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自動車はガジェットだ!電気自動車「Honda e」レビュー

 えぇ!?すまほん!!ってスマホやガジェットの媒体でしょ??車??カンケーねぇじゃん!!と思われるあなた、もうその感覚はかなり古いです。今の車は完全にガジェットです。

 最近の自動車は大型タッチパネルや自動運転、スマホとの強力な連携により、かなり高度化、ガジェット化しているところがあります。今回紹介するHonda eもその一つです。全く興味のない方も、もうこんな時代がすぐそこにきていることを実感できると思います。

Honda e

 Honda eはホンダが初めて市販化した電気自動車です。既にトヨタや日産が先行して市販化を実現していますが、ホンダもようやくたどり着いたというところです。

 コンパクトな乗用車で、4人乗り。RR(リアエンジン・リアドライブ)なので、後方にエンジンがあり、後輪が駆動します。最近の車はFF(フロントエンジン・フロントドライブ)が多いので、珍しい構成だと思います。

 今回はそのHonda eをホンダのカーシェアサービスで試乗することができたので紹介していきます。

外観

 Honda eはすごくキュートな外観をしています。丸目のヘッドライト、パンダのようなツートーンカラー。

 後ろも同じく丸目のテールライトが備わります。光方も面白く、丸目を生かしたデザインになっているのがこだわり。

 そしてHonda eは世界初、標準装備でサイドカメラミラーを搭載しています。あくまで標準装備で世界初。よこから見たときすごくスッキリしているのがわかると思います。

 今回はホンダのカーシェアサービス、Every Goを利用したため、後部に免許証をかざすだけで利用スタート。

 本来は通常のリモートキーに加えて、スマートフォンを運転手側のNFCリーダーにかざすことで解錠する機能もあります。iOS 14ではスマホを鍵にする機能がありますが、Honda eもいつか対応するのかな……??

 解錠すると何もなかったところから、ドアノブがサッとでてきます。もちろん施錠すると自動で収納されます。めちゃくちゃ面白いしカワイイです!!

 運転席に座ると、目を引くのが横に長いディスプレイ。8:3と超横長のディスプレイではカーナビはもちろん、画面を2分割にすることで、助手席はオーディオやコンテンツの再生をしたりしながら、ドライバーは地図を見て検索したりと今まででは難しかったデュアルディスプレイを実現しています。

 テスラやトヨタプリウス PHVでは縦長のディスプレイを採用し、エアコン操作と一体になっている製品はありましたが、横長にし、複数のコンテンツを同時に操作できるのは新感覚です。

 iPhoneのCarPlayやAndroidの Android Autoに対応し、スマートフォンを繋ぐとスマホで対応しているアプリをカーナビとして使うことができます。

 ダッシュボード下にはシガーソケット、AC電源(1500W対応!!)、USB給電ポート、HDMIポート、USBポート(CarPlay、Android Auto、iPod用)が備えられています。ACは1500W、HDMIもあるので、車内でPS5やゲーミングPCはもちろん、お米を炊くこともできますね……。(アホなので変なことをしたくなる)

 後部座席はかなり窮屈です。エマージェンシー用として使うのが良さそうです。基本は2人で荷物置きが快適かと。

運転してみた

 昨今ハイブリット車のシフトレバーが話題ですが、Honda eもなかなか変則的なシフトをしています。パーキング、ニュートラル、ドライブはボタン式、リバースは指を引っ掛けて押すタイプです。誤作動はしにくいですね。パーキングブレーキは最近の車に多い電子式。

 このHonda e、めっちゃキュートな外観をしていますが、乗ってみると印象がガラッと変わります。

 電気自動車ってガソリン車に比べて遅そう、動きが悪そうなイメージを持っている人がいるかと思いますが、真逆です。電気による速いレスポンスでガソリン車を凌駕する加速力が電気自動車にはあります。

 軽く踏むとスーッと滑らかに加速していきます。シフトチェンジやエンジンによる騒音も一切なく車内はめちゃくちゃ静か。同乗した編集長も「超静か」と感動していました。

 試しに首都高に出てみました。エンジン車では合流の加速車線でローギアになりうるさいのが印象ですが、電気自動車ではそのようなことは一切なく、車内は静かなまま、エンジン車にはない強い加速力であっという間に必要な速度に達します。

運転中の写真はすべて助手席に座った編集長が撮っています

 また合流のときに気になっていたサイドカメラミラーは通常のミラーより視点移動が少なく、明るくても暗くても問題なく利用できました。コレ、もしかしたら普通のミラーより使いやすいかも……?

