ラバー・ソウル
著者 井上夢人
洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。女性など無縁だった男が、美しいモデルに心を奪われた。偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞...
ラバー・ソウル
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商品説明
洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。女性など無縁だった男が、美しいモデルに心を奪われた。偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞絵里(みしまえり)を座らせる。大胆不敵、超細密。ビートルズの名曲とともに紡がれる、切なく衝撃の物語。空前の純愛小説が、幕を開ける――。高頭佐和子氏の解説も収録。
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書店員レビュー
愛ってなんだ!
ジュンク堂書店福岡店さん
その姿はまるで深海魚のようだと人々は噂する。
日の当たる場所で生きているものからすれば、彼の容姿は異様なものでしかない。
頭では、彼を厭ってはならないとわかっている。わかっていてなお、彼の姿を直視することがどうしてもできない。
まわりの人々がそうして抱く罪悪感までもを理解し、愛されることを諦めたはずだった男が、はじめてひとを愛してしまったら。
狂おしいほどの愛情に飲まれてしまったら。
読み進めれば読み進めるほど、彼に対する恐怖と嫌悪は増していく。
だから読み終えたとき、こんなに切ない思いにかられるとは思わなかった。
怒り、恐怖、嫌悪、戸惑い、悲しみ。
あなたの心を支配するのは、一体どの感情だろうか。
ストーンズがプラスティック・ソウルなら僕らはラバー・ソウルだ!
丸善札幌北一条店さん
岡嶋二人から岡嶋一人、じゃなくて井上夢人の、「オルファクトグラム」から数えて実に14年ぶりのハードカバーミステリ。
執筆活動はされていたようですが個人的には過去の人でした。申し訳ありません。
井上夢人といえば岡嶋時代から挑戦的なミステリをどんどん描いていた作家と記憶しているのですが、
新本格(最近あまり耳にしませんが・・)の波にもちょっと乗り遅れ、なんだか不遇の作家のような気がしていました。
で、復活のラバーソウルですが、まず表紙!すばらしいです。表紙が全てを語っているといっても良いんじゃないでしょうか。
表紙はもちろん主人公です。表紙ではむちゃくちゃカッコいいんですが、読むとむちゃくちゃ気持ち悪いです。
岡嶋井上(面倒なので以後これで)のミステリは「ここで騙すぞ」と見せかけて「じつはこっちでした」系の、
足もとすくい系(今考えました)のミステリだな、と僕のような年寄りのミステリ読みは「どこが仕掛けなのか」と構えて読む訳ですが、
こいつのストーカーっぷりがまぁ気持ち悪くて!それどころじゃありませんでした。(怒)
でも読みやすい文体はさすが今まで残った名作家、ぐいぐい読まされます。で、最後で真相が分かると
「そう来たか!・・・でもちょっと考えればそうくるってわかるよな普通」と、なんでこれに思い当たらなかったのが不思議な感じがしました。
主役の気持ち悪さがパンチ効きすぎで、どこで騙されようがどうでも良くなったのかもしれません。
でも不思議と読み終わるとスカッとするんですよこれが。
そういえば岡嶋井上はさわやか青春ストーリーもうまい作家サンなのでした。これは違いますが。
気持ち悪さに身もだえしながら一気読みが吉。
サト
物凄い作品です。
2015/12/16 01:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
醜い外見故に社会から隔絶されてきた人間、鈴木誠がなぜ異常なストーカーになったのかを綴った物語。700P近い文庫本で一見冗長に思えますが、読み終えてみると1ページも削れる所はなくて複雑な読後感を生み出すために必要だったんだと思えます。
決して斬新な結末ではないし、ミステリに精通していればある程度予測できるオチかもしれません。しかしそれ以上に、主人公のストーカー然とした心情描写が精巧で引き込まれるし、本の章立てがビートルズのアルバム「ラバー・ソウル」の曲になぞらえてある理由も素晴らしいです。結末よりもそこに至る過程に魅力を感じるような傑作です。
真実はどこから見えるのか
2016/04/23 19:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やす - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビートルズをBGMに詠みたくなる。
同じことのはずなのに、視点の主が変わると、見える風景が全く異なってしまう・・・
外見と心は、その美醜を同じくするのか?
読み終わった…
2016/01/09 00:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:無名さん - この投稿者のレビュー一覧を見る
何だか思いもよらない終わり方…
色々なことを考えさせられたと同時に思ってもみなかった!と…。
何だかとても私には深く考えさせられる小説でした。
是非読んでみてください。
途中で底が割れる
2020/07/13 18:43
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kissho - この投稿者のレビュー一覧を見る
やたら長い割りに、早い段階で”多分こういうパターンなんだろうな”と気付いてしまいました。疲れだけが残った作品でした。