こてるNGHの再生-36 胴体のエポキシ処理② 他の作業も
胴体のエポキシ処理の続きです。次はマイクログラスを貼ります。以前の機体の製作記事でも書きましたが作業スペースの関係でマイクログラスは3,4回に分けて貼らなければなりません。
胴体のマイクログラス貼り開始
自分のブログを見返して見ると以前のシリーズでマイクログラス貼りについて書いていました。
そのシリーズでは上の記事から何回か続けて詳しく説明しています。同じことを繰り返し書いてもしょうがないので坦々と写真を貼っていき、変わったところだけを書きます。
一番長い寸法のクロスが必要な胴体下部から始めます。
左の写真はグラスを置いた状態です。樹脂の説明に「樹脂を塗ってからグラスを置け」というようなことが書いてある場合もありますが(Z-POXYだったかな?)それではグラスの位置を決めにくくなります。とりわけグラスがもったいないので地球資源保護のため必要最小限の寸法にグラスをカットしている僕としては困ります。ローザのZ-2という樹脂は水のように浸み込みますからグラスの上から樹脂を垂らしても問題ありません。
右の写真はグラスに切り込みを入れてサブマフラー室の内側に折り込んでいるところです。薄手のマイクログラスですからこういうところに貼ってもグラスが浮き上がりません。
この写真以降、指が樹脂でベタベタになったので作業中の写真はありませんから文字での説明です。
樹脂を伸ばすのには主としてテレホンカード(か、それに類似したペラペラしたプラスチックカード、トランプの札なんかがいいかも)を使いましたが、テレホンカード以外にサブマフラー室の内側のような細かい所に樹脂を回すのに毛足が柔らかい小筆も役に立ちました。筆だと塗りすぎたところの樹脂を吸い取って足りないところに移すということもできます。
貼り終わったら点検して樹脂が回っていないところや樹脂が多すぎるところなどを修正して最後にペーパタオルを押し付けて(こするとグラスがよれる)余分な樹脂を吸い取ります。
点検中にグラスの下に異物が挟まっているのを発見しました。ネコの毛ではありません。幸いグラスの端っこだったのでグラスをめくって取ることができましたが、真ん中あたりに挟まっていたらお手上げです。硬化後に削り取れば異物を取るのと同時にその部分のグラスもなくなってしまいます。作業環境はきれいにしなければなりません。
大きめのグラスの切れ端があったので機首ハッチも貼りました。
が、残念ながらグラスが足りません。あきらめればよいのですが、グラスを継ぎ足して張った場合のグラスの継ぎ目を目立たなくする実験材料にすることにしました。黄色のマスキングテープの位置で突き合わせで継ぎ足してみようと思います。
グラスを貼った後に青空駐車の車の中に入れて樹脂を硬化させようとすると気泡が出る可能性があります(何回か経験がある)。トリミングできるようになるまで室温で硬化させます。
エルロンサーボベッド
胴体より先にエポキシ処理をしていたエルロンサーボベッドにもマイクログラスを貼りました。
樹脂は下地と同じセメダイン1500です。慣れの問題でしょうが小物の細工にはセメダイン1500の方が使いやすい感じです。
僕が使っている台所用品としての電子ばかりは最小秤量が0.1gといっても1g以下のものの重さを精密に量れないので3gくらいは樹脂を混合しています。当然樹脂が余りますからせっかくなので実験を兼ねた作業もします。
穴あきレジ袋には気泡抜き効果があるけど
以前のブログで「代用ピールプライ」として剣山で細かい穴をたくさんあけたポリ袋を使ったことを紹介しました。
穴あきレジ袋は、セメダイン1500のような粘度の高い樹脂に対してはピールプライとしては機能しないものの少なくとも気泡を抜く効果はありました。
今回は再実験としてカウルの雄型と主翼の翼端材で試してみます。
カウルの雄型は左右分割式ですが左右を一体化させたり分割したりを繰り返します。その時接触面がMDF板の地のままではどんどんボソボソになるのでエポキシ樹脂で平滑で強度のある表面にすることにしました。
セメダイン1500を塗って、穴あきレジ袋を乗せてしごいていくとどんどん気泡が抜けていきます。何もしていないプラスチックのフィルムではこうはいきません。レジ袋の穴からは気泡と一緒に樹脂もにじみ出るので吸い取るためのペーパータオルを置き、
平らなところに置いて重しを掛けました。翼端材も樹脂が回っていないところがあったので同じことをしてみました。
半日経って様子を見ました。
ペーパータオル(ショップタオル)に点々と樹脂の跡があります。ペーパータオルと穴あきレジ袋をはがすとレジ袋のしわがそのまま転写されています。気泡が出ていないのは良いのですがしわの跡をならす手間が掛かります。しわくちゃでないポリ袋を使えば良い結果が出たかもしれません。
泡をぬく効果は明らかなので今度はしわのないレジ袋で実験を続けることにします。
主翼と胴体の隙間
主翼と胴体の隙間を修正していないことに気が付きました。せっかく養生した胴体のパイプ穴のマスキングテープをはがしてカンザシをセットして主翼の断面を修正しました。
主翼の翼根のリブに付けたバルサの細板を削って主翼が胴体に密着するように合わせました。細板を削りきってリブまで達したらがっかりですがそういうことはなりませんでした。
実際に運用するときに主翼の断面と胴体側面が接していると胴体側面がすれて削れるのが気になりますから(気にしなければいいのかな?)主翼のカンザシソケットにドーナツ状のスペーサー(ただの厚紙です)を取り付けて主翼を胴体側板から0.5mmくらい浮かすようにします。
これで主翼と胴体は面で接触するのではなくカンザシ付近だけで接触することになります。やって意味のあることかは疑問ですけど。
エルロンサーボ取付け部の開口部の処理
主翼のエルロンサーボ用の開口部にも手を加えます。
プランク材が途切れるところに開口部が来ています。エルロンサーボを固定するという意味ではエルロンサーボベッドを受ける部材が両側のリブにも接着されているので大丈夫ですが幅15mmくらいの横目のプランク材だけになっているこの部分がフィルムで引っ張られて開口部がゆがむのが心配です。絹張りドープ仕上げなら確実にゆがみます。
縦目の1.5mmバルサをプランク材の内側に貼って引っ張りに対抗できるようにしました。この部分にフィルムを織り込む予定ですからフィルムの貼りしろを確保する意味もあります。