アンヌ・ビルンハク Anne Birnhak
イギリス 2010年
Gareth Fryer 作出
名前の元となったアンヌ・ビルンハクさん(本当は発音が全然違いそう)については、情報は少ないのですが、ジャーナリストで、情熱的な園芸家であり、花の写真家だそう。
今はもう行っていないかもしれませんが、ロンドンのワンズワースにある自宅の庭をナショナル・ガーデン・スキーム(オープンガーデンをして入場料をとり、看護・医療関係の慈善団体に寄付する)の一環として特定の日に一般公開しています。
「アマチュア・ガーデニング」(2017.4.8)という雑誌に紹介されている彼女の庭の写真を見ると、ヴィクトリア朝時代に建てられたという家の小さな庭に、様々な鉢に植えられた植物が所狭しと積み上げるようにして置かれています。2000種類以上の植物が植え込まれているのだそうです。
この家に引っ越してきた際に、デザイナーに相談したところ、芝生を植えるかわりに舗装して円形のパティオを作り、郵便受けから水が出ているような小さな滝の水景(letterbox-style water feature)を考案され、10年ほどすれば、植物が茂ってくると言われたそうです。
しかし、アンヌさんは、色も香りもない都会的な植栽に満足できませんでした。
そこで、友人の家で大きすぎて持て余していたバラをもらい、鉢植えにして殺風景な庭の隙間を埋めようとしたのが、鉢コレクションの始まりだったそうです。
わずかに土が出ていた部分には低木を植え込み、葉の茂った背景とし、それがプライベートな空間作りにも役立っています。
アンヌさんは庭に落ち着きをもたらすために、色を絞って、ピンクや紫を含む、赤と青のバリエーションにこだわり、黄色は使わないそうです。
庭にはもちろん彼女の名前を冠したバラも植っています。
アンヌさんがジャーナリストとして、フライヤー・ローゼズと知り合った際、フライヤー・ローゼズでは、名前をつけようとしていたバラがあり、彼らから「自分の名前をつけたバラが欲しいか」と尋ねられました。
「自分の名前をつけたバラが欲しいか?」なんて聞かれたら、もちろん返事は「Yes!」ですよね。
少々くどいくらいに花付きが良くて、ニュアンスに欠けるところもありますが、気持ちが明るくなるような花姿。
ネットで写真を拝見したアンヌ・ビルンハクさんは、福々しく体格もよくて、ジャーナリストというだけあって、人への好奇心も強そう。それにちょっとおせっかい気味かもだけど面倒見も良さそうな肝っ玉母さん風でもある。
あくまでも私の勝手なイメージですが、キャラクターにあっていそうなバラに思えます。