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一般書

ヒトラー

著者 芝健介

ヒトラー(一八八九─一九四五)とは何者だったのか.ナチ・ドイツを多角的に研究してきた第一人者が,最新の史資料を踏まえて「ヒトラー神話」を解き明かす.生い立ちからホロコース...

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ヒトラー

税込 1,276 11pt

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商品説明

ヒトラー(一八八九─一九四五)とは何者だったのか.ナチ・ドイツを多角的に研究してきた第一人者が,最新の史資料を踏まえて「ヒトラー神話」を解き明かす.生い立ちからホロコーストへと至る時代背景から,死後の歴史修正主義や再生産される「ヒトラー現象」までを視野に入れ,現代史を総合的に捉え直す決定版評伝.

目次

  • はじめに
  • 第1章 兵士ヒトラー 勲章と沈黙と
  • 一 少年アードルフ
  • 二 ウィーンへ
  • 三 第一次世界大戦
  • 第2章 弁士から党総統へ カリスマの源泉とテロル
  • 一 停戦と革命
  • 二 カリスマ弁士の誕生
  • 三 総フューラー・パルタイ統の党
  • 四 ミュンヒェン一揆

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みんなのレビュー24件

みんなの評価3.6

評価内訳

盛りだくさん&考えさせられました

2021/10/22 08:51

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒトラーについて詳しく知らなかったので、購読しました。
 紙幅が362頁にもおよび、読み応えのある盛りだくさんの内容でした。始めから半分以上は、ヒトラーの伝記になっています。
 そして、ラストの第6章でヒトラーが世にどう見られていたのかを追及して、当書は終わります。様々な見方があるのだなと、考えさせられました。もっとも、私にとってヒトラーは非情な人間にしか映りませんでしたが。
 購読するにふさわしい内容です。

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岩波では初めて

2021/09/20 10:07

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒトラーに関する書籍は、沢山あります。新書でも、中公新書を中心に結構あります。しかし、岩波新書でヒトラーが中心のものは、初めてではないでしょうか。内容も、分かりやすくヒトラーの生い立ちからその死までまとめられているだけでなく、その評価についても述べられています。

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虚像の独裁者

2022/02/06 16:19

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:玲希 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒトラーの出生から1945年の死、更には死後の「ヒトラー像」の変遷まで描く評伝。
一個人の伝記ではありながらも、その政治家・独裁者としての性質から後半生は個人の動向より周囲の動向にスポットが当てられているように感じた。
個人の影響を重視する「意図派」構造を重視する「機能派」の統合として「忖度」という概念を導入しようという意図があったようだがそういった部分は本文ではあまり読み取れなかった。
もちろん新書なので本書だけで充足するものではなく、研究の概観を掴んで更に広げていくにはとても良い一冊だと思う。

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コンパクトに読めるヒトラーの伝記

2024/05/26 15:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る

何かというとヒトラーを持出したがる人は多いが、その姿は実像からは程遠いものがほとんどだ。新書でコンパクトに読めるヒトラーの伝記が出たことを歓迎したいし、またヒトラー像が恣意的に利用されていることへの警鐘をこめたものでもある。

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「独ソ戦」の二匹目のドジョウ?

