将棋　吉池新四段自戦記　雁木にかけ華麗に　“奨励会終了の音”聞いた

　＜第75回奨励会三段リーグ戦18回戦　鳥巣友希三段VS吉池隆真三段＞

　それまで先後や相手の戦型に関係なく右玉をやっていたのを、今期はそれ以外も指すようになった。その中で自分の相棒になったのが雁木（がんぎ）。今期は対居飛車には雁木、対振り飛車には右玉、で固まったシーズンだった。その雁木の真骨頂が出た将棋を紹介したいと思う。

　舞台は18回戦、つまり昇段の一番である。相手は鳥巣友希三段、早見え早指しで研究家だ。まずは相手の研究の網をかいくぐることを第一に考えていた。