海外映画を使って楽しく英語学習ができれば最高ですね。
これまで9つの映画で使われる英単語を分析してきました。www.jukupapa.com
この記事では、これまで映画で使われる英単語を分析してわかったことを踏まえ、映画を英語で観るために必要なことをお伝えしたいと思います。
この記事を読んで頂ければ、「映画を英語で観られるようになれるんだ!」と思ってもらえるかもしれません。
- 映画を分析してわかったこと
- 品詞の割合と重要な品詞
- 名詞、動詞、形容詞以外について
- 頻出単語
- 名詞、動詞、形容詞別頻出単語
- 共通して使用される英単語の割合
- 使用される英単語の難易度
- 分析結果からわかったこと
- 映画を英語で見るために必要なこと
- だれでも映画を映画で見ることはできる
- 英語を話すことについて
- 結論:中学英語がすべての基礎
- 今後の分析
- 最後に
映画を分析してわかったこと
9つの映画で使われる英単語を分析して、わかったことがいくつかありました。
まずは、その結果からご紹介させて頂き、その後、分析結果を踏まえて、映画を英語でみるために必要なことをご紹介したいと思います。
品詞の割合と重要な品詞
分析した映画の名詞、動詞、形容詞の合計割合は、70~75%のものがほとんどでした。
これは映画を英語で観るためだけではなく、英語学習全体に言えることですが、この3つの品詞を覚えることが、英語学習においてとても重要であることが分かります。
そして、この3つの品詞は文章の主語、述語になるため、文章の意味を決める大きな要因になります。
そのため、この3つの品詞の英単語をたくさん覚えることが、英文を理解しやすくなることに繋がり、英語上達の近道であると言えます。
名詞、動詞、形容詞以外について
この3つの品詞以外で重要な品詞は副詞です。
副詞は頻度を表す言葉であることが多いので、分からなくても文章の大意は理解することができます。
しかし、副詞の中でも気をつけたいものは、否定の意味を持つ副詞です。
これらは準否定語と呼ばれます。
主なものは「hardly」「scarcely」「rarely」「seldom」です。
これらが含まれると、文章の意味が全く反対になるので、覚えておきたい英単語です。
しかし、個数は少ないのでそれほど大変ではないと思います。
また、名詞、動詞、形容詞、副詞以外の品詞も重要ではありますが、これらは中学校の初期に習うものがほとんどです。
例えば、代名詞 I you he など
前置詞 in at on など
助動詞 can will must など
接続詞 and but or など
そのため、中学校の英語がある程度理解できていれば、十分理解できるものばかりです。
頻出単語
どの映画でも60~70%の単語は順位の入れ替わりがありますが、同じ単語が上位20位以内に含まれています。
20位よりも順位を広げればほとんど同じ単語ばかりです。
どんな映画でも頻出単語は、それほど変わらないことがわかります。
これは、日常会話にも言えることだと推測できます。
そして、頻出単語のほとんどは中学校で習うものがほとんどです。
名詞、動詞、形容詞別頻出単語
品詞別に頻出単語を見た場合も、全体と同じように頻出単語のほとんどは中学校で習うものがほとんどです。
固有名詞や、その映画の特徴を表す言葉も目立ちます。
当たり前ですが、「アナと雪の女王」では雪、氷など冬に関係する単語が多く「モアナと伝説の海」では海に関係する単語が多いです。
また、ディズニーに共通して多い単語もあります。
true loveや魔法、王族に関係する単語が多いです。
この固有名詞や、専門用語が映画を英語でみるときの障害のひとつだと思います。
ただ、特殊な単語は劇中でも解説されることが多いです。
例えば、「モアナと伝説の海」では下記のようなセリフがありました。
A shapeshifter who could change form with the power of his magical fish hook.
(シェイプシフター=魔法の釣り針の力で姿を変えることができるもの)
「shapeshifter」の意味をwho以下が説明をしています。
また「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」でも下記のようなセリフがあります。
What is the right name of the descendant of a human and a God?
(人間と神の子孫の正しい名前は?)
Demigod.
