Compressorのジョブアクションのプロパティ
Compressorには、書き出し先やジョブに使用できるさまざまなジョブアクションが用意されています。書き出し先やジョブにジョブアクションを割り当てると、トランスコード処理後に、トランスコードされたファイルを新しい場所にコピーするといった操作を自動的に実行できます。
以下では、Compressorで利用可能なジョブアクションのプロパティについて説明します。
TVホームビデオに追加
タイトル: Apple TVの「ホームビデオ」ライブラリでのファイルの表示名が表示されます。テキストフィールドにタイトルを入力することもできます。
ディスク作成のジョブアクション
Compressorの「Blu-rayディスクを作成」ジョブアクションと「DVDを作成」ジョブアクションには、以下のプロパティがあります:
出力デバイス: このポップアップメニューを使って、出力ファイルのフォーマット対象となるデバイスを指定します。「ハード・ドライブ」を選択すると、ディスクイメージ(.img)ファイルまたはフォルダが作成され、後で「ディスクユーティリティ」アプリケーション(macOSの「ユーティリティ」フォルダにあります)を使ってDVDメディアを作成できます。
注記:このメニューに表示される項目は、お使いのシステムで利用可能なオプションによって異なります。たとえば、Blu-rayドライブやDVDドライブが搭載されていない場合は、「ハード・ドライブ」オプションだけが表示されます。
レイヤー: このポップアップメニューを使って、作成するディスクのタイプを設定します。以下の3つのオプションがあります:
自動: セットされているディスクのタイプを検出します。「自動」が機能するには、「ディスクを作成」をクリックする前にディスクを挿入する必要があります。また、出力デバイスとして「ハード・ドライブ」を選択している場合に「自動」を指定すると、常に1層ディスクイメージが作成されます。
1層: 1層ディスク用の出力を作成します。このオプションを使用すると、2層ディスクを1層ディスクとして扱うことができます。
2層: 2層ディスク用の出力を作成します。出力デバイスとして「ハード・ドライブ」を選択した場合は、このオプションを使用すると、2層ディスクフォーマットのディスクイメージを作成できます。1層ディスクを使用する場合に「2層」を選択すると、プロジェクトの長さによってはディスクの作成中にエラーが起きることがあります。
ビルドタイプ: 「DVDを作成」ジョブアクションでは「VIDEO_TS」フォルダ、「Blu-rayを作成」ジョブアクションでは「BDMV」フォルダが作成されます。これらのフォルダには、選択したディスクタイプに応じた適切なフォーマットのファイルが含まれます。「ビルドタイプ」ポップアップメニューからオプションを選択して、データの保存方法を設定できます:
ディスク: 「出力」のデバイスが互換性のあるデバイスに設定されているときに選択できます。フォルダのディスクが作成されます。
ファイル: 「出力」のデバイスが「ハード・ドライブ」に設定されているときに選択できます。後でマウントしたりディスクを作成したりできるように適切にフォーマットされたディスク・イメージ・ファイルにフォルダが埋め込まれます。
フォルダ: 「出力」のデバイスが「ハード・ドライブ」に設定されているときに選択できます。フォルダはそのまま残され、メディアを再生したり、後でディスクを作成したりできます。
ディスクテンプレート: このポップアップメニューを使って、メニューテンプレートを設定します。
タイトル: テキストフィールドにディスクのタイトルを入力します。このタイトルはディスクのメニューに表示されます。
ボリューム名: ディスクがコンピュータにマウントされたときに表示する名前を入力します。この名前では、大文字と特定の句読点のみを使用できます。通常、ボリューム名は30文字までです(1バイト文字の場合)。
ディスク読み込み時: このポップアップメニューを使って、ディスク再生時の動作を設定します。「メニューを表示」または「ムービーを再生」のいずれかを選択できます。
チャプタマーカーテキストを字幕として使用: チャプタマーカーテキストを字幕として出力ディスクに含める場合に選択します。ディスクのメインメニューに「字幕」ボタンが追加されます。このボタンで、字幕を表示するかどうかを制御できます。チャプタマーカーについて詳しくは、Compressorを使ってマーカーを追加するを参照してください。
ループムービーボタンを含める: このチェックボックスを選択すると、ディスクのメインメニューにループムービーボタンが追加されます。必要に応じて、ユーザが操作しなくてもムービーの再生を無限にループできます。
背景: 「追加」ボタンをクリックして、ディスクのメニューの背景に使うグラフィックイメージまたはムービーを選択できます。このイメージまたはムービーはテンプレートのメニューの背景の代わりに使用され、オーディオを含めることもできます。
ロゴ: 「追加」ボタンをクリックして、ディスクのメニューの右上隅に表示するロゴのグラフィックイメージを選択します。このイメージはメニューの背景の上に表示されます。
タイトル: 「追加」ボタンをクリックして、ディスクのメインメニューの中央に表示するタイトルのグラフィックイメージを選択します。このイメージはメニューの背景の上に表示されます。
アプリケーションで開く
このアプリケーションで開く: このポップアップメニューを使って、トランスコード後のファイルを開くデフォルトアプリケーション(「ミュージック」やQuickTime Playerなど)を設定します。
HTTPライブストリーミングを準備
「HTTPライブストリーミングを準備」ジョブアクションでは、プロパティに従ってトランスコード後のファイルを処理し、指定したサーバにアップロードできます。HTTPライブストリーミングについて詳しくは、Mac Developer Libraryで「HTTP Live Streamingの概要」およびその他の関連ドキュメントを参照してください。
HTTPライブストリーム素材の送信先: 「選択」ボタンをクリックして、ライブストリーミング素材の保存場所を割り当てます。
出力タイプ: このポップアップメニューを使って、このジョブアクションのフォーマットの出力を設定します。次の2つのオプションがあります:
MPEG-2 TS: 出力フォーマットをMPEG-2トランスポートストリームに設定します。
断片化したMP4: 出力フォーマットを断片化したMP4(fMP4)に設定します。このオプションは、macOS 10.14以降を実行している場合にのみ利用できます。
セグメント継続時間: 1セグメントあたりの最小継続時間(秒単位)を入力します。
セグメント長によって、ネットワーク接続速度が一定でないデバイスにストリーミングするときにWebサーバでビデオフォーマットを切り替えるタイミングが決まります。セグメント長を短くすると、接続速度が変わったときによりすばやく反応できます。ほとんどの場合、セグメント継続時間はデフォルトの10秒のままにすることをお勧めします。
サンプルHTMLを使ってRead Meファイルを作成: このチェックボックスを選択すると、HTTPライブ・ストリーミング・コンテンツをホストするためのサンプルHTMLファイルが作成されます。
Automatorワークフローを実行
「Automatorワークフローを実行」ジョブアクションでは、トランスコード後の出力ファイルにAutomatorワークフローを適用できます。
ワークフロー: 「選択」ボタンをクリックして、ジョブアクションによって実行を開始するAutomatorワークフローを設定します。
メールを送信
「メールを送信」ジョブアクションでは、macOSの「メール」アプリケーションから、トランスコードされたファイルをメールに添付して送信できます。
宛先: 宛先のメールアドレスを入力します。
「件名」と「メッセージ」: 各フィールドに適切な情報を入力します。
ジョブのジョブアクションの追加または変更について詳しくは、Compressorでジョブプロパティを表示する/変更するを参照してください。書き出し先のジョブアクションを選択する方法については、Compressorで書き出し先プロパティを表示するを参照してください。