、人間の仕事やライフスタイルをどこまで侵食し、置き換えていくのか怖いもの半分で見ている人が大多数だろう。しかし、不毛とも思えるコミュニケーション(フリマアプリの値引き交渉等)がAIに置換されていけば、厄介なところは自動化しつつ創作活動に集中できる環境を人間は享受できるのかもしれない。
全般的にユートピアな内容なのは、著者の立場からすると当然なのだが、こういった難しいテーマを分かりやすくストーリーにまとめられる才能は、もはや彼自身がそのユートピア的価値観を体現しているとも言える。是非とも無駄の多い行政や大企業で活躍してもらいたい。
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面白かった!スタートアップ、起業…この本でもたくさんの困難やトラブルがあったけど、現実はきっともっと厳しいのかなと思いながら読んだ。出てくるAIも素敵だなと思うものが多くて、主人公の松岡が作ったAIたちが本当に人格を持って松岡を支えているようだった。AIに自由にできるお金を与えておいて、ふとした時にプレゼントを買ってくれるのとか面白いな〜。普段の会話を聞いているから、その会話や今までの会話から好みを学習しているんだと思うけど、こんなAI使えたらいいなぁ。
松岡は内定をもらっていた会社でインターンをしていた。しかし、突然内定取り消しを受けてしまう。そんな時に巧みに声をかけてきた人物に騙され、一年後に資産価値10億円を目指すことになってしまう。内定取り消しに、未来に迫る借金…松岡はインターン先の上司、三戸部と起業する。しかし、何のスタートアップなのか?資金、社員はどう集めていくのか。お邪魔虫的な存在に邪魔されたりとハラハラしたり、でも松岡の会社がどうなるのか気になって久しぶりに周りの音が聞こえなくなるほどに夢中になって読みました。
会社を立ち上げること、そして持続させていくことの難しさが描かれていて、企業で働くって大変だと思っていたけど、倒産の不安とかもなく、なんと安定しているのだろうと思った。毎日なぁなぁに過ごしていくのではなく、何を残せるか、残すかを考えて仕事に取り組んでいかなきゃな…と考えさせられる一冊だった。
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サクセスストーリーが過ぎる内容ではあったが、スタートアップの企業からの流れが非常にわかりやすい構成になっていた。
金融機関、起業を目指す学生に是非読んでほしい。
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スピード感があって、後半はページを捲る手がとまらなくなった。スタートアップやAI活用など、いまの時代に合った内容で、起業を目指したい人や学生さんも幅広く楽しめると思う。
実際に大手コンビニでもAI面接を検討しているし、実現するのは時間の問題かも…!
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いやー騙されました わたくし
「話の内容に」ではなく「話のクオリティに」です。
たまたま作者の物理の答案がまわってきて
こんな生徒をもったら先生大変やろなぁと
作者に対し強い関心を持ち始めた わたくし
そんな折、この本を発見!
へー、本書くんだと
しかし、この本を読むべきか正直悩みましたよ。ええ。
失礼を承知で書きますが
タイトル、表紙からは絶対内容の薄いやつっと決めつけ
侮っていた わたくし
積読覚悟で購入し、案の定3週間ぐらい本棚へ
ふと目にとまり、軽く読み、虜へ
いやー、第一印象大事っていいますやんか
でもそれを乗り越えた先に
別の世界に導いてくれることも
たまーに、本当にたまには あると教えてくれた本です。
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毎日ぼんやり生きてる私には、難しいかな…と思いながら読みましたが、とても面白かったです。
恥ずかしながら…。
様々な用語の意味がわからず、検索しながらフムフム、そうかそうかと読みましたので、私のような読者にもわかるように、用語集なんてものもあると嬉しい…かな?
そして、この作品を通して、AIというものも、そんなに悪くないぞ、面白そうだぞと、無知な私の意識を変えてくれた作品となりました。
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起業って何から始めれば良いのか、どんな風に事業を始めていくのか。
具体的な内容や経営者の心理が仔細に描かれている。スタートアップへの出資という詐欺、1億円という莫大な借金、うまくいかない資金調達、ランサムウェアからの攻撃…
ひとつ危険を回避できたと思ったら、次の問題が起きる。
前途多難な主人公まどかの行く末に、自分もまどかの気持ちになって、心臓バクバクで読んでいた。
けれど、有能なAIや同僚、部下、先輩たちと一緒に、問題の突破点を見つけて突き進んでいく姿に勇気ももらえた。
エピローグで新入社員たちに語るまどかの姿は、立派な社長で、役割が人を育てるというのは本当だなと、フィクションとは分かっていながらも感動する。
起業を夢見ている人や、今まさに経営者として奮闘している人に、ぜひおすすめしたい。
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予定調和的なストーリーではあるが、まあまあ、ワクワク、楽しく読めてしまうところが著者の才能の所以か。
1作目、2作目と続いて、今のところ、AI、スタートアップ、ITといった安野氏の本職周辺なテーマで書いているけれど、これを離れて勝負する作品が出るのだろうか。。。
本作は映像化しやすそうに思いました。