誰が国家を殺すのか 日本人へV
著者 塩野七生
資源のない日本は「人材」こそ「資源」とせよ!古代ギリシア人やローマ人は「危機」という言葉に「甦生」の意味も合わせ持たせた――「知恵」を働かせる以外に日本の未来はない。「長...
誰が国家を殺すのか 日本人へV
商品説明
資源のない日本は「人材」こそ「資源」とせよ!
古代ギリシア人やローマ人は「危機」という言葉に「甦生」の意味も合わせ持たせた――「知恵」を働かせる以外に日本の未来はない。
「長く歴史に親しんでつくづく考えるのは、民族は、興隆した後に必ず衰退を迎えるものであること。興隆と衰退の間に長い安定期を享受できた民族は、実にまれにしか存在しなかった」――古代ギリシア、古代ローマ、中世ルネサンスから日本を思う。
月刊「文藝春秋」の好評連載「日本人へ」第5弾。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
お大事にしてください。
2023/01/21 10:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者を知るようになって随分歳月が経ったと実感。歴史の知識と明晰な精神で語る政治・経済のエッセイは老いたりと言えども、まだ興味深く読める。
状況が芳しくないのは、どこの国も同じなのが悲しい。転んで骨折した治療日記が加わっている。
興隆は気が付かない
2023/11/03 18:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る
塩野氏の観点は鋭い。まさに国家を殺すのは政治家。それを黙ってみるのは国民。ストもしない、反対もしない、考えない最低の民族になりつつある。イタリアTV映画のDOCを見ているが、よく考えられたドラマである。イタリアの世情や個人の考え方もわかる。これと同レベルのドラマは日本にはほぼない。TVを日本人が見ないのは、ドラマのレベルが低いからである。マスコミは国民をどうしたらレベルアップしたらよいか考えてほしい。
49本の時事エッセイ。第5弾!
2023/03/19 08:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
文藝春秋2017年10月号から2022年1月号に掲載された、49本の時事エッセイ。第5弾。お気に入りのエッセイ集です。徹底したリアリストで、イタリアから見た日本に対し、もどかしさを感じているのではないかと思いました。また、様々な文明や国の盛衰を見つめてきた知見から紡がれる主張には、説得力があります。例えば『自分の生き方を決めるのは自分ではなく、出会った人や時代の空気等に影響されて、自分でも気付かず決めていたに過ぎない。一語で表せば「運」。才能は運に恵まれて育ってくるもの』。深い言葉です。
考え続けなければ、と思える一冊
2023/02/23 11:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
序盤の文章を読むと、時代の流れの速さを痛感せずにはいられないが、イタリアから見る日本、そして世界の情勢に対して、歴史も踏まえた冷徹な視線・考え方に触れられる。ポピュリズムではなく衆愚政という言い方が端的に表しているという説に納得。自分も愚かであるからこそ、安易な方向に流されないよう、見て、考えることが必要だと戒めなければならないと思った。
外から見て考える
2023/02/10 16:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ローマ人の物語で有名な著者が日本にいる友人宛に出した私信を一冊にしてあると書いてあるが、イタリア国内、ヨーロッパ、日本の出来事を見て考えた随筆。気にはなっていた作家の一人だが手にしたのは初めて。歴史や政治から学ぶこと、考えることを思うままに書いている。ローマ・ギリシア等の歴史を通じて今の日本を見ている。文体も読みやすい。年齢を感じさせない。
代弁
2023/02/08 08:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
司馬遼太郎の300人、著者の30人の嬉しい読者ではないと思うが、2人の著書は好んで読んでいる。このエッセイも気持ちよく、読ませてもらった。内容に筋が通っていて、分かりやすく、そして腑に落ちる文章である。
機智に富むエッセイ
2023/01/02 11:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:つばめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ローマから日本に住む親しい友人に向けて著者が書き綴った手紙50通程が、月刊『文藝春秋』の2017年から2022年に掲載された。本書はそれを新書版に取り纏めたものである。内容は、イタリアの政治状況、世界情勢、外から見た日本政治に対する所見等である。古代ローマやギリシャに関する著作が多いだけに、本書にも古代ローマ・ギリシャの歴史を踏まえた著者の見解が随所にみられる。1編1編は新書版で5頁程度であり、示唆に富み機智にあふれた内容に簡単にふれられる。その一部を紹介する。◆<友人の英国人が言っていた。イタリア人とはあらゆる批判に値する人々だが、退屈という批判はできない、と。まったくホント、目が離せない人たちなんですね。>◆<人間の声を聴くよりも神の声を聴く人々を私は信用しない。実際には神は何も言わないのだから、彼らが聴きたいと思う神の声とは、彼らが聴きたいと願っていたことにすぎない。>タリバンに関する著者の見解。
学者先生の著作でも大仰なタイトルを散見するにつけ、<「日本人へ」などという大ゲサな表題は編集部がつけたもの>であるという著者のコメントが、本書の最初にあるのも好感がもてる。
少しユーモア交じりの批評が楽しかった
2023/02/24 09:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
2017年からの雑誌掲載の文章が載っている。そのころのイタリアの政治の文章なんかは、ちょっとよくわからないものもある。いくつかの文章には、その後のことをフォローした追記の文章があって、そういった書かれ方がされているとよいなぁと思った。イタリアのサッカー代表が、世界選手権では負けてしまったことをフォローしている追記文章には笑ってしまった。あと、菅総理誕生の際の官房長官に河野氏を、という文章もおもしろかった。
全体的に、少しユーモア交じりの批評が楽しかった。歴史エッセイも、宮崎駿を引き合いに、引退と言いつつ、また書いてもらえるとうれしい。
初めての塩野さん
2023/01/01 00:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
塩野さんと言うとローマ人の物語等が有名ですが、連作は読みきれないこともあるのでまずはエッセイから。塩野さんの人柄を感じさせる、日本にいてはわからない視点からのエッセイ。
精神のインフラ
2022/12/21 21:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神のインフラを整え直す塩野七生のエッセイ。政治に関するお国柄は、それぞれであろうが、特に日本とイタリアとを見ているせいか詳細に分析している。どの国にも必要と思われるのは、良識的な政治指導者と短慮にならない国民だという。その指導者に求めることは、自らの力を過信せず、自分の考えを相手に押し付けないことだろう。