大家さんと僕
著者 矢部太郎
1階には大家のおばあさん、2階にはトホホな芸人の僕。挨拶は「ごきげんよう」、好きなタイプはマッカーサー元帥(渋い!)、牛丼もハンバーガーも食べたことがなく、僕を俳優と勘違いしている……。一緒に旅行するほど仲良くなった大家さんとの“二人暮らし”がずっと続けばいい、そう思っていた――。泣き笑い、奇跡の実話漫画。
大家さんと僕 これから(新潮文庫)
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大家さんと僕
2018/11/18 17:07
近くの本屋さんで平積みの漫画です。
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
この漫画、じわじわと来ているみたいです。
初めて聞く人と、見たことだけあるという人に申し上げます。
面白かったです。掛け値なしで。
刺激過多の漫画がならぶなかで、
ゆったりとした時間と柔らかい空気に包まれた雰囲気で
異彩を放っています。
ジャンルはコミックエッセーです。おばあちゃんネタです。
ゆるふわ系の漫画では、猫や子どもが題材になることが
多いのですが、これは新たな題材と言ってもいいでしょう。
しかも題材となるおばあちゃんは赤の他人であり、
作者の間借りする部屋の大家さんなので驚きです。
多少の脚色はあるのでしょうが、ほぼ実話ではないかと思います。
真に迫る感じがして、なんとも言えない深みと
おかしさがあるのですよ。
描いた人は、お笑いコンビのカラテカのボケ担当の
矢部太郎さんです。わたしはお笑い番組をたまに見るのですが、
まったく知りませんでした。
本人も、全然仕事がないとか、売れている後輩芸人の輪に
入れないとか書いているので、知る人ぞ知るという
人なのでしょうね。
しかし面白い人ということはよく分かりました。
しゃべりは苦手そうなので本職のお笑いがどうなるかは
分かりませんが、漫画の続きは読みたいと思いました。
絵はイラスト好きの素人レベルと思いますが、
内容がとても面白いのですね。
絵柄も内容によく合っていて、嫌味な感じが全くなく、
人柄が現れているように思いました。
この漫画は小説新潮で一年ちょっとのあいだ連載されていました。
そのなかで、いくつか転機となることが起きています。
矢部さんが相方と一緒に小堺一機のごきげんように
出演したときのことです。
何が出るかな♪ 何が出るかな♪ のサイコロトークの番組です。
めったにない機会で緊張がピークになって、矢部さんは
スベりまくりました。小堺さんと相方が必死にネタ振りをしてくれて、
おばあちゃんの話になりました。仕事のない時、おばあちゃんと
血圧を測って低い記録を見て遊んでいるとかです。
このネタがかなりうけて、なんとごきげんようの企画で
おばあちゃんと矢部さんが再出演になったのです。
ロケ当日。
展開されるおばあちゃんのトーク力は見事なものでした。
漫才といえば勢いでたたみかけるパターンが多いのですが、
真に面白い人は人間力が違うのでしょうね。
おばあちゃんはとてもゆっくりのスピードで、
スタッフの心をがっつり心を掴んでしまったのでした。
この本を読んで、おばあちゃんと矢部さんの絶妙なコンビに
膝を打ちました。とても幸せな気持ちになれる一冊です。
大家さんと僕
2017/11/14 19:25
気持ちが暖かくなります
8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まめしばトン - この投稿者のレビュー一覧を見る
矢部さんらしいゆったりした優しさを感じてほっこりします。
大家さんとの交流という稀な体験談の中に楽しいユーモアが散りばめられ、笑いつつあっという間に読み切りますが、何度も読み返したくなります。和みます。
大家さんと僕
2017/12/13 15:03
ほんわか
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たぬき - この投稿者のレビュー一覧を見る
矢部太郎さんの人間性が分かる内容でとても面白かったです。絵も内容と同様で、何だかほっこり・ほんわかなれ、浮世の悪いこと?を忘れさせてくれます。殺伐とした今これを読めばみんな仲良くなれるのになぁと思います。