暦はとっくに2025年ですが、このブログは引き続き昨年2024年の話題です。今回は決勝編。どうかお付き合いのほどお願いします。
《優勝者》
第15戦 ノリス (マクラーレン・M)
第16戦 ルクレール (フェラーリ・F)
第17戦 ピアストリ (マクラーレン・M)
第18戦 ノリス (マクラーレン・M)
第19戦 ルクレール (フェラーリ・F)
第20戦 サインツ (フェラーリ・F)
第21戦 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
第22戦 ラッセル (メルセデス・M)
第23戦 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
最終戦 ノリス (マクラーレン・M)
〈優勝回数と勝率〉
1 3勝 ノリス (30.0%)
2 2勝 ルクレール (20.0%)
2勝 フェルスタッペン(20.0%)
4 1勝 サインツ (10.0%)
1勝 ラッセル (10.0%)
1勝 ピアストリ (10.0%)
決勝レースの優勝者と優勝回数、勝率です。スプリントの戦績は含みません。
最多勝はオランダGP、シンガポールGP、アブダビGPの3GPで優勝したマクラーレンのノリス。2位タイはルクレールがイタリアGPとアメリカGPを制し、サンパウロGPとカタールGPで勝ったフェルスタッペンが2勝ずつ。ほか、アゼルバイジャンGPでピアストリが、メキシコシティGPのサインツ 、ラスベガスGPのラッセルが1勝ずつで並んでいます。フェルスタッペンは後半戦で未勝利で終わると思いきや、しっかり2つ勝ってチャンピオンの面目は保ちました。
チーム単位でみると、マクラーレンが最多の4勝、フェラーリが3勝、レッドブル2勝、メルセデス1勝と前半戦同様に上位4チームからの輩出しています。
《ファステストラップ獲得者》
第15戦 ノリス 72周目/72周
第16戦 ノリス 53周目/53周
第17戦 ノリス 42周目/51周
第18戦 リカルド 60周目/62周※
第19戦 オコン 53周目/56周※
第20戦 ルクレール 71周目/71周
第21戦 フェルスタッペン 67周目/68周
第22戦 ノリス 50周目/50周
第23戦 ノリス 56周目/57周
最終戦 マグヌッセン 57周目/58周※
※入場圏外のためポイント付与無し
〈ファステストラップ獲得率〉
1 5回 ノリス (50.0%)
2 1回 リカルド (10.0%)
1回 オコン (10.0%)
1回 ルクレール (10.0%)
1回 フェルスタッペン(10.0%)
1回 マグヌッセン (10.0%)
ファステストラップ獲得者も最多はノリスの5回。ほかリカルド、オコン、ルクレール、フェルスタッペン、マグヌッセンが1回ずつで分け合う形となりました。そのうち※マークが付く3人は入賞圏外での獲得のため「記録には残るがポイント付与が無い」ファステストラップです。
記憶に残るのはレーシングブルズでラストランが噂されたリカルドのシンガポールGPでの獲得ですね。リカルドは入賞圏外18位フィニッシュのとなり、自身(およびチーム)へのポイント付与は無いものの「ドライバーズチャンピオンを争うグループチームのフェルスタッペンを間接的にサポートした」件でしょうか。ルール上は何ら問題は無くとも、チャンピオン争いしていないものがグループチームを助ける(邪魔をする)事態に非難が集まり、来シーズン(2025シーズン)からのポイント付与廃止に向きました。また、このシーズン限りでシートを喪失したハースのマグヌッセンにとっても「最後の記録」となりました。
《決勝平均順位》
〈ドライバー〉
ドライバー別の決勝平均順位です。予選編と同様にスポットドライバーも含め、2種類のストライプで区別しました。リタイヤ、失格などは「20位扱い」としています。
最小値トップもノリスと思いきや、フェラーリのルクレールが平均2.90位となっています。後半10戦分を均すとほぼ表彰台に入るという値。優秀。内訳は優勝2回、2位2回、3位3回、4位1回、5位2回でした。大コケしなかったのが好成績だった所以であり、終盤のマクラーレンとのコンストラクター争いに大きく貢献しました。
