ドン底から立ち上がる
2020/05/25 09:20
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブラック企業から心療内科、生活保護というコースは他人事とは思えません。健康で働ける有り難さを噛みしめつつ、彼女の再出発を見守りたいです。
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
呪詛のような絶望ばかりで、希望が感じられる部分がないですよね……なんでもかんでも周囲に悪の原因を求めるところにも問題がありそう。
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
ただ普通に生きて普通に暮らしていきたかっただけなのに、ブラック企業で働いてしまい、他にも様々な辛いことが。
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うつ病と闘う作者のセルフドキュメント。
うつに対していかに社会が冷たいのか、うつに対する社会の精度がいかにズレているのかを身をもって体験した者だからこそ書ける迫力の作品。
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「普通に働いて、普通に生きたい」という命の叫び。朝起きて、ご飯を作って食べて仕事に行く。仕事が終わったら買い物をして帰り、ご飯を作って食べて寝る。そんな毎日を血を吐く思いで求め続ける人生の、その苦しさたるや。人間の尊厳は、当たり前の毎日の積み重ねが支えている、そう教えてくれる一冊。
当たり前の毎日がどれほど人間としての誇りとなっているか、どれほど尊いことか。
自分の人生にイエスと言える事がどれほどの希望をもたらしてくれるのか。このエッセイを書いたエリコさんの人生に強い衝撃を受けた。そして強く強く心を揺さぶられた。
生活保護、それを身近に受けている人がいなければその制度も中身も知る事はない。どんな人が受けているのか、それを受けるのはなぜか。そして最近は不正受給などの悪い話しか聞かない。生活保護を受けること=働かずに暮らしていける。なんとなく得なような。けれど、それを受けることで生き延びている人がいて、それを受けることで傷つく人もいる。そういう現実を私たちはあまりにも知らなさすぎる。
精神障害医療の圧倒的な闇の深さ。全てがそうだとは言わない。けれどここに書かれているのは決して特別なことではないだろう。たくさんの人がこの闇の中でもがいているはず。あまりにも辛いこの現実。私たちはただ、この闇から抜け出せる人が一人でも増えるように、生活保護がその一助となるように、祈るしかないのだろうか。
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20171221リクエスト
とてつもなく読んでいて辛い。
自殺未遂は健康保険が使えず、医療費10割負担、とは知らなかった。
なんて感想を言えばいいのか、わからない。
でも読んでよかった。
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ご自身の体験記で貧困や精神障害が、血で書かれたようなすごい迫力で圧倒される。生活保護を受けていても気高さを失わないところが素晴らしかった。この本と、スピリッツで読んでいる柏木ハルコさんの『健康で文化的な最低限度の生活』と今読んでる途中の鶴見済さんの『0円で生きる: 小さくても豊かな経済の作り方』を合わせて読むと、全部うまく回りそうだ。
特に精神病のクリニックで、薬の業者が来た途端診断がうつ病から統合失調症にされてしまうのがひどかった。経済に食い物にされてしまう恐ろしさがあった。
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近所の知り合いに長いこと躁うつ病の息子さんがいた。いじめが原因だったようだが、詳しくは聞いたことはない。その子が何かと働きたい、働きたいっと言っていたのを思い出す。作業所がつまんない、もっとお金をもらいたいとも言っていた。作業所ではいくらもらえるの?と聞いたら、100円くらいだと言っていた。そんなこともあるのかと、これまたよくは聞かなかったけど、仕事らしい仕事ではないのだなと思った。
この本を読んで心の病気をもつ人たちに対しての、自分を含めた世間の目、行政の手がいかに冷たいものかがわかった。
仕事したいって言ったって、病気なんだから無理でしょ? 病気直すのが先決でしょ? と声には出さずとも自分はそう思っていた。
違うのだ。働くことで病気を治せるのだ。
ああ、なんでこんな簡単な、人間として当たり前な感情を、そんな気を起こすな、大人しくしてろと押さえ込もうとするのだろう。
働かないこと=自分はダメ人間 という思考に著者は陥る。
誰の役にも立ってないと考え、自己承認欲求が満たされずに、こころを蝕む。
著者はオーバードーズで自殺をはかることが度々あるのだが、どうやら自殺するつもりとかではなく、たぶん今の自分をなかったことにしたいだけ=リセットしたいだけなんだと思う。もちろん命は一度限りだし、ゲームのようにリセットはできないのだが、そこに思いが至らないほど、思い詰めてしまうだけなのだ。だから死にたいという感情とは違うと思う。
働かなくてもお金がもらえるんだから、楽でいいよね。
心ない人は生活保護の受給者に対して、そんなことを、悪意を感じることもなくさらりと言う。
でも実際は働きたいのに、働こうとしても働かせないようにするケースワーカーやデイホーム従事者による負の力が働く。どうせ面倒を起こすに決まっているんだから、お・と・な・し・く・してろ!と頭を押さえる。
もちろん書き手側の視線でしか眺めていないので、逆の目線から見れば反論も多いと思われるが、それにしてもこんなひどい差別意識で福祉事業に携わっている人がいるのか、と驚いた。
著者がようやく働けるようになって、生活保護の中止を申し込んだときも、ケースワーカーは、どうせまたすぐに働けなくなるにきまっていると、勝手に決め込んで中止の申請を進めなかった(たぶん申請書類の改ざんをおこなっていた)
今まで気にしたことはなかったけど、生活保護から抜け出すための手助けをしてくれる行政機関はないということなのかな?
