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告発・兵庫知事

兵庫県の斎藤元彦知事がパワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された問題や県議会百条委などの最新ニュースをまとめます。

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「スマホ画面をジャック」 立花氏と「切り抜き職人」の兵庫SNS選挙

再選を決め、支持者らと喜ぶ斎藤元彦氏(中央)=神戸市中央区で2024年11月17日午後10時47分、北村隆夫撮影
再選を決め、支持者らと喜ぶ斎藤元彦氏(中央)=神戸市中央区で2024年11月17日午後10時47分、北村隆夫撮影

 選挙において今ほどSNS(ネット交流サービス)が注目されたことはない。SNS選挙の功罪を、白鳥浩・法政大大学院教授(現代政治分析)が兵庫県知事選を例に読み解く。白鳥教授へのインタビュー1回目(全2回)。

  <主な内容>
・失職後のマスコミ報道「エアポケット」
・タイパとコスパ SNS情報の優位性
・「知る権利」は満たされていたか
※第2回は20日午後3時に掲載します

<兵庫県知事選をはじめとする今年の選挙では、有権者の多くがSNSによる影響を強く受けた>

 マクロの視点でみれば、新型コロナウイルス禍での経験は大きい。

 2020年に緊急事態宣言が出され、ステイホームのなか、みんな動画投稿サイト「ユーチューブ」を見たり、ハッシュタグ(検索目印)をつけてSNSでやり取りをしたりした。

 企業も学校もリモート対応となってネットが不可欠なものとなり、インターネットが信頼に値するものだと多くの人が感じるようになった。

 13年にネット選挙が解禁になったが、コロナを経た後のSNS環境は当時とは全く異なる。利用者も圧倒的に増えている。

 新型コロナが感染症法上の5類に移行してから、有権者数が1000万人規模に上る選挙は今年7月の東京都知事選が初めてのことだ。

 「石丸旋風」と話題になったが、SNSの影響は出るべくして出たものだと思う。

<兵庫県知事選で他に影響を与えたものは?>

 実は日程の問題も重要だ。直前に衆院選があったことが、兵庫県知事選を特殊なものにした。

 兵庫県知事の斎藤元彦さんの最後の登庁日は9月27日だが、同じ日に行われたのが自民党の総裁選だ。

 その後、マスコミは衆院選のニュースで一色となり、斎藤さんについてほとんど報じられなくなった。

 10月27日に衆院選の投開票が行われ、その直後の10月31日に知事選が告示された。知事選が始まると、マスコミは必要最低限のことを伝えたものの、パワハラ問題などをくわしく伝えなかった。

 継続した情報のエアポケットのようなものができてしまっていた。

<失職直前ま…

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