ドライバーズチャンピオンを争った2人、フェルスタッペンは平均3.70位、ノリスは3.80位と接戦。最多勝のノリスがルクレール、フェルスタッペンより平均順位を下げた理由は、珍しく第乱調だった第23戦カタールGPの10位をはじめ、表彰台登壇は5回、表彰台以外の入賞5回と全戦入賞ながらルクレールよりも「平均順位」を割り出すと下げてしまいました。ハースから2回のスポット参戦を果たしたベアマンはベテランのレギュラードライバーであるヒュルケンベルグやマグヌッセンを上回る平均11.00位をマーク。すぐその下、同率で並んだアルピーヌのガスリーあたりまでが入賞圏内安心クラス。
中団以下はスポット参戦を示すストライプの棒グラフが続き、レーシングブルズの角田は数値的にはチームメイト2人にやや劣る平均14.40位となりました。予選はそこそこいい位置を獲ってきたものの、イタリアGP、アゼルバイジャンGP、メキシコシティGPの3つのリタイヤが数値を下げる原因となっています。これについてグラフで示すとこのような見栄えになります。
シーズン後半戦の「決勝平均順位から予選平均順位を差し引いたもの」です。スポットドライバーを含めた24人全員を扱っています。
先程の角田は予選から決勝で平均+3.90位落としてしまっています。「リタイヤを20位」という扱いにしたばかりにこのような結果となりましたが、他のドライバーも同じ条件で割り出しているため、決して嫌がらせではないです(笑)フォローするのであれば、このデータは「予選上位だと不利(予選下位は完走するだけでマイナス側に振る)」という傾向があります。よって、リタイヤはイタいものの、角田はそれだけ「予選で健闘した」といえます。角田のほか、プラス側で目立つところだと◯ッドブルのペ◯スやウィリアムズのア◯ボンが+2.00位、アストンマーティンやハースはレギュラードライバー2人とも順位を落としています。
一方で予選順位よりも決勝で順位を上げられた(減らせた)者の最多はアルピーヌから「前倒しデビュー」を果たしたドゥーハンの-5.00位。内訳は予選20番手、決勝15位完走となります(やっぱりズルい?!)レギュラードライバーの最多は上位ではルクレール、下位の周が共に-2.80位で並びました。とはいえ、ルクレールは「1周目の賢いライン採り」によるもので、周は「下位でも腐らず堅実に完走した」という意味合いの違いはありますが。ほかの上位では予選で元気が無かったハミルトンが-2.20位、フェルスタッペンは-0.70位ゲインしています。
こちらは「後半10戦の平均順位から前半14戦の平均順位を差し引いたもの」をグラフ化したものです。サマーブレイク前後の調子を比較したもので、こちらは前半と後半のどちらも参戦した20人に限ります(ベアマンは参戦チームが異なるため対象外)
平均順位を上げられた(減らせた)のはラッセルの-3.76位、アルピーヌのガスリーの-3.21位、ルクレールの-2.89位と続いています。ガスリーの後半戦はまるで別人かのように息を吹き返したのが印象的です。また、ちょこっとだけチャンピオン争いを演じたノリスも3勝挙げたことにより-0.84位となっています。
逆に後半戦で順位を落としたのがペ、、もう名前を出すのも気の毒だな(笑)+4.60位。。来シーズンのシートが吹き飛んでしまいました。ただ同じく+4.21位順位を落としたとしても、アストンマーティンのストロールちゃまのシートは安泰!羨ましい!前半戦で着実にポイントを稼いできた角田も後半戦では+2.04位、前半戦で2勝したハミルトンも後半戦は未勝利で+1.64位、最後の最後までチームのために走ったサインツは後半戦で1勝挙げるも+1.34位となりました。
〈コンストラクター〉
ここからは一度ドライバーの話題から離れ、コンストラクター(チーム)単位でみた決勝平均順位になります。
上位4チームの平均順位はマクラーレンが4.45位でトップ、フェラーリが4.85位、メルセデスが6.35位、レッドブルは8.15位といずれも入賞圏内に入りつつも差は大きく出ました。終盤にチャンピオン争いを演じたマクラーレンとフェラーリは僅差でマクラーレンに軍配が上がり、26年振りとなるコンストラクターズチャンピオンを獲得。レッドブルはどうにかランキング3位に止まったものの、ランキング4位のメルセデスとの差は大きく、前半戦の貯金で逃げ切れた感があります。