2021/09/22 12:49

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「独ソ戦」が売れたので、今度はヒトラーの伝記なのかもしれないが、ポーランド分割まではまあいいとしても、それ以降は軍事状況に頁を裂いているような感じがする。ドイツ軍マニア向けの伝記なのだろうか?もし「ユダヤ人問題の最終的解決」を知りたければ、「ホロコースト」を買って下さい、でもないだろうに。しかし、誰も第三帝国のユダヤ人政策がガス室に向かうとは誰も分からなかった時期のハアヴァラには記述があるのに、落差がある感じ。
 バイエルン軍の兵士だったヒトラーが鉄十字章を授与された記述について、プール・ル・メリット勲章をバイエルン軍の将校だったシェルナーやヴュルテンベルク軍の将校だったロンメルが授与している件はどうなるのだろう、と思った。
 セルビアでのユダヤ人虐殺については敷いたドイツ軍の責任を問うているが、著者が訳された「ヒトラーの国民国家」で書かれているロードス突撃師団によるロードス島のユダヤ人をアウシュヴィッツに送った件は「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」に書かれているから記述されたのだろう。ロードス島をはじめ、エーゲ海の島々からペロポネソス半島に移送する船は海軍の船で、ギリシャはドイツ軍の軍政下なのだから、この件でのドイツ軍の関わりは重い。それなのにロードス突撃師団を書くのにただの一言も触れないし、ユダヤ人の運命に責任を負うべき師団長ウルリヒ・クレーマン将軍を「苦労人」だなどと書く本がある。白水社から出たマンシュタイン伝にも言えるが、そういう事をありのままに書いたら本が売れなくなるのだろうか?
 「一九四四年のイースターから五月にかけて」のドイツで「ロマ占い師・カバラ占者等」とあるが、娑婆にいられたのか?もっとも「カバラ占者」はルネサンス期以降、クリスチャンもいるけれど。
 ヒトラーの側近達が彼の疑似家族になって、彼の政策を動かすようになった、とあるが、そうなるとヒトラーは他人の意思に左右される人物になってしまう。フェーゲラインのような自身が戦争犯罪に関わった武装SSの将軍やボルマンのような地位が高い人物は別として、軍人や武装SSの副官、秘書や料理人などの地位が高いわけではないから、その人達の階級や地位を無視した意思がヒトラーを動かして、ドイツ軍やSS、党などを動かした、という事なのだろうか?
 何でか知らないが戦後のソ連占領地区での「非ナチ化」は触れているが、ドイツ国家民主党(NDPD)というドイツ民主共和国での受け皿となる政党もどきを作ってまでして体制の中に組み込んだ事は出てこない。中華人民共和国における中国国民党革命委員会(民革)みたいな党。というよりドイツ民主共和国が空白地帯みたいだ。
 マーザーを否定的に書いて、トレヴァー-ローパーを肯定的に書いているが、「ヒトラーの日記」騒動はマーザーが見抜いたが、トレヴァー-ローパーは「本物」と「鑑定」したのではないか?
 あとがきにあるヴェルナー・ベストの個人文書の閲覧許可について、本人から返事が着たという記述が興味深い。つまり存命中の人ならば連邦公文書館が所蔵していても本人の許可がいるというのもあるが、今では年齢的に第三帝国時代に成人を迎えていた人ならば100歳近くになってしまう。著者の「武装SS」には最後のプール・ル・メリット勲章の叙勲者としてエルンスト・ユンガーが紹介されて、ハンス・シュパイデル将軍が第二帝政、ヴァイマル、第三帝国、ドイツ連邦共和国で勤務した軍人と書かれていたが、その内に「最後の騎士十字章の叙勲者」となるのだろう。

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分量は相当なものだけれど・・・

2021/12/26 21:25

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る

大量の先行研究を引用しながら、
時系列に沿ってヒトラーと彼に指導された
数多の人々とがおこなったことを書き連ねた
本です。

最後まで著者の独創的な解釈と思しき部分が
見つからなかったのは、読み方が浅かったせい
でしょうか。

ナチス関係の歴史書の御多分に漏れず、
この本でもヒトラーのなしたことがいずれも
価値判断を含む言葉で表現されているのには
辟易しました。

かなりの紙幅が割かれている東部戦線の経緯に
ついては、同じ岩波新書の大木毅著「独ソ戦」の
記述の方に軍配を挙げたいと思いました。

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なぜ今またヒトラーなのか?

2021/11/12 13:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kapa - この投稿者のレビュー一覧を見る

