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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中山七里さんがミステリーを書くためのノウハウ、トリックの立て方、文章作法などをまとめた一冊。類書に「中山七里七転八倒」がありましたが、そちらのほうが現実に即したリアルな独白という感じがあり、こちらはインタビューをまとめた感じです。「熱度」が低い。
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9/26→9/28
目次
はじめにミステリーの現在地点
第一章 ミステリーとは何か
押さえておきたい古典一〇選
ヴァン・ダイン『グリーン家殺人事件』
アガサ・クリスティー『ABC殺人事件』
エラリイ・クイーン『エジプト十字架の謎』『杉の柩』
ウィリアム・L・デアンドリア『ホッグ連続殺人』
『Yの悲劇』
ドロシー・L・セイヤーズ『ナイン・テイラーズ』
横溝正史『獄門島』
高杉 光『刺青殺人事件』
島田荘司『奇想、天を動かす』
ハウダニット(どのようにやったか)
フーダニット(誰かやったのか)
ホワイダニット(なぜやったのか)
ミステリーは小ネタが支えている
アンフェアギリギリからは離れろ
ミッシング・リンク
首無し死体はひとつのジャンル
魅力的な探偵
ハウダニットは難しい
トリックは目的ではなく道具
最低限のルール
驚きは落差から
社会派ミステリーについて
社会派ミステリーには空席がある?
社会派ミステリーを書く時の心得
最大公約数を探す
小説ならではのミステリーの魅力
第二章 ミステリをーを書く
中山流プロットの作り方
テーマ、ストーリー、キャラクター、トリックの順
ストーリーは演繹法で考える
大事なのはトリックより情報を出す順番
浮かぶのは文章
プロット段階で推敲は終わっている
テーマとストーリーを成立させる適切な長さ
起承転結で分割していく
物語は二十六パターンしかない
モノマネとオマージュの違い
基礎的作家・作品を知っておくと楽
良いアイデアと悪いアイデア
とにかくインプットの量が大事
取材はするか
地図を見れば取材は不要
謎はどのように生み出すのか
最初に思いついたアイデアを採用する
編集者との会話の九割は雑談でボツ回避
出版社からの注文がすべて
読者層について
爪痕を残したい
古い価値観・新しい価値観
僕はとんでもない常識人
第三章 ミステリーをより面白くする
冒頭で読者の心を掴むには
感情移入しやすいキャラクターの作り方
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自分用メモ
「考えたら必ず回答は出てきます。回答が出てこないのは、たぶんインプット不足、インプットがある程度以上あれば、考えたら必ず解決します。」(p38)
「とにかくインプットの量が大事・・・何が上手くて何がまずいかが分かるようになります。・・・悪いものに触れることは勉強になるんです。」(p51-52)
「名作も駄作もたくさん読んで、自分で感覚を磨いていくしかない。」(p84)
「僕は基本的に怠け者なんです。タガが外れるとどこまでも怠けると自分で分かっているから、追い込まれないと人並みに働けないんです。それは自覚しています。だからこそ他の人よりもいっぱい連載を抱え込もうとするんです。無理とか無茶をしていないと、たぶん自分は怠けてしまうし、それが怖いから。」(p116)
スターシステム小説
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中山さんの本があまりにもどれもこれも面白いので、一体どうなってるんだ?と思ったので、楽しみにしてました。
その答えがここに。
話の展開や、登場人物の造形や名前、視点など、そうそう、読者としてはそういう小説が読みたいのよ!と、すごくにやにやしてしまった。
それに、読者を顧客と思って書いてくれているのが伝わってきて、それこそが、「中山さんの本ならば」という信頼につながっている、と思う。
仕事に向きあう姿勢については衝撃的で……今まで読んだ中山さんの本の中で、一番爪痕が残りました。覚悟に、泣ける。
ひたすら読むことがすきなわたしには興味深かったのですが、ミステリ作家を目指す人に役立つのかなあ?
