保存か解体か…揺れ続け、レトロに復元 大分県内「最古」の旧村役場

復元改修工事が終了した旧緒方村役場=大分県豊後大野市緒方町で2022年7月11日午前9時15分、衛藤親撮影
復元改修工事が終了した旧緒方村役場=大分県豊後大野市緒方町で2022年7月11日午前9時15分、衛藤親撮影

 大分県内に残る木造庁舎としては最古とされ、国の有形文化財に登録されている豊後大野市緒方町の旧緒方村役場の復元改修工事が終了した。長年、保存か解体かで揺れ続けたが、建設当時のレトロな姿によみがえった。市は行政文書などの収蔵庫として活用する方針だが、既に見学を希望する声が寄せられており、対応を検討することにしている。

 旧緒方村役場は1932年、緒方村と南緒方村の合併に伴い、まちの中心部を見下ろす小高い丘の上に建築された。市によると、設計者は三浦玲三、棟梁(とうりょう)は首藤京馬。庁舎は木造2階建てで、正面玄関にスクラッチタイルが施されたほか、2階上部には丸形の屋根を設けるなど、昭和初期の特徴的な西洋風建築様式を伝えるとされる。主に1階は事務所、2階は議場として使われていた。

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