江戸染まぬ
著者 青山文平
江戸に生きる人々が織りなす鮮やかな人生。“青山流時代小説”の真骨頂!旗本の次男坊で部屋住みの俺は、武家であらねばならぬ、などとは思っていない。堅物の兄が下女に好意を寄せて...
江戸染まぬ
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商品説明
江戸に生きる人々が織りなす鮮やかな人生。
“青山流時代小説”の真骨頂!
旗本の次男坊で部屋住みの俺は、武家であらねばならぬ、などとは思っていない。
堅物の兄が下女に好意を寄せているのを見て取って、
わざと下女にちょっかいを出そうとするが、気づくと女は身籠っていた。
しかも父親は、隠居の祖父だという。
六十九歳の老人に女で負けた俺がとった行動は――。
直木賞受賞作『つまをめとらば』に連なる傑作短編集。
史実から生まれた圧巻の7編。
※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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7つの短編時代小説集
2023/08/30 15:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
青山さんは1948年生まれ。
『つまをめとれば』で第154回直木賞を受賞(2016年)。
この『江戸染まぬ』には2018年から2020年にかけて雑誌に掲載された
短編時代小説7篇が収められている。
表題作でもある「江戸染まぬ」は、
昨年(2022年)にいくつかの賞を受賞した長編『底惚れ』の原型となる短編。
収録作品の中でのお気に入りは「町になかったもの」。
これは江戸時代の小さな町に住む男の話。
町というには小さな村から江戸へ用事で出向いた男が目にしたもの、
それが書肆、つまりは本屋さん。
男は一念発起して町に戻って書肆をつくることになる。
青山さんの作品にはこの短編のような、本に対する愛がほのみえることがある。
そのあたりが自分にははまったのだろう。
葉室さんの骨太い優しさとは違う作風ながら、
大人の味わいがあって、気持ちのいい読書を味わえるのがいい。
いい時代小説家を見つけた。
歴史小説と時代小説のあわい
2023/12/16 09:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
史実.歴史をベースにした歴史小説と、舞台はかなり過去であるがその他の要素はフィクションである時代小説がある と聞いたことがある。この作品はその2つののあわいをたゆたっているような作品である。完全なフィクションであれば、なんだか納得できないストーリー展開も、史実とあらば黙るしかない。この短編集の最後の作品「日和山」の幕切れが鮮烈であったのが印象に残った。
江戸時代の日常の匂い
2023/09/17 18:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代の日常にあった「史実」を題材に、江戸末期の人々の日常が描かれる。その史実は、歴史の教科書に明示されるものではなく、手記や日記に残っていたらしい出来事を史実ととらえ、現代社会に通じる人々の想いを伝える。短編集の良さで、よい終わり方を読むことができる。江戸末期の生活の匂いを嗅いだようだ。