(半神半人)
劇中で重要な意味を持つ「Demigod」について、質問とその答えが説明をしています。
このように、会話や状況から理解できる単語もたくさんあるため、事前に知っている必要のない単語も多数あります。
共通して使用される英単語の割合
映画で使われる英単語を分析してみたところ、約40%は同じ単語が使われていることが分かりました。
つまりひとつの映画を完璧に聞き取れるようになれば、違う映画でも約40%は同じため、半分弱は聞き取れることが分かります。
しかも40%のほとんどは中学校で習う英単語ばかりです。
更に、同じシリーズならその比率はもっと上がります。
例えばディズニーアニメ「美女と野獣」と実写版「美女と野獣」では、使用されている単語の約70%は同じ英単語が使用されていました。
よく使われる英単語は、どんなジャンルでも、どんな内容でも同じことが分かります。
この「よく使われる英単語」=「中学校で習う単語」を覚えることが、映画を英語で見るためにまずはじめに取り組むべきことだということが分かります。
使用される英単語の難易度
分析した映画の中学校で習う英単語の割合は65~84%でした。
この数値が映画の難易度に直結する数値だと考えています。
では、中学校で習わない英単語がどのようなものかを見ると、ほとんどが高校で習う単語ばかりでした。
分析をした9つの映画で使用された単語はすべてひとつひとつ確認しましたが、これは難しすぎるという単語はほとんどありませんでした。
単体で見たときにこれは難しいと感じた英単語は、造語や専門用語が多いですが、劇中で説明されたり、映像を見ていれば意味が分かる単語ばかりでした。
分析結果からわかったこと
これらの分析を踏まえ、映画を英語で観るうえでもっとも大切なこと、まず始めに取り組むべきことを紹介したいと思います。
映画を英語で見るために必要なこと
映画を英語で観るうえでもっとも大切なこと、まず始めに取り組むべきことは中学校で習う英語を完璧にすることです。
中学校で習う英語が完璧というのは、英単語、文法を理解していることはもちろん、瞬時に使いこなせるレベルまで落とし込むということです。
そのために必要なことは2つです。
瞬時に理解する力
「Nice to meet you.」と言われて、「良い、あなたに出会えて」=「お会いできてうれしいです(初めまして)」と考えなくても理解できる方がほとんどだと思います。
これが瞬時に理解できているという状況です。
聞き取れる力
「Nice to meet you.」=「ナイス トゥー ミート ユー」とは発音されていません。
英語は発音が弱くなったり、音がつながったりするため実際には「ナイストッミーチュー」と聞こえると思います。
「Nice to meet you.」であれば、発音が弱くなったり、音がつながったりしても聞き取れる方がほとんどだと思います。
これが聞き取れるという状況です。
だれでも映画を映画で見ることはできる
「Nice to meet you.」が瞬時に理解でき、どのような発音でもある程度聞き取れる方なら、もう英語を理解する力と、聞き取れる耳をすでに持っています。
この力があれば必ずいつかは、映画を英語で観ることができるようになります。
中学校で習う内容を「Nice to meet you.」と同じレベルまで落とし込むことができれば、映画のおおよその内容は理解できるようになります。
そして、この中学校で習う単語は頻出単語でもあるため、リスニングを難しくさせている要因である音を連結して発音されたりすることや、音が弱く発音されたりすることが多いです。
反対に、難しい単語はネイティブの方にとっても難しかったり、聞き慣れなかったりする場合があるので、丁寧に発音されるこが多いです。
そのため、中学校で習う単語がしっかりと聞き取れるようになれば、リスニングはとても楽になります。
中学校で習う英語が完ぺきにできれば、あとは語彙力だけの問題です。
高校で習う単語を覚えてしまえば、どんな映画でも大部分を理解できるようになります。
さらに上を目指す場合でも、高校レベル以上の語彙力を増やしていくのみです。
中学英語を学ぶにはNHKラジオ「基礎英語1,2,3」がおすすめです。
内容は基礎英語1が中学1年生レベル。
基礎英語2が中学2年生レベル。
基礎英語3が中学3年生レベルになっています。
この講座の良さは、このようにレベル分けがしっかりされていることです。
一般的な教材だと、語彙と文法に制限がないので、英語を聞いて理解できない原因が、語彙、文法、リスニング力のどれか特定しにくいです。
基礎英語1であれば、中1で習う単語、文法のみで構成された英文を聞くことができます
つまり、中1の内容が理解できている方にとっては、基礎英語1を聞いて理解できない原因がリスニング力にあることが分かります。
そのため、語彙や文法を気にせず、リスニング力に焦点を合わせて鍛えることができます。
「基礎英語1,2,3」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
高校以上の英語学習にもNHKラジオはおすすめです。
NHKラジオについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
英語を話すことについて
英語が話せるようになることについても、この中学校の英語を完璧にすることが近道です。
はじめから難しい表現や、難しい単語を覚える必要はありません。
頭に浮かんだ言いたいことを、簡単な単語で言えるようになることが重要です。
そのためには、先ほどの英語を瞬時に理解する力があれば、瞬時に英語を話す力にもなってくれます。
この簡単な英語で瞬時に言えるようになる練習におすすめの方法は、NHKラジオ「英会話タイムトライアル」です。
ラジオでスピーキングの練習かできる講座です。
中学レベルの単語でも英会話ができるように構成されています。
そのため、簡単な言葉でたくさんの表現を身につけることができる講座です。
「英会話タイムトライアル」については、こちらの記事で詳しく解説しています。
他の方法としては、瞬間英作文トレーニングがおすすめです。
結論:中学英語がすべての基礎
中学英語を完璧にすることが、映画を英語でみるためにも、話すためにもとても重要なことです。
簡単なものを多量にインプットすることで英語は伸びます。
「たくさん読む=多読」「たくさん聴く=多聴」「たくさん観る=多観」が英語上達の秘訣です。
しかし、多量ということが大きな障害になります。
そのために、楽しみながらやるということがとても重要です。
楽しければ自然と続けることができます。
もし楽しんで無理なく続けられるものが見つかれば、英語力は飛躍的に向上するはずです。
今後の分析
今後も引き続き映画で使われた英単語を分析していく予定です。
これまでの記事には、様々な数値を記載していましたが、それらの数値が何を示すことができるのかについては、まだ分析数が少ないため把握できていないものもあります。
分析をする中で、見えてくるものもあると思うので引き続き、数値化していきたいと考えています。
最後に
英語は楽しみながら学習することができます。
本Webサイトでは、たくさんの楽しみながら英語学習をする方法をご紹介しています。
多読であれば、英語の絵本、小説、漫画を読む。
多聴であれば、英語の曲、ラジオを聴く。
多観であれば、映画、ドラマ、アニメ、Youtubeなどの動画を観る。
英語学習は、自分が楽しめるものを見つけられると飛躍的に英語力を伸ばすことができます。
本Webサイトの記事の中で、自分に合った楽しみながら英語に取り組めることが見つかもしれません。
皆様の参考になれば幸いです。
皆様のご意見、ご感想、またはおすすめの方法、取り組んで良かったことなども教えて下さい。
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