自然の流れに背いてはいけない
2017/10/15 22:06
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投稿者:L - この投稿者のレビュー一覧を見る
どんな結末なんだろうと読み進めたら、案外あっけないラストでした。しかし、自然の流れに背いてはいけない、そう思わせるラストでもありました。
読み始めたら止まらない
2023/05/21 15:55
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投稿者:文姫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
上を読んで面白かったので購入したら、違った角度で描かれていてとても面白かった。
お気に入りの本です
2023/05/21 15:40
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投稿者:文姫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
百年法の上とは違った角度で面白かった
不老不死の是非という重いテーマを扱った小説
2015/10/12 15:02
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投稿者:さんしろう - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻はSF調であったが、下巻はサスペンス調。人の命を法が定めなければならない世界、その是非に関し、要所要所に国民投票が登場し、日本国民の良識が問われている。遊佐とケンが形式上の主役ではあるが、最初から最後まで国民の国の将来を考える意識が実質的な主役であったように思える。さて、自分であったら、どのような選択をするだろうか?
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投稿者:ミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この舞台設定を思い付いた時点で,半分は成功が保証されていたと思いますね.
ミステリーというよりSFなのですが,このとんでもない設定に,活字だけの小説にもかかわらず,スンナリ入っていける.読んでいて違和感がなく,「この世界ならは,こうなのだろう」と,素直に飲み込める.
この世界観に十分浸った上で,最初に心を動かされたのが,
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人間の不老不死化により起こる様々な不条理とそれに振り回される国民。100年という生存期限を長いとわたしは考える。ときどき生きていて死ぬことは怖くなるがいちばん怖いのは周りに取り残されいつまでも生き続けることである。それはまるで浦島太郎のように世間において行かれたような錯覚を生む。
選挙は大切なものだと改めて実感した。
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やっぱりこうなってしまったかという結末。それは期待していたものでも予想していたものでもないけど。
百年法が施行されて混乱する日本。HAVIによって生きろって言われたり、百年法によって死ねって言われたり。そりゃ暴動も起きるよ。こんな世の中じゃなくてよかった。
全編を通し、確かに面白い本だった。これは間違いない。でも読んで良かったかを考えると簡単には頷けない。死ぬことについて、生きることについて考えさせられる本ではあった。
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下巻読了
生と死という概念的なものに対するそれぞれの反応。
マズローのいう人間の五段階欲求の一番最初の項目である安全の欲求も生に対する思想の一つと言える。
それが満たされどんどん人間は欲深くなる。
今が良ければいいとか、俺だけ、私だけが良ければいいとなる。
それって寂しい話なんだな…
将来に希望を持たなきゃ、何も改善されない。
そんな希望の持てる世界を思い浮かべることは誰にでも出来る。
一つの考え方を変えるだけでは変わらない…
でもそちらに向かっていく気持ちは持ち続けよう。
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下巻も一気読み。
突如増加した多臓器ガンの発生、腐敗していく政治、爆弾テロ、死を受け入れない拒否者たち、国がどんどん廃れて荒れていく中、日本はどうなっていくのか。
希望の持てる終わりかたに安堵しつつも、こんな世の中なったらイヤだな、と、ある意味空気を読まない、流れに乗らない自分を大事にしようと思った。
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下巻はドクター加藤が見知らぬ場所で目覚めた所から始まる。
