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この本『すごい採用の教科書』は、人材採用に初めて関わる方にも「なるほど」と思わせるヒントが満載です。著者の小嶺淳さんは、採用基準を「ミッション・ビジョン・バリュー」に基づいて設定することを勧めており、これが自社に合った人材を見つけるための土台となります。そして、その結果、応募者にとっても「ここで働きたい」と思える理由になります。
印象的だったのは、価値観を共有できる人材を採用することで、長く働き活躍してくれる人を迎えられる点。採用担当者として、今いる社員の中で「また採用したい」と思う人をお手本にする、過去のデータを活用して採用のターゲットを見定めるなど、現実的で実践的な方法が提案されています。
加えて、会社説明会の工夫や入社希望者の親への配慮といった、「そうか、今はこういう対応も必要なんだな」と感じるアイデアも多く、現代の採用の課題にしっかり向き合った内容です。内定後も入社希望者へのフォローを続け、準備を支援していく姿勢も素晴らしい点です。
そして、これらの採用活動を通じて、実は会社側にも良い変化が生まれます。ミッションや価値観に沿った人材を迎えることで、組織全体が同じ方向性を意識しやすくなり、チームの一体感や生産性も向上するはずです。採用を「会社の未来を共に創る活動」として捉え、社員全員がポジティブな影響を受けるように仕組みが作られています。
採用初心者でも、理論と実践がバランスよく学べる内容なので、すぐに実践に活かせる一冊です。