午後の行商人
著者 船戸 与一
カメラマンを目指し、メキシコを旅する香月哲夫は、ある夜、暴漢に襲われたが、タランチュラと名乗る老いた行商人に助けられる。彼は、民族解放運動に揺れる南東部へ、行商の途中だっ...
午後の行商人
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商品説明
カメラマンを目指し、メキシコを旅する香月哲夫は、ある夜、暴漢に襲われたが、タランチュラと名乗る老いた行商人に助けられる。彼は、民族解放運動に揺れる南東部へ、行商の途中だった。香月は強引に頼んで旅に同行するが、タランチュラの真の目的は、冷徹・非情の復讐行だった! 直木賞作家による、灼熱の長編冒険ロードノベル。
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乾いた道を突き進むハードボイルドなロードムービー
2022/01/11 02:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:朝4時 - この投稿者のレビュー一覧を見る
乾いたメキシコを車で走る感じが良いなぁと思った。ロードムービーだなぁ!格好いい老人に若者が付いていくところも良いなぁと思った。オオトカゲ料理食べたりコイーバ吸ったり。なかなかスリリングに追われながらもメキシコ文化を満喫しているような。
また、その土地や歴史による人々の苦境が辛い。市場で母を撃たれた少年も、インテリ倉庫番のロドリゲスも。
最後、公判で不思議なことになりましたが、ガスパルやクリスティナは何人が、どんな人間が家に乱入して来たと証言したのかなと思う。そこで、幻だったのか事実だったのかが分かるよね。でも、狂った男の与太話でも良いじゃないかと思ったりする。
パスポートの持つ意味
2002/04/20 23:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:挫折ハードロッカー - この投稿者のレビュー一覧を見る
ことのなりゆきで、謎の行商人タランチュラとメキシコを旅をすることになった日本人青年「ぼく」の成長を描く冒険小説。いかにも「船戸的」な作品にはちがいないが、クライマックスで、「ぼく」が日本人であることの証であるパスポートに、決意をこめて火を放つシーンは、すべての自由を希求する心に、深く深く共鳴するはずだ。「どんな国家も権力も、個人の透徹した覚悟の前では何ら意味をなさないのさ」。そんな船戸の声が聞こえたような気がして、なんともうれしかった。うん、素直にかっこいいぞ!