奇病庭園
著者 川野芽生
それは、鉤爪や翼や魂が再びそなわった者たちの物語奇病が流行った。ある者は角を失くし、ある者は翼を失くし、ある者は鉤爪を失くし、ある者は尾を失くし、ある者は鱗を失くし、ある...
奇病庭園
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商品説明
それは、鉤爪や翼や魂が再びそなわった者たちの物語
奇病が流行った。ある者は角を失くし、ある者は翼を失くし、ある者は鉤爪を失くし、ある者は尾を失くし、ある者は鱗を失くし、ある者は毛皮を失くし、ある者は魂を失くした。
何千年の何千倍の時が経ち、突如として、失ったものを再び備える者たちが現れた。物語はそこから始まる――
妊婦に翼が生え、あちらこちらに赤子を産み落としていたその時代。森の木の上に産み落とされた赤子は、鉤爪を持つ者たちに助けられ、長じて〈天使総督〉となる。一方、池に落ちた赤子を助けたのは、「有角老女頭部」を抱えて文書館から逃げだした若い写字生だった。文字を読めぬ「文字無シ魚」として文書館に雇われ、腕の血管に金のペン先を突き刺しながら極秘文書を書き写していた写字生は、「有角老女頭部」に血のインクを飛ばしてしまったことから、老女の言葉を感じ取れるようになったのだ。写字生と老女は拾った赤子に金のペン先をくわえさせて養うが、それが「〈金のペン先〉連続殺人事件」の発端だった……
歌集『Lilith』、短篇集『無垢なる花たちのためのユートピア』、掌篇集『月面文字翻刻一例』の新鋭、初の幻想長編小説。
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奇病
2024/02/26 00:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
奇病というので、一瞬、コロナ禍のことを思い出しました。今も完全におさまったわけではありませんが。しかし、なんとなく、作者は、世界に流行る病をイメージしてこの作品を書かれたのか…。そんな感想です
奇病庭園
2024/11/17 21:14
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:椋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても素敵な文章だった。時系列が前後する短編集だったためか、一読しただけでは掴みきれなかったところもあるので、また読み返したい。