長崎市の川島久子さん(80)は爆心地の南東約3・6キロの同市矢の平で被爆したが、当時1歳5カ月だったため記憶がない。
後に母から聞いた話では、洗濯したシーツを庭で干していた時、金比羅山の向こう側がピカッと光った。母は「シーツが白いから目立って狙われた」と思い、布団で寝ていた川島さんを抱いて防空壕(ごう)に駆け込んだ。庭で遊んでいた5歳の兄も、祖母に連れられて防空壕に逃げ込み助かった。
川島さんが寝ていた布団には爆風で割れたガラスが山のように積もり、母は「そこにおったら死んでたやろう」と言っていた。
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