館シリーズ みんなのレビュー
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迷路館の殺人 新装改訂版
2010/02/05 09:50
フーダニットにハウダニット、がっつりと本格を味わう。
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
ひさびさにガチガチの本格推理が読みたいなと、本作を手に取った。結果から言うと、期待を上回る本格具合に大満足であった。迷宮の館で繰り広げられる連続殺人、トリックに富んだ密室と殺人方法そしてダイイングメッセージ。何せ本格の要素をこれでもかと詰め込んである。作品の構成も非常に面白い。ぎっしりと内容の濃い推理小説をもう一枚の薄皮で包んだ、「作中作」のような構成になっている。その内側の推理小説は、綾辻行人ではなく鹿谷門美という作者が実際に起こった事件を元に書いたものだ、としている。そして自分は、その当事者だったと。この鹿谷門美という作者が物語の中の誰なのか、と考えるのもまた面白い。そして物語が終った最後の最後に、根底からひっくり返されるのだ。まさに本格推理の醍醐味を味わえる構成となっていた。
推理小説の重鎮が、四人の新進気鋭の推理作家と編集者数人を地下迷宮になっている自宅へと呼び寄せる。ところが末期の癌だったというその作家は、奇怪な遺言を残して自らの命を断ってしまった。その内容とは、四人の作家にこの場で短編推理を書かせ、それを編集者が採点。最高点を取った者に、遺産数億円を全て相続すると言うのだ。ただし、作品の中で殺されるのは「作者自身」で有る事、それが条件とされていた。迷宮は鍵が掛けられ電話も停められており、外に出られず連絡も取れない状況に陥った作家達は取り合えず故人の遺志に沿って執筆活動を始めたのだが・・・なんと作家達が一人、また一人と陰惨な方法で殺害されてしまう。しかも!各部屋のワープロに残された、執筆中の作品の中で自らが書いた殺され方そのままの方法で。一体誰がこの恐ろしい連続殺人を起こしているのか!?そして一体、ナゼ!?
この作品、ばっきばきのミスディレクションがある。それを見つけられるかどうか、がこの作品の面白さと言っていいと思う。淡々としているようで、あらゆる記述に神経を使い、布石を盛り込んで書かれている。結果、「何か分からないけど、何だかおかしいぞ・・・」という「違和感」を読みながら感じてくる。この「違和感」を感じさせられるというのは、極上の推理小説だからこそではなかろうか。さらさらと読んでそのミスディレクションに翻弄されるのもいいし、目を皿のようにして読み込んでそのミスディレクションを見つけ出し真犯人を導き出すのもいいだろう。ただいずれもう、真っ直ぐ!である。「えー・・・」的ながっくり具合は微塵もない。やられた感たっぷりで大満足の読後感。本格推理は、はこうでなくちゃいけない。
2020/02/06 19:50
今までとは一味違う
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:@n_tbook - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまでの館シリーズとは違った面白さがありました。一瞬オチにはあれ?というガッカリ感を感じたのですが、散りばめられた手がかりを辿っていくと新しい見方ができ、よかったです。
十角館の殺人 新装改訂版
2017/04/17 06:41
たった「1行」の衝撃
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まんだかず - この投稿者のレビュー一覧を見る
もはやインターネットで調べれば、
ネタバレはされていますが、
それでも、あの「1行」には衝撃を受けました。
2023/11/08 07:03
読み返します
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
記憶を失った老人・鮎田冬馬の依頼を受け、推理作家・鹿谷門実と江南孝明が北海道へ向かいます。読んでいて、大体、犯人はわかって来ますが、ラストでトリックが明かされ、驚きました
黒猫館の殺人 新装改訂版
2023/02/20 09:23
かなり好き
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
今館シリーズを一から読み直してる最中。
黒猫館もさっき読み終わるましたが結構好きです!
ん?あれ?って思う文章確かにあったんですよ笑
だけど考えもぜず放置してたばかりに江南くんと同じ状態でした。
探偵になれる人はん?あれ?を大事にする人ですね!
人形館の殺人 新装改訂版
2019/02/19 11:05
島田さんの登場が少なすぎる。。。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつもとは違って、なかなか島田さんが登場しない。
やっと登場したと思ったらすでに半分以上経過。
うんうん、そうでしょう。
その人最初から怪しいと思ってたよ!って思ってたら、そうじゃなかった!