この人の経験を、運が良かったね、で済ましてはいけないと思う。
この本は同じ病気に苦しむ人が読むというよりは、福祉従事者の人が読むべきだ。
あなた方のちょっとした言動は、当人はさざ波のようにしか感じてないかもしれないれど、相手には津波のように襲いかかっていますよ。
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失礼な話だが、落ち込んでいたときに、もっと落ち込んでいた人はどうやって立ち直ったんだろうと思って購入。
生活保護の実態ってこんなに雑なの?っていうのが一番の驚き。
きちんと対応しないと、回復できる人もできないと思う。
社会と繋がっていないとダメ人間に感じたり、寂しさが一番の敵というのは同意。
立ち直りたい人がちゃんと立ち直れる仕組みがもっと必要だと感じた。
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読んでてドンヨリするけど、この人はとりあえず今はなんとかなってよかった。なんとかなったから語るに足る人生の物語として本にもなった。しかし、なんとかならなかった、語るに足らない人生の物語が語られることはあまりない。本にもならない。奇跡が起きないまま終わった、終わりつつある人生の物語が奇跡の後ろに死屍累々と横たわっているのに。その証拠に日本の自殺者は毎年2万人を超えている。そんな人達の人生は語るに足る価値がないのだろうか。
語られる人生の物語には、多くの人が価値を認める。でも語られない物語を目にすることは難しい。可視化されない。認めることができない。だから、その物語の価値は自分で認めるしかない。しかし果たして、苦境の真っただ中にいる人はその価値を自分で認めることができるだろうか。孤立した中で卑屈にもならず、生きる希望を持てるだろうか。
開き直れたらいいのか?というと生活保護バッシングを見ればそれが難しいことは明らかだ。生活保護を受けると生きる負い目、罪悪感を背負ってしまう。その負い目の発生源は自分の中にも外にもある。卑屈になったり罪悪感を背負ってしまうのを本人だけの問題にしていいのか?少なくとも半分は社会の側のまなざしの問題じゃないのか?内面の問題で言うと、マジメさが足かせになる部分は大きい。著者は万引きの罪を告白し、何年も経ってその罪を償おうとしている。テキトウな人だったらしないことだろう。
貧困はお金を払った対価が得られないだけじゃない。お金を払うことによって他人から大切にされるという経験を得ることが難しくなる。床屋や美容院、接骨院やマッサージ、病院。これらのサービスは単に髪を切ってもらうとか病気を治してもらうだけではない。お金を払うことによって、他人から大切にしてもらう、心配してもらうというサービスを含んでいる。自尊心や自己肯定感に関わってくる問題だと思う。
貧困は人間関係の貧困であることもよくわかる。お金がないと誰かと何処かへ行って遊んだり食事することができない。服や化粧品が買えないと小奇麗にすることもできない。床屋や美容院に行くことができない。そして人と会うのがおっくうになり、人と関わることで元気を出すことができなくなる。人と会わなくなると身なりに気を使わなくなる。更に人と会うのがおっくうになる。。。そうした悪循環の中で社会的に孤立してしまう。抜け出せなくなる。うつ病のように精神的に弱っている状態なら尚更だ。そんな感じのことを湯浅誠さんが言っていたのを思い出した。
役所や病院、福祉施設が当事者を精神的に支えることは難しい。事務的な対応に終始したり、あるいは教育的、指導的な上から下に向かう力が働いてしまう。そんな人間関係の中からは、希望を持って生きる力は沸いてこない。だからこそ、当事者同士が精神的に支え合う自助グループのような共同体が必要なのだと思う。なのに、自助グループで嫌な思いをしたことが書かれていて、著者の責任は全くないけど残念に思った。
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この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。小林エリコ先生の著書。精神障害や貧困に苦しむ人、家族や周囲に精神障害や貧困に苦しむ人を持つ人にとっては元気がもらえる一冊のはずです。何気ない日常生活を平穏に過ごせることは何よりも幸せなことなのかもしれません。
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体調悪く、働けない日々が続きこの先どうするか。絶望感の中読んだ。
生活保護について、実体験の文章から色々考えさせられる。
捨て身にならず、できる事は、やり続けていかなくては。と思えた本でした。
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一気に読んでしまった。高校の時から精神科に行っていた、ということは若干のうつ傾向などがあったのでしょうか。それがブラック企業に勤めるまでは発病せず…しかし、人間以下に見なされる(と筆者とネット民は思っている)生活保護と、(病むか死ぬまで)休むことを許されないワープア。働く機会があって脱出できた筆者ですが、それは無理無理無理と筆者の足を引っ張り続けた病院と生活保護課。うーん…とにかく、実例は役立つと思いました。
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辛い経験がクリアに言語化されていて驚き、圧倒される。文章で書かれた内容以上に、筆致もまたそのときの心を雄弁に語っている。感情がこもっているのに、生活保護ならではのしんどさが整然と伝わってくる。切ない。読んでいて辛くなり、自分の置かれている環境がありがたく思われてくるようなところもある。
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ついふらっと自殺しようとしてしまったけれど、本当はまじめできちんと生きようとしている人だということが良くわかる。生活保護のこともざっくりと分かって、生活保護から抜けようとしている人への心無い対応している職員の人に腹が立ちました。ただ、生活保護を満喫している人たちもたくさんいるわけで、その人たちにすれば小林さんの心理はもちろんのことそれが税金であるということも理解できなかったのでしょう。