流し込み、押し込み、ねじ込み…どれが正確? シュートの表現に悩む

有料記事

金子智彦
[PR]

メディア空間考 金子智彦

 「流し込んだ」のか、「押し込んだ」のか。それが問題だ。

 サッカーのシュートシーンについて、自分の記事と他社の記事を読み比べ、悩んだ。どちらの記述が、実際の得点場面をイメージする表現として適切だっただろう。

 「DAZN(ダゾーン)」「ABEMA(アベマ)」など動画配信サービスが充実し、タブレットやスマホでどこでもスポーツを楽しめる時代だ。「映像を見返せば分かる」と言われればそれまでだが、活字媒体をメインの仕事とする者として、表現には気を配りたい。

 そう心掛けるようになったきっかけは、入社間もない20年前、未明の高速道に駆けつけた交通死亡事故の現場取材だった。

 大型トラックと乗用車が衝突…

この記事は有料記事です。残り531文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
金子智彦
スポーツ部
専門・関心分野
スポーツ、スポーツビジネス
  • commentatorHeader
    中川文如
    (朝日新聞コンテンツ編成本部次長)
    2024年6月25日6時53分 投稿
    【視点】

    「安易に『左足を振り抜いた』とか使わないようにしているんだよ」と、私も大先輩から教えてもらったことがあります。どうやってラストパスを引き出したのか、足のどの部分をどう使ってシュートをコントロールしたのか。その駆け引きや技術の奥深さを、精緻な

    …続きを読む