中団下位は綺麗に等間隔に続き、ハース、アルピーヌ、アストンマーティン、レーシングブルズ、ウィリアムズ、キックザウバーの順となっています。この6チームはいずれも入賞圏外に相当する順位となり「ドライバーのどちらかが辛うじて上位に続いて入賞できる」といったところでしょうか。
コンストラクター単位の「決勝平均から予選平均を差し引いたもの」になります。グラフ上からメルセデス、フェラーリ、マクラーレン、アルピーヌ、キックザウバーの5チームが大なり小なり決勝で順位をゲイン出来ています。最大となるキックザウバーの-1.25いはドライバー単位と同様に「予選の悪さを決勝完走でカバー」、2番目-0.90位のフェラーリは「久々のチャンピオン獲得に向けた最後の一絞りを捻出」した形に。
順位を落とした側はレーシングブルズの+2.10位を筆頭にアストンマーティンが+1.55位が突出。ほかレッドブル、ハース、ウィリアムズの計5チームになります。
「後半10戦から前半14戦の決勝平均を差し引いたもの」はこのようになりました。順位を落としたチームは3チームと少数派ながら、それぞれが大きいため、ゲインしたチームと数が釣り合っていません。
アルピーヌの後半戦の好調さが顕著に表れています。上位勢はレッドブルを除く3チームがゲイン、中団下位はドライバーチェンジのウィリアムズを筆頭にキックザウバーとハースがこちらのグループ。
アストンマーティンは今シーズンも後半戦は全く戦闘力がありませんでした。ストロールのみならずアロンソも苦戦。レッドブルは「片方」が低迷から浮上出来ず。レーシングブルズも前半戦のようなポイント積み上げが出来ませんでした。
《ドライバー別グループ別決勝順位変遷》
決勝のドライバー別、グループ別順位を予選編と同様のグループ分け、色分けでプロットしています。
まずは上位に位置する4チームの8人のグラフです。
本来であればこのグループは優勝から8位までを独占出来るポテンシャルがあるわけで、順番はともかく、グラフのプロットが並ぶのがセオリー。ところがそのような結果となったのは、後半戦序盤のヨーロッパラウンド、オランダGPとイタリアGPの2つのみで、続くアジアラウンド、アメリカラウンド、中東では誰かが入賞圏外やリタイヤを喫しています。全戦入賞はチャンピオンのフェルスタッペン、マクラーレンの2人、ルクレール、ラッセルの5人。ほか3人は2回以上ノーポイントを経験しています。チームとして全戦入賞は新チャンピオンを獲得したマクラーレンのみ。
中団の3チームはアストンマーティン、レーシングブルズ、ハースのグループ、計8人です。
このグループからはピンク帯の表彰台登壇はなかったものの、上位チームの取りこぼしを捕捉し、9位以上の結果がみられます。最高位はアゼルバイジャンGPのアロンソの6位。7位はメキシコシティGPのマグヌッセン、サンパウロGPの角田、カタールGPのアロンソらがいます。スポット参戦となった2人、レーシングブルズのローソンやハースのベアマンも入賞しており、後半戦10戦で入賞出来なかったのは、途中離脱となったリカルドと離脱とは無縁のストロールの2人でした。
下位3チームはアルピーヌ、ウィリアムズ、キックザウバーによる8人。
このグループで唯一上位4チームに割って入って表彰台に登壇したのはアルピーヌのサンパウロGP。それも仲良く2人同時。運命ですなぁ(笑)
アルピーヌはほかにも終盤でガスリーが復調しています。ウィリアムズはアルボンが後半戦序盤は存在感をみせたものの、終盤はリタイヤが目立ち、途中参戦のコラピントが評価を上げました。ノーポイントも懸念されたキックザウバーはどうにか終盤のカタールGPで周が9位入賞を果たし、それを阻止しています。
《決勝走行周回数》
〈ドライバー〉
ドライバー別の決勝走行周回数です。後半戦の全走行周回数は599周でした。全周走破は全戦入賞を果たした5人、ルクレール、ラッセル、ノリス、フェルスタッペン、ピアストリでした。当然ちゃ当然ですが。チームに貴重なポイントをもたらした周(冠宇)は7周足らずながら、消化率98.8%をマークして6番目につけています。
スポットドライバーの多い後半戦は軒並み優秀で、ハースの立場で参戦したベアマンは2戦で消化率100%、アメリカラウンドから代わったレーシングブルズのローソンは6戦で消化率98.9%でした。対してその中に埋もれてしまっているソリッドカラーの3人。理由は様々あれど、やや悲し。
