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毒親とお金でモメないために、すべきこと・絶対してはいけないこと

 こんにちは、恋愛ジャーナリストのおおしまりえです。 毒親 3回に渡り、毒親の専門家にお話を聞いてきました。毒親かどうかの判断の基準は、子どもがどう感じているかで、「毒親が負担なら、とにかく物理的な距離を取りましょう。(極端なケースでは、住民票も非開示請求を行って親に住所を知られなくしておく場合もあります)」という1つの結論が出ました。 ※毒親=米国のスーザン・フォワード(医療関係のコンサルタント、グループ・セラピスト)が作って1989年の著書で使った言葉。学術的な定義はない。

物理的な距離を取っても逃れられないこと

 とにかく相手を変えたり自分が我慢したりするのではなく、子ども→自分→夫→親と若い人から安全が守られるような環境にすること。そのための逃げはとても大切ということでした。  それはしごく真っ当なのですが、筆者は1つ疑問に思うのです。物理的&心理的な距離は取れたとしても、結局血縁を切ることができない以上、相続などの面倒な現実問題からは逃れられないのではないかということです。  もちろん、親が金銭的に裕福であればまだ良いでしょう。しかし、借金がある場合や、はたまた親と兄弟が結託してあなたを責め立ててくるパターンもあるでしょう。  こういったトラブルは、物理的な距離を取れたとしても避けられるものではありません。本当に親と無害関係を構築していくのなら、法知識も必要です。そこで今回、NEXTi法律会計事務所の萩生田彩弁護士に、毒親と相続などのトラブル回避のポイントを聞きました。

毒親との関係を切る前にしておくべきこと

 現在親と不仲or絶縁状態で、なるべく今後も深い関わりを避けたいと考えた時、生前からトラブル回避のために子ども側でなにか出来ることはあるのでしょうか。 「例えば今毒親からの攻撃に我慢していたり、これから距離を取ろうと考えているなら、それを実行する前にやっておいた方がいいことがあります。それは親の資産や負債の状況把握です」(萩生田彩弁護士。以下同)
萩生田彩弁護士

萩生田彩弁護士

 たとえば実父が亡くなった際、妻と子ども(あなた)に相続権が与えられたとします。しかし妻が毒親の場合、相続についてあなたが不利になる働きかけをする可能性があります。こういったトラブルを回避するためにも、子ども自身でまずは資産状況を把握した方がいいのです。
通帳

※写真はイメージです(以下同)

「1番把握できるものは、通帳と郵便物です。もちろんご実家に出入りできる立場でないと難しいのですが……。株式や借金、ローンや定期預金がある場合は、郵便物として毎年お知らせが来ます。親世代は紙ベースで管理している方も多いので、郵便物から何をどれくらい持っているのか、目星をつけておいても良いでしょう。また親の生活ぶりからお金があるか無いかは分かると思うので、そういった生活感も把握できたら良いですよね」  意外なところでいうと、実家のカレンダーや生活用品に証券会社や信託銀行のものが使われていないかもチェックすべきと話します。 「ご両親が亡くなった場合、取引履歴や残高を取得したりしますが、全ての銀行をしらみつぶしに当たるのは困難です。そんな時、『あの時家に◯◯信金のボールペンがあった』なんてヒントがあると、口座が探しやすくなります」  最初から生々しい確認が続きます。とはいえ、これは不仲な親に限らず、一般的な親子関係だったとしても最低限行っておいた方がよいです。皆さんは親の資産状況や相続問題、考えたことがあるでしょうか。
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毒親と絶対してはいけない2つの約束
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