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何年か前に中山七里さんのサイン会&トークショーに行ったのだが、その時もここに書いてあることの一部を話しておられて、衝撃だった(取材したことないとか、トイレは1日一回とか)。
本作はさらに衝撃的なことが詰め込まれているw
この先しばらくは中山七里さんの本を読めるということでうれしい。
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はああ…だから中山七里が好きだ。
こういう作家さんの書く小説が面白くないわけないもんな。
中山七転八倒でも思ったけど、仕事に対する姿勢にはホント恐れ入る。
ミステリーを書く予定なんかこれっぽっちも無くても楽しめる指南書。
正直、そこら辺の下手なビジネス本よりよっぽど勉強になるんじゃないかな。
小説に限らず、この方の文章は面白いし読みやすい。
改めて出会えて良かった作家さんだと思った。
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何かで読んだ記憶がありました。中山さんは取材をされないとか。現地に行かず、専門家の取材をせず、未経験の分野の話を作るなんてことが可能なのかは甚だ疑問に感じていました。少なくとも自分自身では可能にするイメージがもてず。
読み進めるとともにプロの仕事の責務を痛感させられました。仕事への取り組み姿勢について、独断のお考えをハッキリと示されていて、しかも白黒を明確に伝える判断力は感銘を受けました。それだけ多様で緻密な情報を記憶しているからだと推察ましす。
物語の設定を頭の中で組み立て文字データとして記憶するなんて相当な特異能力です。原稿を作り終えた時点で推敲が終わっているとは人ができることなのか。数百ページの複数の物語に相関関係を持たせるとはどの時点で考えついてどんな整理をすれば実現できるのか。
尋常でない作り方の作品をまだまだ読了できていない残念さを強く感じだので中山さんの作品にお目にかかる機会を増やさねばと思います。勉強になりました。
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常識と普通の思考能力さえあればいい。
帯に書いてあることが全ての内容である。
しかし、中山七里さんの作家としての生き様には感銘を受けた。
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書いたまま前のめりに死ぬという最後の覚悟のほか、今はSNSやってる暇あったら書けよとか政治的主張なんかしてるなよとか、書くことにとにかく合理的な大衆娯楽小説の創作論。この人はプロだ。
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音読本4冊目
中山七里さんは大好きな作家さんなので嬉しい
しかし森博嗣さんの時も思ったけど、根本的なところですでに一般の人ではマネできない才能を感じる。まぁ何年もこの世界で淘汰されずに売れ続けている人なので、当然と言えば当然か。
私はミステリー作家を目指しているわけではないけれど、面白くサラッと読めた。中山七里さんは多作な方なので完読できていないけど、もっと読んでみたいと思った。これ自体が広告の役割なんだな、上手だな。
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中山作品ファン垂涎の中山流ミステリー小説上梓指南本。一定水準以上の作品を量産するフォード式流れ作業の仕組みを解説するような感じだが、まあとても常人では不可能なので全く一般論ではない。まあそこがこの本の面白いところで、超絶記憶力や宗教の戒律を厳守するような生活ぶりは、まさに中山七里マシンならではと思わせる。今後も面白い作品で楽しませていただきたいが、もう少しターンとスループットを緩めて頂いて、長くご活躍いただきたい。
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なるほど、これは合理的だとは思ったけど正直真似できる気がしない。
この著者だからこその書き方なんだなあと思いました。
でも作家さんの創作の仕方を知ると言うのはとても面白かったです。
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映画でも本でも説教くさい作品は苦手です。本書を読んで、そっか、それで七里センセの小説は説教臭がないんだわと合点がいきました。
トリックを決めずに書きはじめるとかと思えば、プロットはきっちりまとめてそのときにはタイトルを決めているとか、もう目からウロコぼろぼろ剥がれます。
作家になりたいと思っている人は作家になれないものだとのこと。だけど本書はやはり作家を目指す人の参考になるのでは。応募先は賞金で決めろとは生々しい(笑)。
健康に自信がおありのようで。あれれ?と言われないように、絶対倒れないでくださいよ。とりあえず七里センセに倣ってトマトジュースを買ってきちゃった私です。
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中山七里さん、これまで折に触れて読んできましたが、まだまだ未読の作品も多くあります。でも好きなんですよねぇ…読みやすいし、その時々の社会問題を作品に織り交ぜながらストーリー展開していく感じ!ちなみに、私は、「岬洋介シリーズ」は読んできててすごく好きっ!「宮城県警シリーズ」は完読しました。他にもシリーズものはあるけれど未読です。シリーズ化されていない作品も何冊か読んでいます。
この作品は、「超合理的!ミステリーの書き方」というタイトル通り、どんな風にミステリーに向き合ってきたかを中山七里さん自身の言葉で綴っています。私、ミステリーを書くとか、そんなこと思ったこともないんですよね…!読むことに幸せを感じるので、そんな私でも読んでもいいのかな…と、思ったんだけれど読んでみました。
結果、楽しめました!というか、中山七里さん、すごい人だっ!!どこまでも、書くことに貪欲でそれ以上の欲はないんです。もう、睡眠時間平均3時間とかトイレには1日1回とか、食事も読書も映画鑑賞もすべて書くために…!?遊びたい、休みたいと思ったときは筆を折ると決めているとか⁇ありえませんよねっ…。私なら、遊びたいし、休みたい(笑)!!
でも、そのおかげで、中山七里さんの作品を今読めているわけです。中山七里さんの未読の作品、これからも沢山読んでいきたいです。
※ここから余談です。年末12/31に子どもたちが帰省し楽しいお正月を過ごすはずでしたが、その夜から娘が高熱を出しました。1/2に娘が、 1/3に私がインフルエンザの診断を受けました。もう、ほとんどもてなすこともできず、不甲斐なくて…でも回復した娘も同じく体調を崩した旦那も息子も、申し訳ないほど気遣ってくれました。で、私の体調ですが昨日から熱が下がって日中起きていられるようになりました。でも喉の痛みは続いていて、声が出にくいです。本当は今日から仕事始めですが、明日まで仕事を休みにしました。と、いうことで、私の読活とブクログを再開いたします!引き続き、皆さんよろしくお願いします。
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指南書に間違いなく書いてある
書いて書いて書きまくってたくさん本を読む
結局裏技みたいなものはなくて地道な積み重ねが必要
作者の生活は常軌を逸してるなと思う反面、こんなに情熱を傾けられるものがあっていいなと思ってしまった