〈コンストラクター〉
コンストラクター単位の周回数グラフです。総周回数はドライバーズの2倍となるため、1,198周です。
マクラーレンは2人とも完走(かつ全戦入賞)なのでフルの100%をこなしました。2番目はそのマクラーレンとチャンピオン争いを演じたフェラーリの1,165周、消化率97.2%です。ルクレール単体は100%のため、足りないのは相方サインツの分。以下、キックザウバー、メルセデス、ハースと続き、チャンピオンから陥落したレッドブルは上から6番目の1,117周、消化率は93.2%。理由は、、お察しの通り(笑)
最下位のウィリアムズはドライバーチェンジがあったとはいえ、ライバルより一段階低い851周、消化率71.0%となりました。新人はもちろん、ベテランの方も結構壊しましたね。お金に余裕があるわけでは無いだろうに。。
《決勝チーム内対決》
決勝編のオーラスはチーム内対決。両者リタイヤは引き分けとします。
昨年末にみた後半戦予選編はチームのどちらかに偏った戦績が多くありましたが、決勝対決は各チームなかなか健闘していますね。いや、いくつか偏り過ぎているところがあるか。。チェコとちゃまか(言い方変えても誰のことかは一目瞭然だって)チェコんとこは10対0か。結局立て直すことができなかったか。。ちゃまのとこはこれでもなーんにも問題無し(笑)7対3のチームが3つあります。上位チームのメルセデス、フェラーリ、マクラーレンです。サインツもピアストリも優勝はありますが、エース格には敵いませんでした。メルセデスは、、移籍しちゃうからこちらも問題無しかな。中団下位の5チームは実に拮抗しています。スポットドライバーのいる4チームの内訳はアルピーヌがガスリー6勝、オコン4勝、ドゥーハン0勝。ウィリアムズはアルボンが5勝1引き分け、サージェント0勝、コラピント4勝1引き分け。レーシングブルズは角田5勝、リカルド3勝、ローソン2勝(なのになぜ)。ハースはヒュルケンベルグが5勝、マグヌッセン3勝、ベアマン2勝(全勝)となりました。
後半戦の戦績比較はあと一つ。順序よくこなして、早いところ今年の話題に移りたいですね(頑張ります!)
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《優勝者》
第15戦 ノリス (マクラーレン・M)
第16戦 ルクレール (フェラーリ・F)
第17戦 ピアストリ (マクラーレン・M)
第18戦 ノリス (マクラーレン・M)
第19戦 ルクレール (フェラーリ・F)
第20戦 サインツ (フェラーリ・F)
第21戦 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
第22戦 ラッセル (メルセデス・M)
第23戦 フェルスタッペン(レッドブル・HRB)
最終戦 ノリス (マクラーレン・M)
〈優勝回数と勝率〉
1 3勝 ノリス (30.0%)
2 2勝 ルクレール (20.0%)
2勝 フェルスタッペン(20.0%)
4 1勝 サインツ (10.0%)
1勝 ラッセル (10.0%)
1勝 ピアストリ (10.0%)
決勝レースの優勝者と優勝回数、勝率です。スプリントの戦績は含みません。
最多勝はオランダGP、シンガポールGP、アブダビGPの3GPで優勝したマクラーレンのノリス。2位タイはルクレールがイタリアGPとアメリカGPを制し、サンパウロGPとカタールGPで勝ったフェルスタッペンが2勝ずつ。ほか、アゼルバイジャンGPでピアストリが、メキシコシティGPのサインツ 、ラスベガスGPのラッセルが1勝ずつで並んでいます。フェルスタッペンは後半戦で未勝利で終わると思いきや、しっかり2つ勝ってチャンピオンの面目は保ちました。
チーム単位でみると、マクラーレンが最多の4勝、フェラーリが3勝、レッドブル2勝、メルセデス1勝と前半戦同様に上位4チームからの輩出しています。
《ファステストラップ獲得者》
第15戦 ノリス 72周目/72周
第16戦 ノリス 53周目/53周
第17戦 ノリス 42周目/51周
第18戦 リカルド 60周目/62周※
第19戦 オコン 53周目/56周※
第20戦 ルクレール 71周目/71周
第21戦 フェルスタッペン 67周目/68周
第22戦 ノリス 50周目/50周
第23戦 ノリス 56周目/57周
