今大会から規模を拡大して開催される全日本高校女子サッカー選手権が、12月29日に開幕。これを前にJFAからは、今大会の見どころを紹介する記事が投稿されており、今大会に出場する佐藤ももサロワンウエキ選手らなでしこたちに大きな期待と注目を語っているようです。
12月29日から兵庫を舞台に熱戦が繰り広げられる、全日本高校女子サッカー選手権。これまで全国9地域の予選を勝ち抜いた32チームによる熱戦となっていましたが、今大会は47都道府県各1チーム+配慮5枠の計52チームが出場することとなっており、JFAが特集記事を投稿。
「全都道府県からの出場となり真の日本一を争うに相応しい大会だ!」などと大きな期待とともに冒頭に語られたのは、出場する52チームの個性。元なでしこジャパンの曽山加奈子監督が母校を指揮し、過去32大会全てに出場した唯一のチームである宮城の聖和学園高校や…北海道の北海道文教大学附属高校、鹿児島の神村学園高等部などといった常連チームが今大会も名を連ねる中、11チームが大会初出場となっている今大会。そんな個性豊かなチームの中で、JFAが注目していたのが今年のインターハイで優勝を飾っていた静岡の藤枝順心高校。
9月に行なわれたU-18女子サッカーファイナルズでは、今年のU-17W杯でも躍動していた眞城美春選手ら擁する東京ヴェルディメニーナに敗れたものの、「プレッシングを継続しながら精度の高い攻撃を繰り広げられるようになれば、インターハイ以上に優位に立てる!」などとする中村翔監督からの力強いコメントを掲載しながら、夏冬二冠を見据える優勝候補筆頭チームであることを記述。またその対抗馬として、インターハイ準優勝の大阪・大商学園高校と東京の十文字高校を挙げ、両チームに在籍するリトルなでしこ選手を紹介。
JFAは大商学園について、「U-17日本女子代表として10月のU-17女子W杯ドミニカ共和国大会に出場した太田美月選手、佐藤ももサロワンウエキ選手を擁し初優勝を目指す!」と紹介すると、十文字についても、「本多桃華選手も同じくU-17女子W杯に出場しており、同大会が隔年開催から毎年開催に変更されたことも、高校年代の選手にとって大きな刺激になっているはず!」などと世界を舞台にした試合での個々の選手の成長にも注目しているようで、その刺激がチーム全体にどのように良い影響を与えたのかにも注視しているようです。
そんなリトルなでしことして世界を舞台に活躍してきた選手たち同様、今大会を経て現在なでしこジャパンやヤングなでしこの主力として躍動する選手も多く、JFAは過去大会で躍動し、日本代表や世界の名門クラブで日々注目を集めている選手たちについても紹介。
直近2大会の決勝は、藤枝順心と十文字の2年連続の対戦となっており、いずれも藤枝順心が優勝。その決勝に出場した十文字の氏原里穂菜選手と早間美空選手はヤングなでしことしてU-20女子W杯コロンビア大会に出場し、準優勝という結果に貢献したことも記述。
また、同じ十文字からは藤野あおば選手、ライバルの藤枝順心からは千葉玲海菜選手が現在なでしこジャパンとして切磋琢磨していることや、熊谷紗希選手や山下杏也加選手、宮澤ひなた選手といったなでしこジャパンの主力選手たちの多くもこの大会を経験しており、優勝と準優勝を経験している熊谷選手は、「高校生のうちに全国の舞台を経験することは確実に将来につながる。出場する選手たちには試合の当日まで全力で準備し、試合のピッチに立ったら楽しむことだけを考えてほしい!」などと大会の重要性を語ってくれています。
\\12月29日(日)開幕✨//#第33回全日本高校女子サッカー選手権 🏆#常盤木学園高校 在学時に『#全日本高校女子サッカー選手権 』に出場、大会制覇も果たした #なでしこジャパン #熊谷紗希 選手(ASローマ)よりメッセージ✨
— JFAなでしこサッカー (@jfa_nadeshiko) 2024年12月13日
大会情報はこちら⏬https://t.co/M945ivp8VX#jfa #nadeshiko… pic.twitter.com/ZZEt3c2tqS
また、なでしこ公式SNSには藤野選手や千葉選手らからの声援やメッセージが動画で投稿されており、数年前には考えられなかった女子サッカーの待遇改善や、今や世界で躍動する選手が多く今大会で活躍しているということに夢をもつ現役高校生選手も多いことでしょう。
\\12月29日(日)開幕✨//#第33回全日本高校女子サッカー選手権 🏆#藤枝順心高校 在学時に『#全日本高校女子サッカー選手権 』に出場、大会制覇も果たした #なでしこジャパン #千葉玲海菜 選手(アイントラハト・ フランクフルト)よりメッセージ✨
— JFAなでしこサッカー (@jfa_nadeshiko) 2024年12月17日
大会情報はこちら⏬https://t.co/M945ivp8VX… pic.twitter.com/raQfnBpJAS
これまで大会方式や、出場チーム数を変更しながら発展してきた今大会。JFAは「今回大きな節目を迎える…」と表現しながら準備を進めてきていたようで、例年以上に今大会の情報提供が遅くなっていたこともあり、サポーターやファンの方々からは少し心配の声も…。
それでも全試合入場無料ということに加え、12月29日からの1〜3回戦まではTBSスポーツのYouTubeによるライブ配信、1月5日からの準々決勝〜決勝まではTVerによるライブ配信、そして12日の決勝は地上波での放送も予定されており、盛り上がりをみせてくれることでしょう。
今大会の詳細については、JFA公式サイトの特設ページが開設されており、そちらに過去大会の様子から今大会に出場するチーム紹介、公式グッズなどまで紹介。また、今大会にモスバーガーが協賛として入ることから、「モスのキッチンカーを期待してます!」などの声も…。
皇后杯も準々決勝まで終了し、なでしこジャパン監督に就任したニルス・ニールセン氏が視察するとされる1月18日からの準決勝・決勝まで落ち着けるかと思いきや、女子高校生たちの熱戦が繰り広げられるとあって、サポーターやファンの方々は忙しい年末年始に…。
それでも、世界的に非常に稀とされる学生リーグ。日本特有のシステムで、これまで海外メディアなどから絶賛されたこのシステムも、強い日本サッカーを支えていることもあり、選手たちと一緒に盛り上げていきたいですね。