クラシックとジャズ、それぞれの花形楽器
クラシック音楽の花形楽器って何だろう?
バイオリンだろうか? ピアノだろうか?
ピアノのほうが底辺人口は多いけれど(そのなかに私もいる)、何となくバイオリンのような気がする。
だって、ピアノとバイオリンだったら、ピアノは伴奏でしょ?
だからバイオリンのほうが、主役だよね?
ところでジャズの花形楽器はテナーサックスだそうである。
ひと昔前まではトランペットだったそうだが。
テナーサックスが花形に躍り出た理由のひとつには、ジョン・コルトレーンとソニー・ロリンズという巨人サックス奏者の功労が挙げられるらしいが、でも私には詳しいことはよくわからない。
わからないなりに、テナーサックスを吹く人は男女を問わず、かっこいいなあと思う。
あの立ち姿、そして「ブワーーーー!」と地から湧き上がるような低音が。
テナーサックス+ピアノ+ボーカルのライブ
先日は神戸市内のライブハウスで、東京・ニューヨークで活躍、現在は大阪音楽大学のジャズ講師もつとめていらっしゃるテナーサックスの河村英樹さんと、わが師のライブがあった。
ところでわが師もニューヨークで腕を磨いたそうだが、河村氏との接点はこれまでまるでなかったそうだ。
もちろんいっしょに演奏もしたことがない、と言う。
それはそれで驚きなのだが、私にしたらドラムもベースもないセッションって、それでええの?という気がしていた。
が、師からは、
「チンチキ、チンチキゆうだけのドラムやったらないほうがええ」
「ベースは人間的に変わった人が多くて・・・」
という興味深いセリフが聞こえてきた。
とにかくテナーサックス+ピアノ+ボーカルという組み合わせは珍しいし、「夜遅くなると困ったなぁ~」と思いながらも、行きましたよ、神戸市東灘区の「Zing」というライブハウスへ!
それが超満員!!
95%が(数えたわけではないが)が女性客!!
なんで??
こんなにジャズ好きの女性が神戸にいたということ?
ウォーキングベースをマスターしたい
私はまたもやピアノの後方に陣取り、師のピアノばかりを見ていた。
もともと師のピアノを弾く姿は、禅僧のようにびしっとしているのだが、この日は背中はびしっとしながらも、視線はテナーサックスに釘付けだった。
アドリブソロのときもほとんど鍵盤は見ていなかったのではないか?
そしていつもはどちらかというと、クールなイメージの演奏なのだが、この日はブゥブゥ吹きまくるテナーサックスさんと張り合うかのように、鍵盤のすみからすみまで縦横無尽に駆け巡るようなフレーズもあった。
そしてさらに勉強になったのが、左手のウォーキングベース!
ふだんはベースさんがいるから弾かないのだろうが、いないときはその役割も果たすつもりだったのだろう。
ウォーキングベースについては以下の通り(以下、Weblio辞書より)。
その名の通り歩いているようなテンポ、雰囲気を醸し出すベース・ラインのこと。 明るくスキップするようなベース・ラインが代表的。 ベース・ラインはアルペジオによらず、順次進行的なものが多い。 特に4ビートのジャズによく使われ、スウィング感を作り出す。
気難しいベースさんとうまくやっていける自信がないので、私もこれをマスターしないと。
マスターできたら、ソロピアノだって大手を振って弾けるのだから!
「No moon at all」をテナーサックスとピアノで
下の動画の曲は「No moon at all」というスタンダードで、師と河村英樹さんがライブで演奏した曲のひとつでもある。
動画の最初、アメリカ人のスコット・ハミルトンがイタリア人のアンドレア・ポッツァにあわせるつもりで、「No moon at all」をイタリア語でいおうとしたが、結局難しくて諦めたのが笑える。