最終戦 マグヌッセン 57周目/58周※
※入場圏外のためポイント付与無し
〈ファステストラップ獲得率〉
1 5回 ノリス (50.0%)
2 1回 リカルド (10.0%)
1回 オコン (10.0%)
1回 ルクレール (10.0%)
1回 フェルスタッペン(10.0%)
1回 マグヌッセン (10.0%)
ファステストラップ獲得者も最多はノリスの5回。ほかリカルド、オコン、ルクレール、フェルスタッペン、マグヌッセンが1回ずつで分け合う形となりました。そのうち※マークが付く3人は入賞圏外での獲得のため「記録には残るがポイント付与が無い」ファステストラップです。
記憶に残るのはレーシングブルズでラストランが噂されたリカルドのシンガポールGPでの獲得ですね。リカルドは入賞圏外18位フィニッシュのとなり、自身(およびチーム)へのポイント付与は無いものの「ドライバーズチャンピオンを争うグループチームのフェルスタッペンを間接的にサポートした」件でしょうか。ルール上は何ら問題は無くとも、チャンピオン争いしていないものがグループチームを助ける(邪魔をする)事態に非難が集まり、来シーズン(2025シーズン)からのポイント付与廃止に向きました。また、このシーズン限りでシートを喪失したハースのマグヌッセンにとっても「最後の記録」となりました。
《決勝平均順位》
〈ドライバー〉
ドライバー別の決勝平均順位です。予選編と同様にスポットドライバーも含め、2種類のストライプで区別しました。リタイヤ、失格などは「20位扱い」としています。
最小値トップもノリスと思いきや、フェラーリのルクレールが平均2.90位となっています。後半10戦分を均すとほぼ表彰台に入るという値。優秀。内訳は優勝2回、2位2回、3位3回、4位1回、5位2回でした。大コケしなかったのが好成績だった所以であり、終盤のマクラーレンとのコンストラクター争いに大きく貢献しました。
ドライバーズチャンピオンを争った2人、フェルスタッペンは平均3.70位、ノリスは3.80位と接戦。最多勝のノリスがルクレール、フェルスタッペンより平均順位を下げた理由は、珍しく第乱調だった第23戦カタールGPの10位をはじめ、表彰台登壇は5回、表彰台以外の入賞5回と全戦入賞ながらルクレールよりも「平均順位」を割り出すと下げてしまいました。ハースから2回のスポット参戦を果たしたベアマンはベテランのレギュラードライバーであるヒュルケンベルグやマグヌッセンを上回る平均11.00位をマーク。すぐその下、同率で並んだアルピーヌのガスリーあたりまでが入賞圏内安心クラス。
中団以下はスポット参戦を示すストライプの棒グラフが続き、レーシングブルズの角田は数値的にはチームメイト2人にやや劣る平均14.40位となりました。予選はそこそこいい位置を獲ってきたものの、イタリアGP、アゼルバイジャンGP、メキシコシティGPの3つのリタイヤが数値を下げる原因となっています。これについてグラフで示すとこのような見栄えになります。
シーズン後半戦の「決勝平均順位から予選平均順位を差し引いたもの」です。スポットドライバーを含めた24人全員を扱っています。
先程の角田は予選から決勝で平均+3.90位落としてしまっています。「リタイヤを20位」という扱いにしたばかりにこのような結果となりましたが、他のドライバーも同じ条件で割り出しているため、決して嫌がらせではないです(笑)フォローするのであれば、このデータは「予選上位だと不利(予選下位は完走するだけでマイナス側に振る)」という傾向があります。よって、リタイヤはイタいものの、角田はそれだけ「予選で健闘した」といえます。角田のほか、プラス側で目立つところだと◯ッドブルのペ◯スやウィリアムズのア◯ボンが+2.00位、アストンマーティンやハースはレギュラードライバー2人とも順位を落としています。
一方で予選順位よりも決勝で順位を上げられた(減らせた)者の最多はアルピーヌから「前倒しデビュー」を果たしたドゥーハンの-5.00位。内訳は予選20番手、決勝15位完走となります(やっぱりズルい?!)レギュラードライバーの最多は上位ではルクレール、下位の周が共に-2.80位で並びました。とはいえ、ルクレールは「1周目の賢いライン採り」によるもので、周は「下位でも腐らず堅実に完走した」という意味合いの違いはありますが。ほかの上位では予選で元気が無かったハミルトンが-2.20位、フェルスタッペンは-0.70位ゲインしています。
