いつも音楽といっしょ

音楽といっしょに成長した自分を振り返ります。

■いつも音楽といっしょ(ロマンス(モーツアルト))■

◆「緩」の第二楽章、トップレベルの美しさと完成度(m196)◆


◎収録アルバム: モーツァルトセレナーデ集、弦楽四重奏集 等 

♪楽曲情報
・曲名: アイネ・クライネ・ナハトムジークの第二楽章 ロマンス(ロマンツェ)
・作曲者: ヴォルフガング・アマデウスモーツァルト(1756-1791)
・演奏形態: 弦楽四重奏室内楽 等
・形式: 急−緩−舞−急の四楽章の「緩」にあたる第二楽章
・特徴: モーツァルトの楽曲の中でも非常に有名な曲(特に第一楽章)


♪映画「アマデウス」とアントニオ・サリエリ
・アントニオ・サリエリ(1750-1825)は、イタリア出身の作曲家でオーストリア皇帝ヨーゼフ2世に、宮廷作曲家として仕えました。そして、同時代に活躍したモーツァルトを毒殺したと、噂された人物でもあります。

・映画「アマデウス」では、老人となったサリエリが、モーツァルトを殺した事を後悔して、自殺未遂を図るというショッキングなシーンから始まります。

・精神病院の一室で懺悔の告白を受けるシーンで、神父が言った「神の前では、人はみな平等です。」という言葉に、サリエリは「本当にそうか?」と、驚いた表情で詰問します。


♪映画「アマデウス」と「アイネ・クライネ・ナハトムジーク
・逆に、サリエリは、神父の音楽経験を聞きます。「ウィーンで少々音楽を学びました」との答えに「それならこの曲を知っているはずだ」と、かたわらのピアノで、自分の作曲した曲を数曲聞かせますが、神父は「すいませんが、知りません」としか答えません

・そこでサリエリは「これならどうだ」と、モーツアルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の、第1楽章を弾いて聞かせます。神父はやっと知っている曲が出て来たので、「はい!この曲なら知っています。何と素晴らしい曲でしょう。あなたが作ったのですか?」と、喜びさえ浮かべて答えます。

サリエリは、やっぱりという失望の色とともに「モーツァルトの曲だ」と答えます。神父は「あなたが毒殺したというモーツァルトの曲ですか」と、驚きと共に答えます。

弦楽四重奏団は四人ですが、小さな交響楽団に匹敵する素晴らしさです。

 

♪「掴みはOK!」の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク
・始まりの「ターンタ ターンタ タタタタ ター」から聞くの人の心を掴んで離さない「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。まさに「掴みはOK!」の名曲ですね。

・「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」とは、ドイツ語で「小さな夜の音楽」という意味で、別名「セレナーデ第13番」と呼ばれます。当時のウィーンの社交界での集まりや宴会で演奏する為に、親しみやすさと華やかさを前面に出した曲作りとなっています。

モーツァルトは、交響曲、協奏曲、教会音楽など、いろいろな種類の音楽を作曲しましたが、「セレナーデ」などの軽音楽は、楽しみながら「御茶の子さいさい」で、作曲できたそうです。


♪「急」の第一楽章、次は「緩」の第二楽章『ロマンス』
・最後まで、衰えない勢いで終わった第一楽章の余韻が、耳に残っている時に始まる第二楽章、「緩」の『ロマンス』。心をクールダウンさせてくれる優しさにあふれた曲です。

・父が、音楽ファンだったので、私が、初めて『ロマンス』を聞いたのは、たぶん物心ついた頃だと思います。その時は、第一楽章の素晴らしさに比べて『ロマンス』に「物足りなさ」を感じた事を覚えています。

・その後、ギターを弾き始めて買った曲集に、この『ロマンス』が入っていました。初心者でも弾けるレベルの編曲だったせいもあると思いますが、ギターで弾く事により『ロマンス』の奥深い美しさを初めて知りました。

・「緩」の第二楽章は、交響曲、協奏曲、セレナーデ等でも、共通のルールとなっています。今では「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の『ロマンス』は、数ある「緩」の第二楽章の中でもトップレベルの美しさと完成度を持っていると、私は思うようになりました。


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・ロマンス(16分31秒)
・全四楽章の第二楽章がロマンスです。
・作曲:モーツアルト 演奏:カラヤン指揮 ベルリンフィル

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