2022/11/21
人の気持ちを無視するのが統一教会の組織体質
骨抜きになった被害者救済新法旧統一教会問題をめぐる「被害者救済新法」の概要が示されましたが、この政府案は実効性が乏しく意味がないですね。
バックに強力な宗教団体がいる公明党や、様々な宗教団体から支援を受ける自民党の議員たちの抵抗が強いのだと想像できます。彼らは、本心ではこんな法律を作りたくないのでしょうが、旧統一教会の問題を深刻に考える世論を無視できず、渋々、支援を受ける宗教団体が許容できる内容にしたのでしょう。
日本の政治が掲げる「政教分離」などはまさにお題目であって、与党の実態は「政教一致」に近いのではないかと思います。
宗教問題は統一教会だけではないことがここからわかりますね。
養子縁組は組織の問題への対応
また、旧統一教会の新たな問題として養子縁組が出てきました。
こういうことが統一教会で行われてきたことは私は知りませんでした。
教会員が祝福を受けても、すぐに結婚して家庭が持てるわけではないということは以前に書きました。その理由は、祝福された献身者が家庭を持つと経済復帰の活動に影響し、献金額が減ってしまう懸念があったからです。
しかし、そんな理由をあからさまに言うわけにはいかないため、イエス・キリストは33歳まで家庭を持たずに活動したので、それと同じように献身者も33歳までは家庭を持てないという屁理屈を考えたのです。その後、この年齢は30歳に引き下げられました。
いずれにしろ、女性が30歳を超えて妊娠すると様々なリスクが生まれます。そのせいで、流産したり、子供ができなかったりするケースも増えたのではないでしょうか。
一方で、問題なく子供を産める人も多かったでしょう。そこで、教会は子供ができない家庭を救済するために、産める人にできるだけ子供を作らせて、養子を斡旋することにしたものと思われます。
人の気持ちを無視するのが教会の体質
教会とすれば、子供ができない家庭の不満を和らげ、二世の教会員を増やすことにもつながる合理的な判断なのでしょう…。
しかし、生まれる前から養子に出されることが決まっている、あるいは養子になるために生まれてくる子供の立場からすればたまったものではないですね。
もちろん、養子縁組そのものは、一般社会でも家庭の事情などを理由に行われているものですから決して悪いことではありません。しかし、そこでは子供の幸せが最優先されるべきで、教会や信者の都合で行われるとしたらひどい話です。
養子斡旋を民間組織がおこなうには都道府県の許可が必要という法的な問題もありますが、このように組織の都合を優先し、人の気持ちを無視した行為がまかりとおるのは旧統一教会らしい体質と言わざるを得ません。
今は自分の生活に不満がなく、統一教会が悪いとも思わない現役信者の人々にも、いずれこうした組織の体質が牙を剥く時が来ると思いますよ。
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