こちらは「後半10戦の平均順位から前半14戦の平均順位を差し引いたもの」をグラフ化したものです。サマーブレイク前後の調子を比較したもので、こちらは前半と後半のどちらも参戦した20人に限ります(ベアマンは参戦チームが異なるため対象外)
平均順位を上げられた(減らせた)のはラッセルの-3.76位、アルピーヌのガスリーの-3.21位、ルクレールの-2.89位と続いています。ガスリーの後半戦はまるで別人かのように息を吹き返したのが印象的です。また、ちょこっとだけチャンピオン争いを演じたノリスも3勝挙げたことにより-0.84位となっています。
逆に後半戦で順位を落としたのがペ、、もう名前を出すのも気の毒だな(笑)+4.60位。。来シーズンのシートが吹き飛んでしまいました。ただ同じく+4.21位順位を落としたとしても、アストンマーティンのストロールちゃまのシートは安泰!羨ましい!前半戦で着実にポイントを稼いできた角田も後半戦では+2.04位、前半戦で2勝したハミルトンも後半戦は未勝利で+1.64位、最後の最後までチームのために走ったサインツは後半戦で1勝挙げるも+1.34位となりました。
〈コンストラクター〉
ここからは一度ドライバーの話題から離れ、コンストラクター(チーム)単位でみた決勝平均順位になります。
上位4チームの平均順位はマクラーレンが4.45位でトップ、フェラーリが4.85位、メルセデスが6.35位、レッドブルは8.15位といずれも入賞圏内に入りつつも差は大きく出ました。終盤にチャンピオン争いを演じたマクラーレンとフェラーリは僅差でマクラーレンに軍配が上がり、26年振りとなるコンストラクターズチャンピオンを獲得。レッドブルはどうにかランキング3位に止まったものの、ランキング4位のメルセデスとの差は大きく、前半戦の貯金で逃げ切れた感があります。
中団下位は綺麗に等間隔に続き、ハース、アルピーヌ、アストンマーティン、レーシングブルズ、ウィリアムズ、キックザウバーの順となっています。この6チームはいずれも入賞圏外に相当する順位となり「ドライバーのどちらかが辛うじて上位に続いて入賞できる」といったところでしょうか。
コンストラクター単位の「決勝平均から予選平均を差し引いたもの」になります。グラフ上からメルセデス、フェラーリ、マクラーレン、アルピーヌ、キックザウバーの5チームが大なり小なり決勝で順位をゲイン出来ています。最大となるキックザウバーの-1.25いはドライバー単位と同様に「予選の悪さを決勝完走でカバー」、2番目-0.90位のフェラーリは「久々のチャンピオン獲得に向けた最後の一絞りを捻出」した形に。
順位を落とした側はレーシングブルズの+2.10位を筆頭にアストンマーティンが+1.55位が突出。ほかレッドブル、ハース、ウィリアムズの計5チームになります。
「後半10戦から前半14戦の決勝平均を差し引いたもの」はこのようになりました。順位を落としたチームは3チームと少数派ながら、それぞれが大きいため、ゲインしたチームと数が釣り合っていません。
アルピーヌの後半戦の好調さが顕著に表れています。上位勢はレッドブルを除く3チームがゲイン、中団下位はドライバーチェンジのウィリアムズを筆頭にキックザウバーとハースがこちらのグループ。
アストンマーティンは今シーズンも後半戦は全く戦闘力がありませんでした。ストロールのみならずアロンソも苦戦。レッドブルは「片方」が低迷から浮上出来ず。レーシングブルズも前半戦のようなポイント積み上げが出来ませんでした。
《ドライバー別グループ別決勝順位変遷》
決勝のドライバー別、グループ別順位を予選編と同様のグループ分け、色分けでプロットしています。
まずは上位に位置する4チームの8人のグラフです。
本来であればこのグループは優勝から8位までを独占出来るポテンシャルがあるわけで、順番はともかく、グラフのプロットが並ぶのがセオリー。ところがそのような結果となったのは、後半戦序盤のヨーロッパラウンド、オランダGPとイタリアGPの2つのみで、続くアジアラウンド、アメリカラウンド、中東では誰かが入賞圏外やリタイヤを喫しています。全戦入賞はチャンピオンのフェルスタッペン、マクラーレンの2人、ルクレール、ラッセルの5人。ほか3人は2回以上ノーポイントを経験しています。チームとして全戦入賞は新チャンピオンを獲得したマクラーレンのみ。
