まず、がん摘出手術は、担当医の説明だと全摘出できたとのことです。
ところが、腸を接合する際に、不咬合が起きたために、再手術する事になった。
それが第1回目の手術後、4日目。
医者から、このまま静観するか、再手術するか判断してくださいというのも、なんか違うんじゃないのとは思ったけれど、ネットを通じて家族と相談した結果、再手術を選択した。
その結果、当初の入院計画予定からは、大幅に延びてしまった。
手術の最中は、麻酔の影響で殆ど記憶がない。
但し、手術後は、痛み止めの点滴の影響で、なんとか我慢できる痛みだった。
医者の弁では、我慢強い人は、手術の翌日には、もう起き上がって歩く人もいますよ、とのことだったが、私の場合、とてもじゃないが翌日にベッドから一人で起き上がるなんてできなかった。
手術が1週間は、点滴のみの生活だった。
それでも、排泄現象は生じる。
自分で処理できないから、ナースコールを押して、ナースに処理してもらうしかない。
その時は、羞恥心なんてものは、かけらもなくなっていた。
私の血管は、細いようで、点滴用の注射針が、簡単には入らない。
これには、かなり苦しめられました。
3週間が過ぎた頃、一応医者から退院許可が出たのだが、ストマー専門の看護師さんから傷の具合から、退院は時期尚早ということになり、それからはストマー対応に時間を費やした。
とは言っても、せいぜいシャワー時間を入れても、1時間ぐらいで終わる。
そのために、入院していたのだから、かなり結構退屈ではあった。
手術前は、ほとんど苦も無く動いていた身体が、手術するとかなりダメージを受けるようで、痰が詰まったのを出そうと咳をしようとしても手術跡の傷が痛んで、できなかった。
自力で足を上げることも痛くて、誰かに手伝ってもらわないとできないという、なんとも情けない状態だった。
そんな時期を過ぎると、結構時間を持て余す。
病院に備え付けてあった蔵書(劇画、推理小説)10冊ぐらいは、読了した。
青空文庫には、非常に助けられました。
特に、山本周五郎さんの作品にあらためて接してみて、興味が湧きました。