「はい上がる」という言葉がしっくりくる。サッカーJ1、ガンバ大阪のGK一森(いちもり)純だ。キャリアの振り出しは4部に相当する日本フットボールリーグ(JFL)。回り道のキャリアを信念と努力で「正解」に変えてきた。そんな苦労人に運命も味方した。

 今季全38試合にフルタイム出場し、J1で2番目に少ない35失点の守備に貢献。リーグの優秀選手賞を受賞するなど充実の1年を過ごした。

 国内トップカテゴリーの正守護神への道は遠かった。

 「勝ち取っていく。その熱を強く持ち続けてきた」

 大阪府泉佐野市出身。関学大卒業時はJクラブからオファーがなかった。当時JFLのレノファ山口へ進んだ。