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投稿者:ミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学生の青年が、地元の同級生少年とともに自分の母のルーツの謎を追って展開するミステリー。作品構成としては秀逸だが、古文書の読み下しや解釈、地域の伝統や風習などがそこかしこにちりばめられ、民俗学などに興味のない人にとっては苦痛を感じるのではないかと思う。幸い自分は民俗学に興味があるのでなんとか読み進めることができたのだが、途中でかなりの量が出てくる古文書の解説にうんざりするようなこともあった。だが、作品としては最後の一文ですべての謎が解き明かされ、これまでの青年の様子や、出来事がすとんと腑に落ちるのだが。ちなみに、物語を読み進めずに最後の一文だけを見ても、意味が全くわからないだろう。
久しぶりに読むミステリー
2023/04/07 09:23
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投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公の裕は、大学院進学を目指す社外学の学生。アカデミックな厳密性を踏まえた性格で、ちょっととっつきにくい性格の若者。民俗学、歴史学の文献や学者のような人物が登場して、いままで読んだことのないような本で、ちょっとホラーっぽい要素も。
はじめ、すこしとっつきにくいところもあったが、読み進tていくと慣れてきた。香織と裕のやりとりがほんわかしていてよかった。下巻の展開が楽しみ。
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『図書館の魔女』を書いた作家と言えば通じるかもしれない、高田さんの作品。今作は民俗学ミステリーで、社会学を専攻する裕と図書館司書ちょい前の香織が地元で蠢く歴史的謎を解明する物語。
とにかく情報量が多いのは『図書館の魔女』と同じで読むのは苦労するけれど、知的好奇心を刺激され、調べながら読み進めてしまう。ミステリー×民俗学×青春、楽しめるので、我慢して読んでほしい!
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うーん、言葉のひとつひとつが小難しくて読みにくい。
面白いんだけど、なんせ言葉が難しいので頭に入ってこない・・。
あと方言が気になる・・・
下巻に期待!
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大学院進学を考えてるちょっとクールな裕。
ある日突然、あまり話したこともないゼミのグループより卒研のことで相談される。
テーマはズバリ『都市伝説の伝播と変容』…
相談に乗ってるうちにある『都市伝説』にひかれてく。
現地(裕の地元)に行き調査が始めるが…
感想は下巻で〜m(_ _)m
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民俗学に興味があるので、すごく楽しめました。確かに難しい言葉や研究の手法等が多めに書かれていますが、純粋にためになるなって思いました。下巻でどのような展開を迎えるのか楽しみですある
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面白いのだが、白文や言葉が難しい。さらに資料や研究に対する心構えも難しい。
内容は、大学生の主人公が自分のルーツと怪談とのつながりを調べていくうちに寒村の神社と歴史にたどり着く。
ややホラーめいた民俗学ミステリー。
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テーマは面白いし、資料引用したり登場人物に解説させたりする手法は斬新。
反面、難解な言葉が続出するし、ストーリーが進まない。
資料調べてる部分を簡素化したら半分のページに収まると思う。
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蛇の目紋と秘められた母の出目ルーツを追う大学生、渓流で出会った謎めいた美少女の痕跡を辿る少年、二人の情熱が交差した時、物語は大きく動き出す。
その町の至る所に蛇の目紋が張ってあるのはなぜなのか?裕の亡くなった母はどんな過去を生きてきたのか?淳の出会った少女は何者なのか?幾つもの謎のパーツがバラバラに点在し、これらが下巻でどう繋がりどういう真実が明かされるのかドキドキが高まっていく。
気のおけない会話を楽しみ、ふとした瞬間に相手の異性を意識してどぎまぎする裕と香織の甘酸っぱくて微笑ましい関係の行方にも注目。
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"図書館の魔女"が素晴らし過ぎたから、当然本作も気になっていたもの。『でも、ホラー系ミステリって大丈夫なの?』っていう気持ちもあって、読むのをためらっていた。この度文庫化され、帯に寄せられた各人の賛辞を見て、やっぱり読んでみよう、と入手。まだ前半を読んだだけだから何とも言えないんだけど、今のところ、頭でっかちな印象。蘊蓄で攻めるのは結構なんだけど、物語の面白さが、どうもそれに見合ってない気がする。これはもう、驚天動地の結末を迎えない限り、絶賛は難しいぜよ。
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院試を控えた大学生の裕は、偶然耳にした故郷にほど近い山間の、都市伝説にまつわる怪談に興味を持つ。夏休みを利用して現地に赴き、膨大な史料と格闘しながらフィールドワークに乗り出すが‥。
学部生にしては博学過ぎる裕と、利発過ぎる小学生の淳にかなりの違和感を覚えてしまい、本筋であるはずの巣守郷の暗い歴史にまつわる謎を追うというところに集中できず。
裕と香織の恋愛も織り交ぜることで硬いモチーフを易しく読ませる意図なのかもしれないが、まったく柔らかさがなくてむしろ異物が混じったような感じだった。
せめて裕を研究者(たとえ異なる分野であっても)としてすでに独り立ちしているくらいの人物に設定したほうが良かった。
「まほり」にまつわるミステリーとしては読み応えがあっただけに残念。
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この筆者……本当にすごいな、この語彙力……国語辞典が頭の中に収まってるんじゃないだろうか……? そして優秀とは言え、大学生にここまでの語彙と知識でもって高尚な会話を繰り広げられてしまうと、己が不甲斐なく思えてくる……(汗)
そんな嘆きはともかく、民俗学の視点から地方の謎に挑んでいくホラー+ミステリーのこのお話。文庫自体の薄さに騙されそうになりましたが、とんでもない密度の超大作ですね……。言葉も内容も難しいので読むのに凄まじい集中力と時間を要し、それでも理解が全く追いついていかないのですが、にも関わらず面白く読み進められるのがこの方の作品の凄いところ。裕と香織のコンビが良い感じの微笑ましさ具合で、小難しい蘊蓄の合間の箸休めというか、キュウリやおにぎりみたいな存在です(笑)
二重丸の紙の不穏な存在感にぞくりとしつつ、下巻にも期待です。
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論文体でみっちりと書かれた書面に,中々潜って行きづらいのだが,まさに細工は流々の上巻.柳田国男的民俗学のごとき世界観と登場人物達の背景の構築に,下巻への期待が沸々と湧き出でる.前作図書館の魔女シリーズもそうだったが,爆発するような面白さを提供する筆致ではないのだが,ジンワリと染みて来る中毒性こそが醍醐味.
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民俗学や社会学的な研究者が史料をどう考えるか、どのようにレファレンスを利用するか。
そんな手法や史料との向き合い方を学べた。
言葉が独特でリズムを掴むのにちょっと戸惑って、読み進めにくかった。
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地方の山村に残る宗教絡みの風習がとても興味深い。
神社に行くと必ず由来を読むのですが、それが神仏習合や廃仏毀釈などの結果として歪められたり後付けになったりしていると想像したことが無かったので、これからは違った意識て見られるかも。