MILKyさんのレビュー一覧
投稿者:MILKy
山女日記
2020/10/30 15:25
湊かなえ、登山短編集
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湊かなえ3作目。山ガール集うウェブサイト山女日記の利用者である女性7名8作。これまでの望郷、サファイアよりも面白かったかも。20~40代の様々な悩みを持つ女性が思い思いに山を目指す。百貨店勤めの結婚に悩む女、自らの立ち位置や姉妹関係に悩む女、出会って登る女、その百貨店勤めの先輩、山ガールに人気な帽子をつくる女…登山は殆ど学生時代の林間等依頼だけれど金時山くらいの初心者向けには少し登ってみたくもなった、あとココにはないけど高尾山と。登って自分の考えているちっぽけさを俯瞰して見たくなる
20200906
ジョゼと虎と魚たち
2020/10/30 15:23
田辺聖子、短編集
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コロナ禍70冊目!再読。やはり子気味よい田辺さん。戦中昭和前期生れなのに文章にさほど古さを覚えないことにいつも驚嘆する。また大阪の方なので馴染みある地名、東淀川、尼崎、心斎橋が勤めというのはより馴染み、住まいである北摂、箕面、西宮、淀屋橋、大江橋、ウメダ…とより馴染む。9篇の恋愛を主とした短編集。20代後半~40代半ばの主人公。田辺さんのに出てくる女性はいつだってやり手。当時の方なら専業主婦が多いだろうに、社会に出てバリバリとされている方ばかり。ディザイナー多し(笑)不倫も描かれるが淡々としている。
20200904
農ガール、農ライフ
2020/10/30 11:56
垣谷美雨
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片付け小説からの垣谷美雨2冊目。いろんな意味で揺さぶられた。あとがきにあった分相応。現状満足してはいけないってのとは違う観点。要は幸せの沸点低くして置く方が幸せ?的な。当たり前に思っではイケナイ…同じ30代とあり、まるで他人事には思えず。主人公がドン底から這い上がってゆく話。通して、人脈というか人との関わりを大事にすることで様々拓けてゆく話。職を失う、同棲していた彼氏と思ってた存在もまた失う、また両親両親を早くに亡くし身よりもない。それなのに人生諦めず落ちぶれずよく這い上がった↑
20200519
好きなのに
2020/10/30 15:56
リンダ、恋愛アンソロジー
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再読!一時買い集めたリンダの恋愛アンソロ。アラサー7篇。久々に読んでも悪くない。短編集特有の物足りなさや後に続く感じは確かにあっても。ダメ嫁が失って気づく新婚カップル。初恋の女性との再会。淡い想いからの再会。若いホームレスが女子高生に救われる話。未練から元カレの趣味にのめり込み見返す話。女教師が生徒に告られたトキめいてしまう話。病気の仲間を失う話…ホームレスの神様、は非現実的だけど嫌いでない。卒業証書は龍星とあるから横浜流星×深キョンを思い出さずにはいられなかった!
20201023
Love songs
2020/10/30 15:53
幻冬舎、恋愛アンソロジー
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再読。当時、唯川恵目当てで購入と思しき。今思えばなかなかの大御所8篇。90年代の名曲と共に。唯川恵の消息は、Vanityに収録。安定の唯川恵から滑り出し、、進むうちにビミョーになりつつ。桜井亜美は病んでる感じが好みではなく。(皮肉にも今や…のI'm proudがある意味似合ってしまうのかも…)ラスト小池真理子に落ち着く。ー自分を忘れた相手と、相手を忘れられない相手が同一人物という理不尽な現実ー相手が何をしてくれなくても無条件に好き、これが愛。
20201015
赤い長靴
2020/10/30 15:51
江國香織、夫婦もの連作集
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学生時代以来、江國香織。やはりこの独特のクセのある感が今も苦手かも。有りそうな、ちょっと無さそうな、そんな夫婦についての連作短編14編。いろんな夫婦が出てくる?と思うも、同じ夫婦の話。夫婦って他人なんだと今更気づいて夫婦ものが読みたく、手に取る。よく変にクスクス笑う日和子、電信柱みたいな、いつも不機嫌そうな夫の逍三の日々を綴ったような。改めて夫婦って他人よなと思う。ただ淡々と日々送るもやっぱりお互いどこかで必要不可欠な存在であることが描かれている。夫婦って、二人の習慣、を築くことか
20201008
この人と結婚するかも
2020/10/30 15:49
中島たい子、二篇
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不意に気になった作家さん。薄めボリュームでサクっと読める。表題作が半分強と、もう1話。どちらもアラサー男女の妄想なお話。自問自答、自分の中で賭けをして、悪い結果を自分に言い聞かせておいてキズを最小限にとどめる、というのが私もしなくもなくて、なんだか分かる(笑)コミュニケーションとは積極的に人に情報を与えてこそ、とな。受け身だけではダメなんだな。/料理は時間、温度、素材がキーになっている、これって恋愛にも当て嵌る、と。自分で自分の食べるものを作れる自信、良いな。
20201002
紅迷宮
2020/10/30 15:47
イヤミス、アンソロジー
