大使閣下の料理人 みんなのレビュー
- 西村ミツル (原作), かわすみひろし (漫画)
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大使閣下の料理人 25 (モーニングKC)
2006/06/24 17:47
未来へのまなざし
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
この物語の本当の主人公は、大沢公ではなく倉木和也だったのだなという思いを強くした。かつての挫折から数十年。失意の中にありながらも、外交官として国益のためだけに働いてきた男に、ついにチャンスが訪れる。
一方、倉木の弟子としての大沢は、その志を受け継ぐべく、新たな道にチャレンジしようとしていた。それぞれの決断が呼び寄せた悲しい意見の相違。果たして二人はお互いに納得して道を進むことができるのか?
倉木がかつての偉大な政治家の言葉を思い出しながら、豆腐を切るシーンではちょっとジーンと来てしまいました。未だに未来へのまなざしを失わない。彼のような人がボクのまわりにいなくて本当に良かったと思います。もしいたら、彼についていくだけで満足してしまっていたと思うから…
大使閣下の料理人 11 (モーニングKC)
2002/10/21 00:27
ああ、料理人伝説!?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:A-1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
外交官付きの料理人であり、食の国境をいとも楽しげかつ真摯に、乗り越え調和させることの出来る凄い技術の持ち主である主人公。どこであろうと興味を持って食を開拓し柔軟に取り入れる無邪気とも言えるその食への情熱の反面、普段はおっとりと優しいその人柄には好感が持てますし、物語も、彼を取り巻く人々の恋や人間模様も面白かったりもするんです。
一度は料理人を志したく思った人ならば、この主人公である料理人大沢公のことを、きっとまぶしく思うに違いないと思います。
もてなしの料理や、色々な料理に感心のある人ならば興味を持って…、料理を作ることには感心がなくとも、世界を股にかけるロマンに少しでも憧れたことのある人ならば、きっと楽しんで読める物語であると思われます。
舞台は、主にベトナム界隈と、ベトナム料理の奥深さを中心に繰り広げられるのですが、最近では日本の外国料理のレパートリーとしてじわじわと入っても来ているベトナム料理のその奥深さにも興味があって、つい購入してしまったのですが(ちょっとしたレシピもついてるんですよ)本当にはまだ作ったことは無いのですが、外食にはちょくちょく行くようになり、影響を受けております。
もちろん、その他、ベトナムと日本にも関連する、外交的な政治にからむお話もありますが、その作品全体に流れる、「友好と親善の〜」というほど押しつけがましくはないものの、優しいかつコスモポリタン的な境地を目指す雰囲気がとても好きです。
「人」は誰しも「食」と切っては切れない関係なのだ。そのことに国境はない。
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