Hontoに登録している新刊情報配信キーワードの一つに、「ナチス」・「第三帝国」がある。しかしこのシステムは少々お粗末。毎日のように送られてくる配信メールには、なんでこの本なの?が多い。例えば最近の例では、「クリスパーCRISPR-究極の遺伝子編集技術の発見」であった。ナチスとどう関係するのかと思うが、すぐに「生きるに値しない」者への弾圧が思い付く。民族優性学の観点からの断種、そして「特別措置」が行われていたが、現在では遺伝子操作などで同様に事ができるようになっているので、ナチスを引き合いにだして警鐘を鳴らしている本と推測される。しかしメインのテーマではないようだし、このような選択は外してほしい。日々メールをチェックし削除するだけでも手間である。かつては「自然食品」「自然療法」なども送られてきた。これは自然=「ナチ」ュラルと一部の語彙を自動検索して選定したものだろう。さすがに最近はこのようないい加減な情報は来なくなったが、購入履歴も見て正確な情報提供をしてほしいものだ。
愚痴はここまでとしてレビュー本題。本書は現在日本でナチス・ドイツ研究家の第一人者によるヒトラー伝(ちなみに著者は登録ワード)。ヒトラーの伝記は数多くある。現在本書でも引用されるイアン・カーショー著の上下二巻1500頁の伝記が決定版と思うのだが、なぜ今またわざわざ「ヒトラー伝」を世に問うのであろうか?カバー帯には「決定的評伝」とあるが、何が「決定的」なのだろうか。最新の史資料を踏まえて、ともあるが、巻末参考文献をみても目新しいものはないし、衝撃の新事実もない。ヒトラー側近の回顧録、また、東側極秘資料も出尽くし感がある。
最近のヒトラー評伝の狙いは、ヒトラーの脱「神話化・神格化」にある。例えば、カバー帯にある「悪魔か凡人か」、はたまた、「破壊者か改革者か」「英雄か狂人か」等々現在まで脈々と受け継がれている肯定的反応と否定的反応二項対立的図式で論じられることが多い。そしてそこに、ナチス・ドイツの政治・社会、国民性なども加えて、「ヒトラーなるもの」という「ヒトラー現象」としてとらえ、そこで「ヒトラー」がどのように振舞ってきたかを叙述するパターンである。そこには、なんとしても「帰ってきたヒトラー」にしてはいけない、という政治的目的があることは確かだ(当時何かと話題となった池内紀「ヒトラーの時代-ドイツ国民はなぜ独裁者に熱狂したのか」中公新書が参考文献にないのも頷ける)。
本書は「虚像の独裁者」基本的にはカーショーがウェーバーによる「個人」と「構造」を統合した「カリスマ的支配」と「総統神話」を結び付ける考え方によっているが、そこにはヒトラーを取り巻く党・官僚・軍人によるヒトラーの意思の「忖度」という構図も見て取れる。折しも本書が刊行された10月に9年近く続いた安倍・菅政権終焉した。政権全盛時には、まさに「忖度」の構図がまかり通っていたが、著者はこのような時代環境のなかで「ヒトラー伝」を問うたのではないか、と思った。そのほか国民に対し、「各集団に応じた耳ざわりの良い社会的夢想のアピールを欠かさないキャッチ・オールないしポピュリズム型独裁」の先駆とか、側近たちで構成される「疑似家族」の役割とか、「自ら責任をとることもなく国民に対してもすべての過失を問わず免責する無責任の時代」などに当時との類似性と著者の警鐘を読み取ることもできよう。ところで、「第5章「天才的将帥」から地下要塞へ」では、独ソ戦をはじめヒトラーの戦争指導が他の評伝にない詳しさで書かれている。昨年話題となった大木毅『独ソ戦』を意識しているのだろうか。

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ヒトラーの一生

2023/01/25 18:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒトラーの生涯を、ていねいに記しているところは、伝記のような形です。前半は、結構、否定的なところは少ない感じでした。自分は、他の著書でヒトラーを読んでいたので、そう感じたのかもしれませんが。

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ヒトラーが主役ではない

2021/10/23 23:06

4人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぼへみあん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒトラーほぼ出ません
むしろ何処のミリオタ向け戦史?と言う程、勢力図が出てきたり
参照文献が何か、引用が何かなんて記載なし
ヒトラーどころか周辺人物の扱いも雑
出てくるのここで?って箇所で思い出されたように出てきたりするから、それだけ読んでも何も分からない
何をしたかったのかがよく分からない作品でした

最後の章に、かつて日本の従軍慰安婦や南京大虐殺といい虚構を作るために参考にした元ネタ(後年日本で朝日や日教組と中韓がグルで行った思想教育が年代的に合致)が出てきたりします

中古で良いかもしれない
読むんじゃなかったと後悔してます

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2021/09/30 20:20

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2022/07/23 22:04

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2021/11/19 12:42

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2021/10/11 10:36

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2021/10/07 12:25

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2021/10/08 16:12

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