2008年、最も売れたソフトバンクモバイルの端末は「812SH」だった。同モデルは色見本で知られるPANTONEとコラボレートし、20色ものカラーバリエーションをそろえたことが大きな話題を呼んだ。発売されたのは2007年2月と、トップ10の中で最も古いが、カラーバリエーションの追加や“スパボ一括○○円”といった格安な販売の効果もあって、2008年も好調な販売を続けた。
2位の「820P」も、安価な価格設定がユーザーの心を捉えた。同モデルは、200万画素のAF(オートフォーカス)付きカメラや国際ローミング、PCサイトブラウザなどを備えながら、厚さ15.2ミリのスリムボディを実現した。“PANTONEケータイ”をはじめ、ソフトバンク端末は“安価”とは対照的といえる“プレミアム”や“スタイリッシュ”といったテーマを取り入れたモデルが多い。広告にはキャメロン・ディアスさんやブラッド・ピットさんという世界的なスターを起用し、ブランドイメージの向上に貢献した。“安い=ダサい”といったイメージがつきやすいことを認識していたからこそ、こうしたブランド戦略を図ったのかもしれない。
そして3位には「iPhone 3G」の16Gバイトモデルがランクイン。発売が2008年7月と遅く、集計期間的には不利だったものの、トップ3に食い込んだ。今でこそ「iPhone for everybody」のキャンペーンにより安価に購入できるが、発売当初の価格は16Gバイトモデルで実質3万4560円。それでも、並み居る“格安”モデルに負けない好調な販売を見せた。従来の携帯電話の概念をくつがえす、タッチパネルによる独自のインタフェースには賛否両論が挙がったが、今ではこうした直感的なインタフェースは1つのトレンドになっている。
4位の「GENT 812SH sII」は812SHの兄弟モデルで、“大人向け”をテーマにシンプルさや分かりやすさを追求したモデル。このモデルも価格の安さが人気の理由だろう。5位にはチタンボディが特徴の「814T」、6位にはその名の通りプレミアム感を追求した「THE PREMIUM 821SH」がランクインした。
そのほか、7位「920P」、8位「920SH」と高機能なモデルもトップ10入りを果たした。10位はSamsung電子製の女性向けケータイ「821SC」が獲得した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.