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かつて唯川恵目当て。その、いやな女 は彼女の 病む月、に収録。やはり安定の唯川恵。全体的に読みやすかった。イヤミスと言えばイヤミスかな。その他よかったのが、柴田よしき。永井するみ、と今で言えば大御所なのか。篠田節子のケアワーカーの話がどうも似たような少し異なる話を読んだ気がしていたら、ハルキから出ていた、悪魔のような女というアンソロに収録されていた、七人の敵がそれで、篠田節子の死神という短編集に収録されていた模様。ケアワーカーの短編集らしい。そんな小さな発見を。
20201002
きいろいゾウ
2020/10/30 15:42
西加奈子、夫婦もの
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気になっていたら家で誰かが買っていたのでシルバーウィークにて長編挑戦!3日程で2章ずつ!『ムコとツマと、ゆかいななかまたち』って感じの本でした。つまりは、かけおち同然で東京から田舎に越してきた若夫婦の暮らしってところかな!それを書くのにこんな長編になるか、と思い、かと言ってやっぱりこの物語はこのボリュームでナンボ、な気もする。東京から来たのにナゼか大阪弁?関西弁な夫婦。夫婦って他人の二人が一緒になる、て話。お互い想い合い失うことに恐怖すら覚えるのにすれ違ったりする、それが男女なんだ
20200921
木曜日にはココアを
2020/10/30 15:41
青山美智子、短編集
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12話編成連作短編集かな。マーブルカフェの木曜3時のココアで始まり1周回ってココアで終わる。お互いを、ココアさん。温かいココアを思わせるようなホッコリな12色。額に黒子のカフェマスターもキー。気張らず読み易い。欲を言うと、後半シドニーに入ってからより前半の日本ー東京が好み。やさしい作品だけどインパクトには強くない。なのに中でも好きなのは5話目めぐりあい~6話目、半世紀ロマンス。熟年夫婦が描かれていて、こんなのイイナ像。この人が私で私がこの人。そんな双子みたいな運命共同体、イイな。
20200916
とっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジー
2020/10/30 15:38
ライト、アンソロジー
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5人5話の美味しいスイーツを背景に進むハートウォーミングな話たち。最もよかったのが、ラスト椹野道流あんみつ。同じタイミングの過去を交換し偶然の出会いにより未来を創るというお仕事小説(未満)。続きが読みたくなるような。主人公の、いいというものにしか一生懸命になれない、正直さは社会では時々面倒だけど凄く分かる!フレンチトーストは食パンを焼いておくと卵液が滲みやすく、美味しく作れるトカ?!たい焼き、尚食べたくなる。大人は子どもがそのまま大きくなったようなもの、いや正に。
20200914
残業禁止
2020/10/30 15:35
お仕事小説、サラリーマン小説、ブラック
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在宅で更に残業に関して杜撰になった背景から手に取る。主人公はゼネコン勤め、妻二人の娘を持つ46歳。男の人のお仕事小説。今でこそ働き方改革だのいう世の中でもこれまでバリバリ月100を超える残業もせざるを得ない環境でやってきた。世の中の変化に加え、周りの同僚にも身体を壊したり、とんでもないゆとりは飛び降りるなどの背景で一旦第一線を外れるも顧みる。そこで表面的に残業を減らすことに意味はなく、それによる弊害も加味したうえで試みようとする。
20200913
恋のかけら
2020/10/30 15:27
幻冬舎、恋愛アンソロジー
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8人8篇。昔好んだ唯川恵さんをチェックしたく。その読みやすさは揺るぎなく。また、山崎ナオコーラや朝倉かすみも気になり。全体的には若干物足りなく。唯川さんが子どもの頃(の回想)を描くって珍しい気も。意外にも山崎マキコ、ちょっと変わった守護天使が良かったかも。全体的にはOLだったり、夫婦だったり、ワケあり不倫だったり…20~40代女性のその恋愛模様が描かれる。
20200908
望郷
2020/10/30 15:21
湊かなえ、瀬戸内短編集
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湊かなえとしての1冊は初めて!御自身出身、瀬戸内は因島を別名、白綱島として背景にする7篇の短編、もしくは連作集。人の死が出てくるので明るいものでない(湊かなえ自体が明るさを求めて読むものではないのだろうけど)。島独特の閉鎖的な?閉塞感を感じなくも。だいたいが、その主人公の現在と過去を照らし合わせながら語られるストーリー。みかんの花、雲の糸が面白かったかな。特に後者は主人公の厄介な周りへの苛立ちがとても伝わり、同じように苛立ち、ぶちまけたくなる程。映像化もされているそうで。
20200824
猫が見ていた
2020/10/30 15:19
アンソロジー
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7人7篇の猫にまつわる短編集。個人的にはそんなに~かな。中でも柚木裕子、有栖川有栖、井上荒野、加納朋子はそこそこ楽しめた。多分、私の感覚が皆さまと異なっていて、北村薫はいつも馴染まず、、東山彰良もしっくり来ず。末期における感慨は必ずしも年齢に比例しない、か。その中身、濃度が大切ってことかな。世の中には自分でもどうにもならない生き方しかできない人間もいる、と。加納朋子さんの、出生をガチャに例えるのはちょっと自虐的
20200817