やはり百年法から逃げた人々がいた。その人たちがそれぞれにコミュニティが出来あがっていた。という事が判明した。
一方で日本共和国の景気も全く良くなっておらず、生きる事に疲弊しているようだった。
日本を良くしようと努力している人がいる一方、その権力を握ろうとする人間も出てくる。そこはもう政で権力という甘い汁に魅了されてしまった人達の暗躍と大統領と首相の攻防戦がまた興味深い。
最後は私が『ひょっとしたら…』と思っていた結末になっていた。不老不死になんて絶対はないと思っているので、そうなるのではないかと思った。
今の日本もそうだったのだと思うけど、先達たちの想いがあればこそ、今の日本、私たちの暮らしがある。感謝を忘れてはいけないと思った。
この話は、近い将来の日本への警告なんだろうな。
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何やら、急速な少子高齢化が進み、財政赤字が危機的な状況にある日本を暗示するかのような物語。
ラストの『共和国民に次ぐ』は、とかく先走りしがちなどこかの為政者にぜひ読んでもらいたい。
「国力がいかに衰退しても、電気・通信・水道・道路・鉄道網のメンテナンスだけは怠ってはならない。ライフラインと物流は、国を動かす両輪である。この二つが機能する限り、国が死ぬことはない。宗教や思想、主義、哲学、生き甲斐、人生観、価値観、そういった精神的なものは、国民一人ひとりに任せておけばよい。国政を預かる者の責務は、国民が人間らしい生活を営むための物理的基盤を整えることに尽きる。なぜなら、それができるのは国家だけだからだ。」共感、共感。
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100年法をめぐって揺れる日本。最初の100年法施行をめぐっての国民投票から50年後の2098年。日本を大きく揺るがす事件が発生する。
壮大なスケール、暗躍する政治の闇に権力闘争と下巻に入っても読み応え十分! クライマックスの日本崩壊の危機の壮大さは鳥肌ものでした。
100年法を巡っての国民の選択や考えも興味深いです。上巻からビックリするくらい精神的に成長している人物がいるのですが、それはまだ生きることのできる家族の命が法によって無理やり幕を引かれることに対する疑問からです。
読み終えて思ったのは人間のキャパシティはある程度決まっているのではないか、ということ。生きることは多かれ少なかれ毎日外部から情報を得て、またうれしい場面、苦しい場面に立ち会うたび人の感情は揺れ動きます。
その過程で人の情緒はだんだん擦り減っていくように思うのです。特にそれを感じたのが下巻で一貫性を失っていく大統領の言動でした。
ラストが少し急展開過ぎたように感じましたが、ラストの国民の選択は非常に考えさせられます。日本のため首相が最後に出した二択の話は小説の世界の話だけでなく、
人口も減り、国債や原発など将来にわたっての課題だらけの今の日本が採るべき選択の話でもあるように感じます。
『百年法』という小説は寿命と死の物語だけではなく、沈みゆく大国に住む国民が何を選択しなければならないのか、そしてその決断がすぐそこに迫っていることも、教えてくれているように思います。
第66回日本推理作家協会賞
第10回本屋大賞9位
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GWはいつでも29日に亡くなった父の法事にあたり、今年もまた帰省する。
父は呆けてそのまま亡くなったけど、死ぬのが怖いとか嫌だとかそういうことを意識出来なかったとすれば、ある意味、幸せな死に方だったかもしれないなぁ。
さて、物語は下巻に入り、大統領と首相の確執、取り巻きの不穏な動き、拒否者ムラの存在と武力を使った政府の摘発、SMOCという治療不能な病気の蔓延など、色んなことが複雑に絡み出し、上巻で“市井の底辺に生きる者”として語られた仁科蘭子の息子で図らずも拒否者ムラと関係を持つことになった仁科ケンを中心にお話は進む。
伝説のテロリスト“阿那谷童仁”を巡って、また登場人物の思惑がとりどり入り乱れちょっとややこしかったけど、グイグイ引っ張られて読み進む。
次々と明かされる真実と、それを受けて描かれた終章は希望の余韻を残して美しい。
一方で、今の現実の国民がこうした究極の選択を迫られた時、冷静に反応出来るのか、とても心配になる。
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私がこの本を読む前に「こんな感じかな」と想像していたようなハラハラドキドキはありませんでしたが、いろんな登場人物たちの「覚悟」や「決断」を見たような気がしました。
仁科ケン、遊佐首相、牛島大統領それぞれの決断。
それぞれにかっこいい男たちでした。
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とにかく構成が素晴らしい。題材は不老不死というとかく怪しくなりがちなものだけど、最後は感動的ですらある。ほぼ一気読み。