 特に雨の日はガラスやミラーに雨粒がついてサイドミラーが見づらいことがありますが、カメラシステムならそのような心配もありません。意外といいかもしれませんね。

 ちなみに、カメラは従来のミラーのように運転席側で上下左右画角の調節ができます。

 そして本車はホンダセンシングというホンダの運転支援装置を搭載しています。走行レーンをしっかり維持するレーンキープや、前の車と適切な車間距離を保ちつつ、速度を一定に走りつつ、車速も自動で調節するACCも搭載。

 首都高で使ってみましたが、前の車にしっかり追随し、渋滞になると自動で速度を落とし始め、停車。前の車が動くと自動でまた追随していきます。ハンドルも白線を認識してそれに合わせてアシストしてくれます。ただ、首都高は合流やジャンクションが多く、ハンドルアシストは頻繁に途切れることが多かったです。

渋滞中もハンドルを握っているだけでOK。加速減速ブレーキも自動です。

 自動で駐車する機能もありますが、時間の都合上試すことができませんでした。通常の駐車時は上から撮影しているようにプレビューしてくれます。一部メーカーでは10年以上前から搭載されている機能ですが、ペーパードライバーの編集長は初見のようで感動していました。

 また、先述した通り、本車はCarPlayやAndroid今回筆者は自宅で走行ルートをYahoo!カーナビでセットし、CarPlayで接続して利用する予定でしたが、何故かCarPlayがうまく動作せず、やむなくPixel 4を接続しAndroid Autoに切り替え使用しました。

 Android Autoを接続し、ハンドルのハンズオフキーを長押しするとGoogle Assistantが立ち上がります。今回も運転しながらハンズフリーで目的地をセットしてナビゲーションすることもできました。ただ、家の家電は操作できないようです。

(Androidベース)

感想

 普通の車を運転するだけでもワクワクしますが、Honda eはその比にならないくらいもっとワクワクします。車内のどこを見てもディスプレイがあり、様々な情報を表示しています。

 Honda eはエアコンが物理ボタンで操作できること。これはおそらく3代目フィット(GK型)でエアコンをタッチパネル式に変更したところ不評であり、4代目で物理ボタンに変わった影響かと思います。パッと見た感じではタッチパネルは近未来的ですが、運転中にボタンを見ないと操作できないというデメリットがあります。これは良いポイントだと思います。

 理想としては音声アシスタントがしっかり認識してエアコンも調節してくれると良いのですが、うまく動作せず。アップデートで期待したいところですね。

 車内の横長のディスプレイは複数のコンテンツを同時に表示でき、今までのカーナビで一番便利です。左側にオーディオ、右側にマップなど運転手以外がコンテンツを楽しみながら並行で行えます。ダッシュボードにも自然に溶け込んでおり、これは素晴らしいと思います。

 個人的にですが、サイドカメラミラーは想像よりも見やすく便利です。はじめは「広角カメラで画角いっぱい写せばいいのでは?」と思いましたが、距離感がつかみやすいよう意図して画角調節できるようになっていると感じました。そのためミラーと比較しても違和感なく使えるというわけです。

 面白い?ポイントとしてはホンダなのに内装がしっかりしているということ。ホンダといえばいつも内装が安っぽいことで話題ですが、Honda eはしっかりしています。ちゃんとオシャレで、手がかかっている感じがします。

ダメなポイント

 ソフトウェアはダメダメです。音声アシスタントはしっかり言葉を認識できず、何回も言うことがありました。常用は難しいでしょう。CarPlayは認識されることは少なく、一瞬表示されることもありましたが、すぐ接続が切れてしまいました。

 後部座席は非常時用。足の前に拳一個のスペースは厳しいでしょう。ただ、急に2人以上乗せないといけないときに使える程度かと。この後部座席で旅行やドライブは厳しいかと思います。個人的には後部座席を潰して荷物置き場にし、二人乗りと割り切って使うのが良さそうです。

総評

 総合的にみると、良いけれど万人受けはしないよなという車です。

 乗り心地、ハンドリング、加速において個人的には好みの部類です。しかし、2人乗り前提、300km弱の航続距離はちょっと厳しいのではないかと思います。都市部では困ることはなくても地方ではちょっと厳しいのかな~~と思います。またハイテクすぎて、予備知識なしでは扱うのはちょっとむずかしいだろうと思います。

 価格も450万円からとなかなか強気な価格です。450万というとガソリン車ならエントリーモデルのクラウンやアルファード、シビック タイプRも視野に入るくらいです。やはり電気自動車が身近な車になるにはもうちょっとかかりそうですね。

 とはいえリーマンショック後にNSX(ホンダの高級スポーツカー)の開発凍結もあった(のちに再開2017年発売)ホンダがこのような面白いコンセプトの車を販売できるまでに復活した現状、ファンとしては非常に喜ばしいです。

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