- 販売開始日: 2024/11/28
- 出版社: 岩波書店
- ISBN:978-4-00-011415-8
岩波講座 世界歴史 第5巻 中華世界の盛衰 4世紀
著者 荒川正晴(編集委員) , 大黒俊二(編集委員) , 小川幸司(編集委員) , 木畑洋一(編集委員) , 冨谷至(編集委員) , 中野聡(編集委員) , 永原陽子(編集委員) , 林佳世子(編集委員) , 弘末雅士(編集委員) , 安村直己(編集委員) , 吉澤誠一郎(編集委員)
先秦時代から西晋に至るまでの東アジア世界は,いかなる思想のもとにあり,どのような制度を備えていたのかーー政治史のみならず,文学や家族制度・性差,地方行政のあり方から日本を...
岩波講座 世界歴史 第5巻 中華世界の盛衰 4世紀
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商品説明
先秦時代から西晋に至るまでの東アジア世界は,いかなる思想のもとにあり,どのような制度を備えていたのかーー政治史のみならず,文学や家族制度・性差,地方行政のあり方から日本を含む周辺諸国とのかかわりまで射程に収め,考古資料も駆使して新たな時代区分でダイナミックに描き出される「中華世界」の栄枯盛衰.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
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秦が中華統一後約20年で崩壊してしまったのは法家や始皇帝の独裁のためではない、限りある軍事力を最大限以上に酷使し内乱に耐えられなかったと。
2022/12/09 17:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
【展望】の冨谷至「中華世界の重層環節」より、「中華の重層環節的拡大は、中華の希薄化とそれによる消滅の過程である」『春秋公羊伝』に現れる、中華の夷狄に対する妥協なき差別観の凄まじさが印象的。「秦以外の諸国をも包括し、かつ少なくとも西周以降を通時的に展望しうる先秦史の復元が今後の課題である」「光武帝による材官等廃止によって、軍事訓練を受けた常備兵が郡国には存在しなかったため羌の大反乱等の際にしばしば反乱軍に敗北する結果となった。」「儒学が政治に深く浸透したために前漢武帝期のような経済積極政策を採用できない後漢朝廷には、財政状況を改善する術などもとよりなかったのである」「両晋交替期における都督制の完成は、四夷中郎校尉、および度遼将軍における胡漢の分割統治をめざした漢人中華帝国の終焉を意味した。」