閉鎖された環境じゃないのもいつもと違いますが、それ以外もいつものシリーズからは逸脱している本作ですが、私は十角館の次に好きな作品です。
少々島田さんの登場が少ない事以外は大満足。
確かに映像化は出来ないですね…。
2018/12/24 11:44
おどろおどろしい浦登家の秘密
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ついに浦登家の秘密が玄児によって明かされますが、そのおどろおどろしいこと!特にダリア自身の魔女的行為とその最後が凄まじいです。玄児の母、そして玄児自身の出生の秘密も尋常ではありません。闇に憑りつかれた一家ということですね。
「私」の過去やいまだにぼんやりしている江南孝明の過去の記憶が何度もリフレインしますが、それらがどう暗黒館または浦登家に関わってくるのか、気になります。
また、「視点」の主体が何なのかも。
2018/12/23 07:40
不気味な導入部
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
熊本の山奥の湖に浮かぶ島に建つ暗黒館の主人浦登柳士郎の息子玄児に東京で出会い、浦登家の大切な儀式「ダリアの宴」のある日程に合わせて(それとは知らされずに)招かれる大学で建築を学ぶ「私」。
一方、実家に帰った折に叔父に中村青司がかかわった暗黒館の話を聞いて、単身暗黒館に向かった江南孝明は地震のために車で事故を起こし、やむなく「見るだけ」のつもりだった暗黒館に助けを求めて敷地内に入り込み、十角塔のバルコニーから転落して記憶障害を起こし、客室の一つで休養せざるを得ない状況に。
山中に横たわる死体、門番兼ボート運転手の謎めいた事故、外出したきり帰らない玄児の叔父、不気味な闇に閉ざされたような暗黒館の外装と内部、開かずの間、謎めいた儀式...
様々な不気味なピースが散りばめられ、まだそれらがどうつながっていくのか分からないかなり長い導入部と言えます。
建築家の中村青司ばかりでなく、「水車館」を建てた「幻視の画家」藤波一成の絵や、「時計館」の主人古峨倫典の会社古峨精計社に特注したからくり時計、そして、「迷路館」の主人宮垣葉太郎の署名本が登場し、まるでこれまでの館シリーズ作品の集大成であるかのようです。
人形館の殺人 新装改訂版
2018/11/29 18:05
館シリーズ
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投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでいる途中でなんとなく結末は分かってしまいましたが、それでも自分の考えが甘かったことに気付かされました。この後の作品がどのようなものなのか、ますます気になりました。
2018/07/05 10:04
良かったです。
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投稿者:ちょびリッチ君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
先生の作品は本当に面白い!
これは一番謎解きが簡単ですが、
すごく面白いですよ。
本当に一度読んでみてもらいたいです。
水車館の殺人 新装改訂版
2015/12/13 17:15
時間をおいて再読
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヴァン - この投稿者のレビュー一覧を見る
綾辻行人氏の館シリーズ2作目
この作品の不運は、前作十角館のインパクトが
あまりにも強すぎたということであろう。
続けて読むとどうしてもいまいちと感じてしまう。
個人的には時間をおいて再読することをおすすめする。
最初では得られなかった満足感が得られるかもしれない。
過去と現在が交わる極上ミステリをぜひご堪能あれ。
人形館の殺人 新装改訂版
2015/12/13 16:50
そうきたか!
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投稿者:ヴァン - この投稿者のレビュー一覧を見る
綾辻行人氏の館シリーズの1つ。
館シリーズを順番に読んできた人は
えっ?!っと思うはず。なので必ず順番に呼んでください。
館シリーズの中でもちょっと異質な雰囲気と真実。
シリーズ物の特性を最大限に生かした真相を
見破ったときのしたり感は爽快そのもの。
好き嫌いの分かれる作品ではあるが、個人的には気に入っている。
時計館の殺人 新装改訂版 上
2015/12/11 19:38
わくわく!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヴァン - この投稿者のレビュー一覧を見る
綾辻行人氏の館シリーズの中でも特に
評判の高い一作。
上下巻で構成され、
題名通り時計がモチーフとされる。
シリーズの中でもかなり多くの人が殺されるが、
あまりグロテスクではなく、純粋な謎解きが楽しめる。
読み終わった後すぐに下巻を読みたくなる。
2024/11/14 09:30
仮面の主、そして招待客の正体とは?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒトコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
仮面をかぶったままの被害者は本当に館の主なのか?
もしや連続殺人、次なる被害者は出るのか!
そして、中村青司の設計であるこの館にどんな仕掛があるのか?
想定外に雪に閉ざされ、犯人に通信手段を奪われた館で、
鍵を奪われ仮面を外せない招待客たち、そして鹿谷さんはどう対処するのか…。
実は替え玉招待客だった作家「鹿谷門実」の本人確認方法を提案したのは、
急遽叔母の代わりに接待係としてやって来た大学生の瞳子だった。
その内容に、過去作にも無駄な事は書かれていないのだと感心!
登場人物を仮面名で呼ぶのはそういうことだったのか…。
その謎を知らされた時、一瞬意味不明だったが、なるほど。
今回も色々騙されていた。
2024/11/14 08:50
シリーズ9作目は雪に閉ざされた奇面の館
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒトコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
館シリーズ最初から登場の鹿谷さん自身があの中村青司設計の館を訪れる、しかも本来の招待客の替え玉として!
設定から興味深々で、すぐに引込まれて読み進んだ。
館の主が「もう一人の自分」を探して誕生日がほぼ同じ6名を招待。
しかも、必ず指定された仮面を被って主と対面しなければいけないという謎過ぎる展開…。
仮面の名前で呼ばれる登場人物が、「哄笑」の鹿谷さん「怒り」のヤマさん「驚き」の奇術師以外時折判別不能になりがちで混乱(笑)
もし本作が綾辻さん初読みだったら挫折してたかもと思ったが、そこはシリーズは9作目、そんな呼び名にも意味があるに違いないと先が楽しみで一気読み。