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ゴミ屋敷の解像度が高い。特段文章力や表現力や語彙力が高いわけでもないのに、これでもかこれでもか、と繰り出される描写にかなりダメージをうける。現場を見たからこその執拗さなのだろか。
特殊清掃業(のみならず、人が避ける仕事)を信念を持って生業とする方を尊敬するとともに、これは行政の仕事だよな、とも思う。
社会福祉が国や市町村によらず、ビジネスによって賄われることと、相互扶助の精神が機能しない事は同じ問題に根ざしているのではなかろうか。
AIと機械が死体を片付ける社会、結構ではないかと思ってしまう私は緩やかに孤独死に向かっているのかもしれない。
この本から受けたダメージが回復したら安楽死の本でも読もうと思います。
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孤独死したくない〜でも自分がどう死ぬかなんて自殺以外にはわからない。孤独死しても早く発見されるようにはどうすればいいのか読後頭の隅で考えています。
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セルフネグレクト、孤独死や特殊清掃に興味がある。
私達普通の人は常に何かの目標に向かって毎日を忙しく過ごしている。好きな人に愛されたい、昇進したい、評価されたい、子供を良い大学に入れたい、美味しい物を食べたい、、、など生きることや生殖に関連した煩悩に常に振り回されそれを満たすのに忙しい。
でも、それらが上手く行かなくなったときに、全てがどうでも良くなる瞬間というのは誰にでもある。
そこから這い上がるか、そのままネグレクトに陥るかの違いで、孤独死、廃人が社会から隔絶されてしまうのは悲しい世の中。コロナを経て、ネット社会も合間って繋がりがなくても普通の人は生きていける世の中になったが、弊害というのは確実に存在する。
孤独死が悲しいことだと思うのは生きている人間からの偏見だと思うが、その前段階で、ネグレクトに陥らないネットワーク、近所同士の井戸端会議のようなものは、人類繁栄には必要なものだったのではないか。
特殊清掃人はこの世の中で「人がやりたがらない事」の代表格を引き受けているすごい人たち。いくら仕事といえども地獄のような環境で黙々と作業する姿を想像するとむしろ神々しい。
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読み終えた後に街中を歩いているとき、すれ違った人たち一人一人に悩みがあって人生があるということを何となく意識してしまった。
孤独死の現場の描写は生々しくて読むのに覚悟が必要だったが読んで良かったと思う。