中団の3チームはアストンマーティン、レーシングブルズ、ハースのグループ、計8人です。
このグループからはピンク帯の表彰台登壇はなかったものの、上位チームの取りこぼしを捕捉し、9位以上の結果がみられます。最高位はアゼルバイジャンGPのアロンソの6位。7位はメキシコシティGPのマグヌッセン、サンパウロGPの角田、カタールGPのアロンソらがいます。スポット参戦となった2人、レーシングブルズのローソンやハースのベアマンも入賞しており、後半戦10戦で入賞出来なかったのは、途中離脱となったリカルドと離脱とは無縁のストロールの2人でした。
下位3チームはアルピーヌ、ウィリアムズ、キックザウバーによる8人。
このグループで唯一上位4チームに割って入って表彰台に登壇したのはアルピーヌのサンパウロGP。それも仲良く2人同時。運命ですなぁ(笑)
アルピーヌはほかにも終盤でガスリーが復調しています。ウィリアムズはアルボンが後半戦序盤は存在感をみせたものの、終盤はリタイヤが目立ち、途中参戦のコラピントが評価を上げました。ノーポイントも懸念されたキックザウバーはどうにか終盤のカタールGPで周が9位入賞を果たし、それを阻止しています。
《決勝走行周回数》
〈ドライバー〉
ドライバー別の決勝走行周回数です。後半戦の全走行周回数は599周でした。全周走破は全戦入賞を果たした5人、ルクレール、ラッセル、ノリス、フェルスタッペン、ピアストリでした。当然ちゃ当然ですが。チームに貴重なポイントをもたらした周(冠宇)は7周足らずながら、消化率98.8%をマークして6番目につけています。
スポットドライバーの多い後半戦は軒並み優秀で、ハースの立場で参戦したベアマンは2戦で消化率100%、アメリカラウンドから代わったレーシングブルズのローソンは6戦で消化率98.9%でした。対してその中に埋もれてしまっているソリッドカラーの3人。理由は様々あれど、やや悲し。
〈コンストラクター〉
コンストラクター単位の周回数グラフです。総周回数はドライバーズの2倍となるため、1,198周です。
マクラーレンは2人とも完走(かつ全戦入賞)なのでフルの100%をこなしました。2番目はそのマクラーレンとチャンピオン争いを演じたフェラーリの1,165周、消化率97.2%です。ルクレール単体は100%のため、足りないのは相方サインツの分。以下、キックザウバー、メルセデス、ハースと続き、チャンピオンから陥落したレッドブルは上から6番目の1,117周、消化率は93.2%。理由は、、お察しの通り(笑)
最下位のウィリアムズはドライバーチェンジがあったとはいえ、ライバルより一段階低い851周、消化率71.0%となりました。新人はもちろん、ベテランの方も結構壊しましたね。お金に余裕があるわけでは無いだろうに。。
《決勝チーム内対決》
決勝編のオーラスはチーム内対決。両者リタイヤは引き分けとします。
昨年末にみた後半戦予選編はチームのどちらかに偏った戦績が多くありましたが、決勝対決は各チームなかなか健闘していますね。いや、いくつか偏り過ぎているところがあるか。。チェコとちゃまか(言い方変えても誰のことかは一目瞭然だって)チェコんとこは10対0か。結局立て直すことができなかったか。。ちゃまのとこはこれでもなーんにも問題無し(笑)7対3のチームが3つあります。上位チームのメルセデス、フェラーリ、マクラーレンです。サインツもピアストリも優勝はありますが、エース格には敵いませんでした。メルセデスは、、移籍しちゃうからこちらも問題無しかな。中団下位の5チームは実に拮抗しています。スポットドライバーのいる4チームの内訳はアルピーヌがガスリー6勝、オコン4勝、ドゥーハン0勝。ウィリアムズはアルボンが5勝1引き分け、サージェント0勝、コラピント4勝1引き分け。レーシングブルズは角田5勝、リカルド3勝、ローソン2勝(なのになぜ)。ハースはヒュルケンベルグが5勝、マグヌッセン3勝、ベアマン2勝(全勝)となりました。
後半戦の戦績比較はあと一つ。順序よくこなして、早いところ今年の話題に移りたいですね(頑張ります!)
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